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ハウスメーカーや工務店など、家を建てる会社の選び方

ハウスメーカー?工務店?家を建てる会社の違いは

ハウスメーカー?工務店?家を建てる会社の違いは

家を建てる会社探しでよく見かける「ハウスメーカー」「工務店」「設計事務所」。それぞれの違いをしっかり把握しておけば、自分たちに合った会社選びができるはず。今回は、代表的な3種類の特徴をコスト・品質・工期・アフターサービス・設計の自由度の5つの観点で特徴を紹介していく。

家を建てる会社(建築会社)の種類

工務店、ハウスメーカー、設計事務所の3つが代表

家を建てるには、建てる会社選びが必須になる。建築会社は大きく分けて「ハウスメーカー」「工務店」「設計事務所(建築家)」の3種類。それぞれの特徴を把握して、家族の理想となる家をかなえられる建築会社を選びたい。注文住宅を建てる人の多くは、ハウスメーカーと工務店が代表的ではあるが、設計事務所という選択肢があることも押さえておこう。

<家を建てる会社(建築会社)の種類>

1、ハウスメーカー
2、工務店
3、設計事務所

■「ハウスメーカー」「工務店」「設計事務所」の特徴早見表

ハウスメーカー
コスト 比較的高い
品質 一定の品質が担保されている
工期 システム化され短いことも多い
アフターサービス メニュー化されていることが多い
設計の自由度 多少の間取り変更、設備の相談がしやすい
工務店
コスト 希望予算内で選択幅がある
品質 工務店で差がある
工期 建てる規模、プランによりさまざま
アフターサービス 会社によりサービスが異なる
設計の自由度 「ゼロからつくる」「ある程度絞られたプランから選ぶ」の両方から選べる
設計事務所
コスト 設計監理料などを含めると高額になることも
品質 建てる会社による
工期 設計変更から長くなることも多い
アフターサービス 建てる会社の保証内容による
設計の自由度 予算や好み、土地の形、工法などきわめて自由度が高い

ハウスメーカーの主な特徴

全国展開をしている規模の大きな会社が多いことが特徴。全国に支社や支店など営業拠点を置き、住宅展示場にモデルハウスを公開していることも多いので、実際の家を見学できる機会もたくさん。営業から設計、工事、アフターサービスまで体制が整えられ、品質や技術を高めるための研究にも力を入れていることも強みだ。また、会社内に複数の家づくりに関わる部署があり、土地探しから相談できる会社が多いので、ワンストップで家づくり相談がしやすいのも魅力だ

コスト

建てる住宅によって変わるので一概にはいえないが、大きな会社のスケールメリットを活かし、建築部材の一括管理や仕入れで、企画型住宅などコストが抑えられた住宅を見つけることもできる。ただ、広告宣伝費や人件費などにかかる間接的な費用が工務店や建築事務所より高いことが多かったり、高級な素材を使うこともあるので、工務店に比べると割高になることも。

品質

建築資材の加工の多くが現場ではなく工場で行うケースがほとんど。そのため建築部材の精度が高く、仕上がりが均一になりやすく、品質が一定水準を保ちやすくなる。営業から設計、工事、アフターサービスまで体制が整えられ、品質や技術を高めるための研究にも力を入れている。

期間・工期

住宅の工法やプラン、建てる住宅規模にもよるが、建築工期が工務店よりも短いことが多い。同じ規模の家を建てた場合、工事全体の流れがシステム化されていて効率的なハウスメーカーのほうが早く建つことが多い。

アフターサービス

定期点検や無料修理の範囲など、細かく決められていることが基本。建築時の担当者が退職や異動になっても、規定に沿った対応をしてくれるのも強みの一つだろう。24時間365日対応可能という会社もある。また将来的にはリフォームなども同じ会社の別部門で対応してもらえる可能性も。

設計の自由度

自由に間取りをつくれる自由設計型と、複数の間取りパターンや標準仕様の設備から選ぶ企画型が用意されているケースが一般的。ただ、自由設計型といっても間取りは一定パターンに変更を加え、キッチンや浴室などの設備を変えたり、内装材、外壁材などは標準仕様のバリエーションから選んだりする会社もあるので、工務店に比べると自由度はやや低い。とはいえ、用意されているプランは会社規模を活かして蓄積した豊富なノウハウを活かしたものなので、ゼロから考えるのが難しいという人にとってはプロの知見を活かして建てられる分、心強いだろう。

工務店の主な特徴

会社によって千差万別なのが特徴の一つ。基本的にハウスメーカーよりも狭い地域内で営業を行っていることが多く、1店舗だけでやっているところから、多店舗展開しているところまで規模もさまざま。最近は会社の規模や営業スタイルでハウスメーカーのような事業展開をしている工務店もある。地域密着をうたう工務店も数多くあるので、長く付き合っていきたいパートナーを求めるならおすすめだ。

会社ごとに得意とするデザインや工法などがかなり違うので、最初にどんな特徴の工務店なのかを調べておく必要がある。また希望によっては、使いたい素材やデザインが工務店の強みに合わないこともあるので、設計のアイデアの豊富さ、提案力などは事前に調べておきたい。

モデルハウスがしっかり整備されたハウスメーカーよりも、規模が小さいことが一般的で、広告など情報発信が少ない工務店もままある。事前情報も少ないことが多いので、探すときは情報誌やSUUMOのようなサイトを使ってしっかり探すことが必要だ。コスト(予算)も千差万別なので、自分たちがどんな家を建てたくて、いくらまでの予算なのかを決めてから建築会社選びをしたほうが、より希望に合う会社探しがしやすい。

コスト

一般的にハウスメーカーよりも割安になると考えられるが、建てる建物によってさまざまなので、ホームページや資料に掲載されている坪単価表記などを参考にしてほしい。予算オーバーになりそうな場合、細かくプランで対応するなど融通が利きやすいという面もある。また、本部が開発、指導する工法や規格を使い、各地域の工務店がフランチャイズ加盟店として施工する『フランチャイズ型』の工務店の場合、本部が一括で仕入れた建築資材を使えるので、コストを抑えた建物が建てられることも。

品質

工務店の規模によって変わるが、希望に応じて複雑なプランに対応することも多く、さらに造作なども行う場合は手掛ける職人の腕次第の側面もある。

期間・工期

ハウスメーカーほど全体の工程がシステム化されていないことが多いので、同じ規模建物を建てた場合、工務店のほうが工期は長くなると考えておこう。

アフターサービス

会社ごとに定期点検などアフターフォローの充実度が違うが、地域密着をうたう工務店など、住んでから何かあったときに気軽に連絡しやすい会社が多い。また、さまざまな規模の会社があるため、工事途中に倒産するなど最悪のケースも。リスクを回避するために住宅完成保証制度に加入しているかどうかなども確認しておこう。

設計の自由度

間取りや外観デザインなどのプランを、施主と一緒につくりあげていくのが基本になるので、自由度は高いといえる。例えばキッチンは、施主が気に入ったシステムキッチンを使うことはもちろん、オリジナルキッチンをつくることも可能。床や壁に自然素材を使いたいという希望などもかなえやすい。お気に入りのデザインや建物の写真などを見せて、同じようなデザインで家を建ててもらいたいというリクエストもしやすい。一級建築士や二級建築士、一級施工管理技士などの有資格者の在籍数から設計、施工力を見極めることもできる。

設計事務所の主な特徴

より独創的なアイデアの家を求めるなら、設計事務所が最もオリジナリティーが高い。建築家がそれぞれの作風でオリジナリティーの高い住まいを設計してくれるのが最大の特徴だ。選んだ土地の形やサイズにも柔軟に対応でき、好みに応じて設計してもらうことが可能なので、たとえ狭小や変形地でも、土地に合わせた思いもかけない提案でオンリーワンの家も期待できる。

自由設計なことに加えてハウスメーカーや工務店でありがちな制約が少なく、さまざまな住宅工法、設備、仕様を選ぶことができるのも特徴。外観、内装、設備、間取りなど、スミからスミまでこだわりを実現したい人向けになる。

コスト

設計事務所によって変わるが、プランニングから図面づくりなどすべて手掛けるため、手間や経費がかかりやすく、総コストが高くなるという傾向も。依頼の際には設計期間や工事期間の目安も聞いておきたい。ハウスメーカーや工務店では、契約時点でほぼコスト総額がわかるが、設計事務所の場合は契約後にプラン作成が始まり、プランが流動的になるケースもあるため、設計がすべて終わるまで費用の見積もりが出せないことも。

その後、工務店に工事の見積もりを出してもらう形となるので、最終的な価格はプランおよび図面ができあがった後になる。住宅ローンなどのお金のこと、保険関係、防犯設備やオプション工事、そのほか住宅購入に関する手続きを自分たちで行う必要がある場合も。

品質

監理まで建築のプロ目線で設計事務所が行ってくれるので、仕上がりで落胆することは少ない。また、設計事務所には長年付き合っている施工会社がいくつかあることも多く、設計事務所のプランの癖や特徴を理解している分、一定の品質も期待できる。

期間・工期

設計プランによってさまざま。ただ設計にこだわる依頼者が多い分、最終プランの完成まで長い時間をかけることがしばしばあるので、竣工まで時間がかかるケースが多い。

アフターサービス

実際の建築は設計事務所が依頼する施工会社になるので、施工会社の保証制度、アフターサービスについてもしっかりと説明を受けて把握しておきたい。住み始めてからの不具合や修繕に関しては、設計と監理業務を担当する設計事務所に相談することで、図面や資料を確認してもらえるが、建築までの自社一貫体制ではないため、建てる会社のアフターケアが重要になるというわけだ。

設計の自由度

設計事務所によるが、自由設計なことに加えてハウスメーカーや工務店でありがちな制約がきわめて少なく、さまざまな工法、設備、仕様を選ぶことができる。窓の位置や形状に工夫し眺望に特化した家や、リビングから愛車を見ながら生活するといったガレージに特化した家など、いろいろなリクエストも実現しやすい。住む人に合わせたオーダーメードハウスが実現しやすいだろう。また、自由度に加えて、プロの設計士の提案力から、自分たちでは思いつかないようなプランの家にも出会いやすくなる。

建築会社探しで悩んだときは?

住宅情報誌やネットで比較検討。実際に足を運ぶこともおすすめ

ここまで紹介した各会社の特徴の違いは一般的なもので、それぞれのジャンルでも会社ごとに特徴や得意分野が異なるもの。デザインやコンセプトなどは住宅情報誌やインターネットを活用して絞り込んでみよう。また住宅展示場やモデルハウス、見学会イベントなどで特徴をつかむのもおすすめだ。もちろん気になる会社を実際に訪れて話を聞くなどで選定しよう。

さらにSUUMOカウンターを活用するのも手。たくさんの会社情報が集まっているので、予算や理想に合わせた会社選びをサポートしてくれる。
SUUMOカウンター注文住宅

●取材協力
佐川旭さん

佐川旭建築研究所代表。一級建築士、インテリアプランナー。間取り博士とよばれるベテラン建築家で、住宅だけでなく、国内外問わず公共建築や街づくりまで手がける

取材・文/山口俊介

最終更新日:2020年1月30日