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頭金はいくら? 家を購入する際のお金の目安を知る

頭金はいくら? 家を購入する際のお金の目安を知る

住宅購入の際に目にするワード「頭金」。いくらくらい用意したらいいのか、なくても買えるものなのか、少ないとどんなリスクがあるのか。大きなお金が動くだけに知っておきたいところ。そこで、頭金の基本的な考え方から、いくら手元に残すか、どうやって資金をねん出するかまで紹介する。

頭金はいくらくらいが必要なのか?

住宅購入価格の10%~20%が相場

住宅金融支援機構の調査によると、金額には開きがあるものの、住宅購入価格の10%〜20%程を頭金として支払っている人が多い。金額にすると450.2万円で、土地・建物価格の11.1%相当だ。(土地付き注文住宅/住宅金融支援機構発表2018年4月16日現在)

つまり住宅購入価格が3000万円の場合、300万円〜600万円ほどを頭金として用意している。

■みんなは頭金をどのくらい用意している?

450.2万円/購入価格の11.1%相当
※住宅金融支援機構「2017年度 フラット35利用者調査」(2018年7月13日発表)

頭金ゼロでも家は買える?

フルローンを組める金融機関などもある

資金があるならば頭金は多く入れたほうが、住宅購入にかかる総支払額が少なくなるため、良いのは確か。頭金ゼロということは、住宅価格の100%を住宅ローンでまかなうということだ。当然、頭金ゼロなら買うときの負担は軽くなるが、住宅ローンの返済が重くなる。

以前は住宅ローンの融資限度は購入価格の8〜9割が一般的だったが、現在は全額融資する住宅ローンも多い。低い金利の現状もあり、利息の負担が少ないことも追い風になっているようだ。

また、住宅ローン減税やすまい給付金などのうれしい制度も充実しているので、頭金0円で住宅ローンを組む方も増えているといえるだろう。

ただし、頭金ゼロでも住宅ローンは組めるが、諸費用は現金が必要になる。貯金ゼロでは家は買えないということは覚えておこう。もちろん、貯蓄ができない家計状況で住宅取得を考えること自体、住んでからの暮らしに不安が出てくるのでおすすめできない

頭金を設定する際の注意点

住んでからの出費と万一に備えて

頭金ゼロで買う場合は、住宅ローンの借入額が増えるため、総支払額が増える。ちなみに頭金ゼロで買うと住宅ローン返済額はどのくらいになるのか。3000万円の購入価格の場合に、頭金をゼロの場合と、頭金を10%、20%入れる場合で試算してみた。(金利1.5%、35年返済)。

頭金を2割の600万円用意した場合、毎月ローン返済額は7.35万円。これに対し、頭金ゼロの場合の毎月ローン返済額は約9.19万円と、約1万8000円以上増加。35年間の総返済額に頭金を加えた総支払額は頭金20%用意した場合が約3687万円になり、頭金ゼロでは総支払額が約3859万円に。約170万円を多く支払うことになる。

頭金の違いによる「3000万円の借入の場合」

このくらいなら大丈夫と判断するか、負担に考えるかは自分たちのランニングコストや出費、貯蓄計画から考えてみよう。

頭金ゼロの場合、低い金利に引かれて、金利の変わる変動型で組んだ場合のリスクがある。金利の上昇で毎月住宅ローン返済額が増えることがあるからだ。金利上昇時の負担増も踏まえた貯蓄や暮らし方が必要になる。借りる住宅ローンによるが、頭金の割合で融資率が変わり、頭金1割未満だと借入金利が高くなる【フラット35】のような商品もある。

一方、住宅ローン金利が今後上昇した場合、頭金を貯めているうちに金利が上がるリスクもある。

例えば購入価格3000万円頭金ゼロで今すぐ買う場合、金利1.5%、35年返済とすると毎月ローン返済額は約9.19万円、35年間の総支払額は約3859万円になるが。頭金を10%貯めて、さあ買おうと思った時点で金利が0.5%アップし2%になった場合、毎月ローン返済額は約8.94万円、頭金も含めた総支払額は約4054万円に。頭金ゼロで今すぐ買うよりも約195万円総支払額が増えてしまう。

手付金と諸費用を現金で支払うことを考えると、最低でも住宅価格の12〜20%程度は現金を用意しなければならないことも覚えておこう。では、手元の貯金がそれだけあれば足りるのかというと、そういうわけにもいかない。住宅を買った後に貯金がないと、新居に引越しても家具や家電が買えずに不満足な暮らしのスタートになってしまうかもしれない。

総支払額が少なくなるため、資金があるならば頭金は多く入れたほうが良い。ただ、無理して頭金を入れすぎると、子どもの教育費や万が一の病気などの急な出費を捻出するのが難しくなる。ある程度の貯蓄は予備資金として残しておくなど、バランスを考えて決めよう。

手元資金はいくらあると安心か

目安は生活費の6カ月~1年くらい

住宅ローンを返済しながら、毎日の生活は続くもの。万が一のことなども考え、手元にある程度のお金を用意しておくことが快適暮らしの実現につながる。住宅購入後の生活費や不意の出費に備えるための予備費として、最低限生活費の6カ月。できれば1年分ほどを残しておきたい。

それだけでは不安に感じる場合は、ファイナンシャルプランナーに相談をするのもひとつの方法だ。例えば今後の収入の推移や、現在共働きでも出産予定がある場合の一時的な収入減、子どもの進学にかかる教育費用などから、毎月の返済と生活を両立させるマネープランをアドバイスしてくれる。

せっかく住宅ローンを組んで住まいを手に入れても、返済に追われて生活に余裕がなくなってしまうことがないよう、余裕をもった資金計画を心がけよう。

頭金をすぐにでも捻出したいなら

贈与の相談をする

頭金の捻出方法としては、保険の見直しや貯める期間を決めた計画的な節約、貯蓄計画など、家庭ごとにできることはさまざまあるが、両親からの贈与という点も考えておきたい。

通常お金の贈与を受けると贈与税という税金が発生するが、住宅購入資金の場合、一定額までの贈与が非課税になる制度がある。一度相談してみるのも手かもしれない。

親から借りる

贈与ではなく親から借り入れるという方法もある。通常金融機関などでお金を借り入れる際に設定される、借り入れ条件や返済期間などが、話し合うことである程度自由に決められたり、担保が必要なかったりすることだ。

ただ、親から借りるからといって口頭でのやり取りで済ますのは避けよう。なぜなら、本当に借り入れているのかを証明できないと、贈与とみなされて、課税対象になってしまうことがあるからだ。必ず借用書をつくり、返却計画、金利設定などを行い、銀行振り込みを利用するなど返済している証拠を残しておこう。
こうした借用書をつくる場合は、専門的な目線で判断してもらったほうがいいので、最寄りの税務署に相談するのも手だ。

●監修協力
ライフアセットコンサルティング株式会社
代表取締役/ファイナンシャル・プランナー(CFP)
菱田雅生さん

取材・文/山口俊介

最終更新日:2020年1月30日