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不動産売却にかかる税金

取得費の計算方法
取得費の計算方法
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マンションや土地、戸建などの不動産売却で得た売却益(譲渡所得)の計算には、その不動産を手に入れるときにかかった費用=取得費と、売るときにかかった費用=譲渡費用を知る必要がある。ここではまず、どんなものが「取得費」になるのか、計算方法と合わせて確認しよう。

取得費って何? どんな費用が含まれる?

土地や建物の購入代金、税金や手数料も含まれる

不動産を売って手にした売却益は「譲渡所得」として税金が発生する。売却益(譲渡所得)はあくまで利益なので、売却価格から不動産を手に入れるときにかかった費用=「取得費」と、売るときにかかった費用=「譲渡費用」を差し引いて計算することになる。

では、取得費になるものはどんな費用か?──売った土地・建物の購入代金、建築代金、購入するときにかかった手数料や税金、設備費、リフォームなどの増改築にかかった費用、住宅ローンの利息などが取得費となる。具体的には次のようなものだ。

【取得費になるもの】
(1)土地・建物の購入代金
(2)建築代金
(3)購入時にかかった税金(登録免許税、不動産取得税、印紙税など)
(4)仲介手数料
(5)測量費
(6)整地費・建物の取り壊し費用など
(7)設備費
(8)改良費
(9)一定の借入金利子

土地と建物の取得費は分けて計算する

ところで、取得費は土地とマンションや戸建などの建物では扱いが異なるので、注意が必要。土地の場合は買ったときの購入代金や手数料などの合計額が取得費になるが、建物の場合は建物の建築代金や購入代金などの合計額がそのまま取得費になるわけではない。建物は使用したり、期間が経過することによって価値が減少していくため、建物の取得費は購入代金などの合計額から減価償却費相当額を差し引く必要があるのだ。

建物の用途・構造で償却率が異なる

ちなみにこの減価償却費相当額は、建物が事業用(店舗や事務所など)か、住宅などの非事業用かで計算の仕方が変わる。非事業用の減価償却費の計算式は以下のとおり。

非事業用不動産の減価償却費=
「建物購入代金など取得に要した費用」×90%×償却率×経過年数

計算式中の償却率は建物の用途や構造で異なる。例えば、自己居住の木造住宅なら非事業用として通常の建物の耐用年数の1.5倍の年数の償却率0.031を用いて計算する。経過年数は築年数のことで、構造や築年数は登記簿の建物の全部事項証明書で確認ができる。

建物の取得に3000万円要した自己居住・築15年の木造住宅の場合、減価償却費は1255万5000円となる。

<内訳>
3000万円×0.9×0.031×1.5=1255万5000円

したがって、「3000万円-1255万5000円=1744万5000円」が建物の取得費だ。

土地は前述のとおり、購入代金や税金・手数料の合計がそのまま取得費と認められるので、仮に土地を取得するためにかかった費用の合計が1000万円だった場合は、建物取得費と合わせると、「1744万5000円+1000万円=2744万5000円」が土地・建物の取得費になる。

土地と建物の一括購入の場合の取得費は?

マンションや建売一戸建てのように土地と建物をセットで購入しているケースでは、建物分がいくらか分からないということもあるだろう。その場合は、土地と建物それぞれの購入金額を割り出す必要がある。やり方は以下のような方法だ。

(1)建物にかかった消費税から建物価格を逆算する
(2)標準的建築価額により建物価格を計算する
(3)土地と建物の固定資産税評価額の比率で按分して求める
(4)不動産鑑定士の鑑定価格などから土地と建物の時価を求め、その比率で按分する

例えば(1)の方法の場合、住宅価格が4000万円で消費税が200万円だったとすると、以下のように200万円を消費税率8%で割ると建物価格が計算できる。

建物価格:200万円÷8%(0.08)=2500万円

ちなみに住宅価格は税込表示なので、そこから建物価格と消費税を引いた金額が土地価格だ。
土地価格:住宅価格4000万円-建物価格2500万円-消費税200万円=1300万円

購入額が不明なときは概算取得費で

相続などで代々受け継がれてきた不動産や、購入した時期が古く売買契約書などの資料がない場合は取得額が分からないということもあるだろう。その場合は概算で、売ったときの収入額の5%相当額を取得費とすることができる。

ちなみに取得費の証明は売買契約書が基本。もし、紛失などで証明ができない場合は、原則として概算取得費での計算になるが、実際に購入した金額が概算取得費より明らかに多い場合は不利益になってしまうので注意したい。

住宅ローンを借りた金銭消費貸借契約書のコピーやローンの償還表、全部事項証明書で抵当権の設定金額の状況がわかるもの、購入当時の不動産会社の価格が記載されているパンフレットなど、購入価格を証明できるような資料や書類の添付や、購入当時の価額を推定する方法で認められる場合もあるので、税務署に相談してみよう。

監修/税理士法人タクトコンサルティング

構成・取材・文/大森広司

最終更新日:2018年11月13日

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