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頭金はいくら? 家を購入する際のお金の目安を知る

頭金はいくら? 家を購入する際のお金の目安を知る

住宅購入の際に目にするワード「頭金」。いくらくらい用意したらいいのか、なくても買えるものなのか、少ないとどんなリスクがあるのか。大きなお金が動くだけに知っておきたいところ。そこで、頭金の基本的な考え方から、いくら手元に残すか、どうやって資金をねん出するかまで紹介する。

頭金はいくらぐらい必要なのか?

手持金500万円未満で家を建てる人が多い

住宅金融支援機構の調査(※)によると注文住宅を建てた人の手持金(住宅購入資金)の平均額は596.6万円。金額の分布を見ると500万円未満が全体の6割を超え、1000万円未満は全体の約8割を占めている(手持金なしを含む)。

ここでいう手持金(住宅購入資金)は頭金と購入諸費用を合わせた資金のこと。家を新築する場合の購入諸費用の目安は新築の工事費用等の10%~12%なので、例えば、手持金500万円で3000万円の家を新築する場合、購入諸費用は約300万円、頭金200万円、住宅ローン借入額2800万円が目安となる。

※2021年度フラット35利用者調査(2022年8月2日発表)

頭金ゼロでも家は買える?

フルローンを組める金融機関などもある

資金があるならば頭金は多く入れたほうが、住宅購入にかかる総支払額が少なくなるため、よいのは確か。頭金ゼロということは、住宅価格の100%を住宅ローンでまかなうということだ。当然、頭金ゼロなら買うときの負担は軽くなるが、住宅ローンの返済が重くなる。

以前は住宅ローンの融資限度額は住宅価格の8~9割が一般的だったが、現在は全額融資する住宅ローンが多い。低金利で、借入額が多くても返済負担が少ないことが追い風になっているようだ。また、住宅ローン控除など、住宅購入・新築に対する優遇税制も、頭金ゼロでの購入増加の一因だといえる。

さらに最近は、「住宅価格+購入・新築諸費用」まで融資可能な低金利の住宅ローンもあり、手持金(住宅購入資金)ゼロで家を建てることも可能だ。しかし、こういった住宅ローンは返済中に金利が見直される「変動型」「固定期間選択型」が多い。将来金利が上がって返済額が増えても家計に影響のないような資金計画を立てて予算を決めることが大切だ。

家計管理や貯蓄習慣をつけるためにも、購入・新築諸費用分は現金で用意することをおすすめしたい。

頭金を設定する際の注意点

頭金1割以上だと低金利になる【フラット35】

頭金を入れるメリットは、住宅ローンの借入額が減るため毎月返済額や総支払額が少なく済むこと(総支払額は、住宅ローンの総返済額に頭金を加えた金額)。

家を3000万円で建てる場合(新築工事費+土地価格)、「頭金20%」と「頭金ゼロ」のケースを比べると、頭金20%のほうが、毎月返済額が約1.9万円少なく、総支払額は約194万円おトクということになる(下表)。

頭金の違いによる「毎月返済額」と「総支払額」
(取得価格3000万円の場合、金利1.7%、35年固定)

借入額 毎月返済額 総支払額
頭金ゼロ 3000万円 9.48万円 3982万円
頭金10%(300万円) 2700万円 8.54万円 3887万円
頭金20%(600万円) 2400万円 7.59万円 3788万円

※35年返済、ボーナス時加算なしで試算

頭金が多いと住宅ローンの借入条件が良くなるケースもある。例えば、全期間固定型の住宅ローン【フラット35】は、頭金が新築費用(新築工事費+土地価格)の1割以上の場合、1割未満に比べて低い金利が適用されている。

また、頭金が新築費用の1割程度用意できれば、契約時に必要な「手付金」を現金で支払うことができ、「つなぎ融資」等の費用がかからない。つまり、購入・新築諸費用と合わせ、手持金(住宅購入資金)を新築費用の2割程度用意できれば、諸費用や金利を節約できるのだ。

頭金が貯まるまで待つ場合のリスク

しかし、「頭金が貯まるまで家を建てない」という選択にもリスクはある。現在は史上最低といわれる低金利だが、今後住宅ローン金利が上昇する可能性もあるからだ。

例えば新築費用が3000万円、金利1.7%の場合、頭金ゼロで今すぐ買うと毎月返済額は約9.48万円、35年間の総支払額は約3982万円となる。

一方、頭金を300万円貯めて、さあ買おうと思った時点で金利が0.5%アップして2.2%になると、毎月返済額は約9.23万円と若干減るものの、頭金も含めた総支払額は約4174万円に。頭金ゼロで今すぐ買うよりも約192万円増えてしまうのだ(35年返済、ボーナス時加算額なしで試算)。

また、家を建てる年齢が高くなると、定年後まで住宅ローンが続くリスクもある。

このため、頭金が少なくても、将来無理なく返済ができる資金計画や予算を立てたうえで、早めに家を建てるという選択肢もある。

入居費用や生活予備資金を手元に残す

総支払額が少なくなるため、資金があるならば頭金は多く入れたほうがよい。ただ、無理して頭金を入れすぎると、引越し代や家具購入費など入居費用が不足して、不満足な暮らしのスタートになってしまうことも。

また、新居での暮らしが始まった後、子どもの教育費や万が一の病気などの急な出費を捻出するのが難しくなる。ある程度の貯蓄は生活予備資金として残しておくなど、頭金の金額は入居後の生活とのバランスを考えて決めよう。

生活予備資金の目安は生活費の3カ月~半年くらい

住宅ローンを返済しながら、毎日の生活は続くもの。万が一のことなども考え、手元にある程度のお金を用意しておくことが快適暮らしの実現につながる。住宅購入後の生活費や不意の出費に備えるための予備費として、最低限生活費の3カ月。できれば半年分ほどを残しておきたい。

それだけでは不安に感じる場合は、ファイナンシャルプランナーに相談をするのも一つの方法だ。

例えば今後の収入の推移や、現在共働きでも出産予定がある場合の一時的な収入減、子どもの進学にかかる教育費用などから、毎月の返済と生活を両立させるマネープランをアドバイスしてくれる。

せっかく住宅ローンを組んで住まいを手に入れても、返済に追われて生活に余裕がなくなってしまうことがないよう、余裕をもった資金計画を心がけよう。

頭金をすぐにでも捻出したいなら

贈与の相談をする

頭金の捻出方法としては、保険の見直しや貯める期間を決めた計画的な節約、貯蓄計画など、家庭ごとにできることはさまざまあるが、両親からの贈与という点も考えておきたい。

通常お金の贈与を受けると贈与税という税金が発生するが、住宅購入資金の場合、一定額までの贈与が非課税になる制度がある。一度相談してみるのも手かもしれない。

親から借りる

贈与ではなく親から借り入れるという方法もある。通常金融機関などでお金を借り入れる際に設定される、借り入れ条件や返済期間などが、話し合うことである程度自由に決められたり、担保が必要なかったりする。

ただ、親から借りるからといって口頭でのやり取りで済ますのは避けよう。なぜなら、本当に借り入れているのかを証明できないと、贈与とみなされて、課税対象になってしまうことがあるからだ。必ず借用書をつくり、返済計画、金利設定などを行い、銀行振り込みを利用するなど返済している証拠を残しておこう。

こうした借用書をつくる場合は、専門的な目線で判断してもらったほうがいいので、税理士やファイナンシャルプランナーに相談するのも手だ。

●監修協力
ライフアセットコンサルティング株式会社
代表取締役/ファイナンシャル・プランナー(CFP)
菱田雅生さん

取材・文/山口俊介

最終更新日:2022年9月22日