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注文住宅における契約の流れや注意点

注文住宅購入時の契約の流れ

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注文住宅を建てることになり、ハウスメーカーや工務店を決めたら、具体的なプランニングをしてもらい、契約(建築工事請負契約)を結ぶ。ここでは、建築会社を決めてから本契約を結ぶまでのおおまかな流れや必要な書類、かかるお金の目安をご紹介。契約までの流れをきちんと把握して、スムーズに契約を進めてほしい。

注文住宅建築を決めてから契約までの流れ

家づくりの依頼先が決まると、間取りプランや設備・仕様の詳細と予算を詰めて、依頼先との間に本契約(建築工事請負契約)を結ぶこととなる。本契約までは大きく分けて下記のステップで進めていく。それぞれの内容についてもしっかり確認しておこう。

■注文住宅建築時の本契約(建築工事請負契約)までの流れ
注文住宅建築時の本契約(建築工事請負契約)までの流れ

1、仮契約をする

いくつかの依頼先候補に相見積もりを取り、自分たちの理想の家をかなえてくれる建築会社を1社に絞り込んだら、具体的なプランニングに入る前に仮契約を結ぶ。本来、民法上は仮契約というものはないのだが、本契約(工事請負契約)を結ぶ前に、間取りプランや見積書を提示してもらうに当たり、施主の意志確認として設けている建築会社が多い。

ここでは申込金の支払いが発生するので、現金の準備をしておこう。申込金の金額は会社によってさまざまだが、10万円程度のケースが多い。仮契約後に本契約締結をキャンセルした場合、申込金が返却されるのか否か、返却される場合はいつまでのキャンセルで適用されるのか、契約した際は設計料や建築費用に充当されるのかなどの条件を確認しよう。

仮契約といっても、仮契約に記載されている内容は法的な効力が発生するので、仮だからといって安易にサインをせず、不明な点があれば担当者にしっかり確認してほしい。

■仮契約時に必要な書類

  • 仮契約書類
  • 印紙税、申込金(現金/預金小切手)

2、本見積もりを依頼する

仮契約後は間取り、設備、仕様をより詳細に詰めて、本見積もりを依頼する。平面図や立面図、仕上表、仕様書などと見積書とを照らし合わせて、抜け漏れがないかチェックしよう。本体工事費以外にかかる付帯工事費と工事費以外の諸費用が含まれていないケースもあるので要注意。

本契約締結後のプラン変更については追加コストが発生したり、工期が延びたりする可能性もあるので、本契約前までに構造にかかわる部分のプランや仕様は確定させておこう。また、本契約前に土地が更地の場合は地盤調査を行い、最終プランを実現できるかどうかも確認を。できなかった場合は再度プランの調整を行う必要がある。

3、住宅ローンの検討・事前審査をする

本見積もりを依頼し、具体的な間取りプランを詰めるタイミングに合わせて、住宅ローンについても検討を。ローンが借りられるかどうか事前審査を申し込もう。金利タイプや返済期間など、自分たちのライフプランに合ったものを選び、無理のない借入金額や資金計画になるように相談しよう。建築会社が提携するローンの場合は、代行してもらえる場合も。その場合、ローン代行手数料がどの程度発生するのかなども確認しておきたい。

■住宅ローン事前審査時に必要な書類

  • 事前審査申込書
  • 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)
  • 収入証明書類
    給与所得者:源泉徴収票 
    個人事業主、確定申告をしている場合:確定申告書、同付表、納税証明書
    法人代表者:法人の決算報告書
  • 建物に関する書類(公図・実測図、建物図面など)
  • その他(マイカーローンなど他に借り入れているローンがある場合は、その契約内容や残高を証明する書類など)

4、本契約(建築工事請負契約)をする

間取りプランと予算が決まり、本見積もりが完成したら、依頼先との間で本契約(建築工事請負契約)を締結する。契約書には、発注者氏名、請負者氏名、工事内容、請負代金の額、支払方法、工事着手の時期、工事完了の時期、完成引き渡しの時期等が書かれており、本契約では手付金として建築費の10%程度を支払う。支払方法や完成引き渡しの時期など重要事項が多く、契約書類は非常にボリュームがあるため、事前に複写したものをもらって内容を確認しておこう。

■本契約時に必要な書類・費用

  • 契約書類(工事請負契約、工事請負契約約款、設計図書、仕様書、工事費見積書)
  • 印紙税、契約金

5、建築確認申請をする

本契約後は建築確認申請の手続きを行う。建築確認申請とは、建築する間取りプランが建築基準法などの法規に合致しているかどうかの審査のことで、依頼先が申請を代行してくれることが多い。申請後に柱や壁の位置、窓の位置や大きさなど建築基準法にかかわる部分の変更ができなくなるので注意が必要だ。

万が一住宅の契約をキャンセルする場合

本契約締結後、施主の事情で契約をキャンセルする場合、キャンセルまでにかかった工事費用を建築会社に支払うほか、損害賠償を請求されることもある。キャンセルの際に支払う金額の決め方は会社によって異なるので、本契約時にしっかり確認しておこう。なお、条件を満たしていればクーリングオフが適用されるケースもある。

注文住宅購入をする際の契約までの流れや必要な書類、かかるお金の目安など全体像を把握すれば、それぞれのタイミングで落ち着いて対応できるはず。初めての人が多い注文住宅購入も、しっかりとダンドリを押さえてスムーズに進めていきたい。

●取材協力
佐川 旭さん

佐川旭建築研究所代表。一級建築士、インテリアプランナー。間取り博士とよばれるベテラン建築家で、住宅だけでなく、国内外問わず公共建築や街づくりまで手がける

吉川 愛さん
弁護士(赤坂見附総合法律会計事務所)。著書に『こんなところでつまずかない! 弁護士21のルール』(共著、第一法規、2015年)、『相続のチェックポイント 実務の技法シリーズ』(共著、弘文堂、2019年)などがある

取材・文/金井さとこ

最終更新日:2020年1月30日