不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)トップ > SUUMO住活マニュアル > 注文住宅・土地探し編 > ハウスメーカーや工務店など、家を建てる会社の選び方 > ハウスメーカーを決める前に、検討すべき家の構造・工法とは

住活のやること・ダンドリをチェックしよう
SUUMO住活マニュアル
ハウスメーカーや工務店など、家を建てる会社の選び方

ハウスメーカーを決める前に、検討すべき家の構造・工法とは

ハウスメーカーを決める前に、検討すべき家の工法・構造とは

間取りを具体的に考える段階になったら、まず建物の工法・構造の違いを理解しておきたい。なぜなら工法や構造によってできるプランに制約が出るケースがあるからだ。そこで今回は、注文住宅で検討に挙がる家の工法・構造について種類や特徴と、実現できる建築会社を紹介していく。

建てる家の工法・構造を最初に決める理由

理想の家を建てる会社選びにつながるから

家を建てる会社を決める前に、なぜ住宅の工法を検討する必要があるかというと、採用する工法によって、実現しやすいプランやそうではないプランがあるからだ。特徴を押さえておけば、自分たちが理想とする住まいを建ててくれる建築会社選びにもつながる。

建築会社はそれぞれ得意な住宅の工法、構造をもっていることが多い。たくさんある建築会社から候補を絞り込むのはなかなか大変な作業なので、希望する家の構造・工法を先に決めておくと時間の短縮につながり、理想のプランも実現しやすくなる。

家の工法・構造の種類と特徴

大きく分けて5つの工法、構造がある

家の工法・構造とは家の躯体(骨組み)をつくる方法のこと。材料や構成、家を支える仕組みも異なる。日本従来の住宅工法である木造軸組(在来工法)、北米由来の2×4(ツーバイフォー)、鉄を使う鉄骨造、コンクリートを使うRC造、プレハブ工法など5つが代表的なもの。

技術が進んだ現代では設計や仕様などで性能面にそれほど差がなくなってきているが、コストや得意分野、設計の自由度などで違いがある。それぞれの家の工法・構造による特徴を知っておくことで、より理想に近い家が建ちやすくなるので、しっかり押さえておきたい。

家の工法・構造特徴まとめ

■木造軸組工法(在来工法)の特徴

設計自由度 耐震性、耐火性 工期 コスト

■2×4工法(ツーバイフォー)の特徴

設計自由度 耐震性、耐火性 工期 コスト

■鉄骨造(軽量鉄骨造)の特徴

設計自由度 耐震性、耐火性 工期 コスト

■RC造 (鉄筋コンクリート)の特徴

設計自由度 耐震性、耐火性 工期 コスト

■プレハブ工法の特徴

設計自由度 耐震性、耐火性 工期 コスト

(1)木造軸組工法の特徴

日本伝統の工法。間取り自由度が高い

木造軸組工法は日本に伝わる伝統的な住宅工法で、「在来工法」とも呼ばれる。基礎に土台をのせて柱を立て、梁(はり)などの水平な材を渡して骨組みをつくる。壁には筋交いという斜めの材を入れて補強するなど、木材の組み合わせで建物を支える住宅構造。

長所は、柱の位置や長さを自由に設定できるため、デザインや間取りの自由度が高いこと。筋交いの入った壁以外なら、窓やドアなど開口部を大きく自由に設けることができるのもポイントだ。開口部を多く取れれば、それだけ通風採光が良くなる。また和風の建物だけでなく、洋風の外観にも幅広く対応が可能。かつては現場職人の腕による差が大きかったが、精緻に機械加工された木材や木材同士の接合に補強金物が採用されるようになり、品質、耐久性も年々高まっている。

多くの建築会社・工務店が採用している一般的な住宅工法であるため、手掛ける職人の数が多く、プラン、コストとも幅広い。工夫次第ではローコストでも建てやすい工法なので、設定予算と希望プランの両方を実現したい人におすすめ。

■木造軸組工法の特徴まとめ

  • デザインや間取りの自由度が高い
  • 窓やドアなど開口部を大きく自由に設けることができるため、通風採光が◎
  • 使用材料や間取りによってローコストにもできる

(2)2×4工法の特徴

住宅構造の安定度とスッキリ空間

断面サイズが2×4インチの角材を使うことから「2×4(ツーバイフォー)工法」、または「木造枠組壁工法」と呼ばれる。床や壁、天井の「面」で建物を支える住宅工法で、地震の揺れや風の力を1カ所に集中させないため、構造の安定度が高いことが特長の一つ。

また木材の隙間が少なく、気密性や断熱性にも高い性能を発揮しやすい。より厚い断熱材を施工できる「2×6工法」と呼ばれる工法もある。面で支える工法のため開口部の設計にやや制限が出ることで、将来のリフォームに制限が出ることもあるが、柱の凹凸のないすっきりとした空間をつくりやすい。そもそも北米など海外で多い工法だったことから輸入住宅を得意とする会社で採用されていることが多い。一般的に使う材料や建て方がマニュアル化されており、施工会社による品質の差が小さいのもメリット。

すっきりした空間を希望する人、気密性にこだわりたい人。輸入デザインを志向する人におすすめといえる。

■2×4工法の特徴まとめ

  • 構造の安定性が高い
  • 輸入住宅でよく使われる
  • 職人による品質の差が生まれにくい

(3)鉄骨造の特徴

大空間プランを実現しやすい。将来の可変性も高い

鉄骨造は柱や梁を鉄骨でつくる住宅構造のこと。鉄骨の種類によって軽量鉄骨造と重量鉄骨造があり、特に重量鉄骨造は鉄骨の強度が高い。木造に比べて柱の本数が少なくてすみ、筋交いも不要で、柱と梁の間隔を広くとれるため、大空間をつくることができる。柱と梁の間の間仕切り壁も自由に動かしやすいので、間取りの自由度は高い。

3、4階建ての中層住宅や大空間をつくりやすいことから店舗併用や賃貸併用などの家に採用されることも多く将来の間取り変更がしやすいのも魅力だ。ただし建物の重量が大きいので基礎工事や地盤改良にコストがかかる場合ことが多い。

できるだけ広い空間で暮らしたい人、店舗併用など併用住宅を考えている人は重量鉄骨造がおすすめと言える。一般的な住宅では軽量鉄骨造を採用することが多くなっている。

■鉄骨造の特徴まとめ

  • 大空間がつくりやすい
  • 併用住宅も建てやすい
  • 間取り変更もしやすい
  • コストを抑えるなら軽量鉄骨造

(4)RC造の特徴

独特のデザインを表現。耐久性が高いのも特徴

RCはReinforced Concrete(補強されたコンクリート)の略で、鉄筋コンクリートのこと。壁式構造とラーメン構造という2種類がある。現場で鉄筋を組み、型枠をはめてコンクリートを流し込んで壁や柱をつくる住宅工法だ。引っ張り力に強い鉄筋と、押しつぶされて圧縮する力に強いコンクリートが補い合うことで高い強度を生み出し、耐用年数が長い点が特徴だ。鉄骨造と同じく、柱、梁をコンクリートでつくることで柱の本数が減り、大きな空間も実現しやすい。

また、型枠次第でどんな形にもつくれるのも大きな特徴。建築家が独自の意匠を凝らした家をつくる例も数多く見られる。むろんコンクリートでできていることで、耐火性・耐震性・耐久性に優れているのは言うまでもない。ただし工期が一般的に7~9カ月程度とほかの工法に比べて長く、建築コストも高めになる。

独特のモダンなスタイルを志向する人や、火災や地震など万一の際の防災にこだわりたい、長く安心して暮らしたい人におすすめだ。

■RC造の特徴まとめ

  • 耐用年数が高い
  • 耐火耐震性が高い
  • 大空間がつくりやすい

(5)プレハブ工法の特徴

一定の品質が担保され、工期が短い

Pre-fabricated(前もって部品などをつくる)から由来した言葉で、あらかじめ工場で生産された柱や壁、梁などの部材を建築現場で組み立てる工法。

品質管理がしやすく、ばらつきが出にくい点が特徴。現場での建築作業が軽減されるため、工期が比較的短い点もメリット。躯体の素材によって、プレハブ住宅は「鉄骨系」「木質系」「コンクリート系」の3タイプに分類される。木質系よりは鉄骨系、コンクリート系のほうが広い空間をつくりやすいが、木造軸組に比べて間取りに制約が加わることも。

室内インテリアは自分たちで彩るから、間取りにはそれほどこだわらない、工期を大幅に短縮したい人などにおすすめだ。

■プレハブ工法の特徴まとめ

  • 工期が比較的短い
  • 品質が一定
  • 建築費が抑えやすい

●取材協力
佐川旭さん

佐川旭建築研究所代表。一級建築士、インテリアプランナー。間取り博士とよばれるベテラン建築家で、住宅だけでなく、国内外問わず公共建築や街づくりまで手がける

取材・文/山口俊介

最終更新日:2020年1月30日