普通のOLが京都駅周辺に住み続ける理由

著: にゃんこ 

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京都駅八条口

 

京都にある大学に通っていたけれど、京都自体に思い入れはなかった。

実家のある大阪は、特に仲良くしている友達もいないし、良い思い出もなく、京都より好きになれなかった。

これまでは親が育った大阪で私も育てられ、大学は家から通えるところしか行ってはいけなかったので、住む場所を選択する必要も理由もなかった。

しかし、大学を卒業すると同時に家庭の事情で家を出なければならなくなってしまい、どこに住むかなんて自分で考えたこともなかったので、当時付き合っていた彼氏が住んでいたからという理由で、勤務地が奈良県だったにもかかわらず、彼の家に近い「京都駅周辺」に住むことにした。 なるべく明るくて日当たりが良くて3点セパレートの部屋。京都駅周辺となると家賃が高そうでドキドキしていたけど、特にそういうわけでもなく。紹介してもらった物件を見に行って即決した覚えがある。

 

と、住み始めたころを振り返ると恥ずかしい理由で住み始めて気付いたら6年たっていた。私がこの街を好きな理由、実は全然考えたことがなかったのだけど、良い機会をいただいたので幾つか挙げてみたいと思う。

 

京都駅周辺に住んで良かったこと、好きなもの

まず、当たり前だけど「京都駅に近い」ということ。

奈良にある職場まで通っていたので、近鉄線で一本。また、JRを使えば大阪にも兵庫県にも一本で行くことができる。東京や中国地方も新幹線で簡単。空港に行くバスも電車もある。仕事で移動が多い方にはうってつけ。

「別に京都のどこでもええやん……」と思うそこのあなた。京都駅まで行くその時間があればもっと寝ることができます。ダラダラしたいOL……いや、朝の支度に時間をかけたいキラキラOLにはもってこいだと思う。

 

一日働いて疲れた、と帰宅するときに見える「京都タワー」もいい。いや、京都タワーは結構いろんなところから見えるやろ、というあなた。京都駅ビルに映る京都タワーは一旦降りないと見れない。これがとても美しい。

就職したてのころは、毎日終電で帰宅していたけれど、ギリギリまで電車で寝て京都駅に到着して振り返ってみるこの駅ビルに映る京都タワーが、家に帰ってきた!やった!!と元気になるものの一つだった。


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京都駅ビルに映る京都タワー

 

通勤に便利なのはもちろん、待ちに待った休日も過ごしやすいこの地域。

 

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京都駅はデザインがとても都会的だと思うけれど、東方向へ10分歩けば鴨川があり、その先は山が見える。都会的なところとのんびりした場所が徒歩圏内にあるのもいいところ。

京都駅から歩いていける七条大橋付近は、四条大橋付近のようにカップルが等間隔に並んでいることもないし、三条大橋付近のように若者が盛り上がっていることもなくて、散歩する人やジョギングする人がいたり休憩する人がいるだけ。

ここに住むまでは、鴨川沿いは人が多くてワイワイしているところだと思っていたので、京都で一番大きい駅のすぐそばでこんなにまったりできるなんてすてきすぎるでしょ……と最高な気分になった。

さらに、京都駅の東側は新しい建物もそこまで多くなく、小道に入ると本当に静かで、ただひたすら歩くのに最高。家から気軽に、のんびりした風景を見ながら過ごすことができる。地元にいたころは家の中にじっといるタイプだったけれど、ぶらぶらするのが大好きになったのはこのあたりに住んだおかげだと思っている。


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ただひたすら歩くのに最高な京都駅の東側

 

よく「京都駅とか七条のあたりって、スーパーとかないんちゃう?」と聞かれるけど、京都駅の南側にはイオンモールがあるし、京都駅直結のヨドバシカメラにもスーパーが入っているので、特に不便に感じたことはない。鍋パーティーするつもりでヨドバシカメラのスーパーに友達と行って、やっぱりたこ焼きやりたいって思ってたこ焼きの具材を買ってその後そのままヨドバシカメラでたこ焼き用のホットプレートを買いに行ったこともあった。

食料品以外でも、先述したイオンモールはもちろん、アバンティが改装を重ねて充実してきていてドン・キホーテなんかもあるので、遅い時間まで、安い価格でいろんなものを買うことができる。

余談だけど、以前友人の結婚式に着ていく服を買うのにダラダラしてたらついに当日になってしまったことがあったのだけど(計画性……)京都駅には百貨店(伊勢丹)もあるしポルタやザ・キューブといった地下街に洋服屋さんや靴屋さんは全部そろっているので事なきを得たことがある。日常生活はもちろんだけど、洋服やコスメもすぐ買いに行けるなんて素晴らしい。

 

それから、飲食店について。もちろん先ほど挙げたような地下街やヨドバシカメラにも飲食店はそろっているのでたまに行くんだけど、どうしても常に混んでいるのでだいたい七条駅のほうに行く。

住み始めてちょっとしたころ、近所に住んでる知人が勧めてくれたCafe Amazonという喫茶店。入った瞬間に漂ったコーヒーの香りで、私コーヒーの香りめちゃくちゃ好きやんということに気づいてしまった。コーヒーの香りって何度もかいでると思うけど、なぜかこの喫茶店に入ってかいだ香りは安心感があった。

 


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私が好きなブレンドコーヒーと和風トースト

 

1階は常連のおじさんやおばさんがマスターと会話してる。昔ながらの喫茶店。2階にはテーブル席があるので、観光の方や近所に住む親子など複数で来てる方々と、カウンター席に新聞を読みながらコーヒーを飲む人や、本を読む人など。

私は勉強したり作業したりするのに利用しているけど、友達がうちに遊びに来て朝一緒にモーニングを食べに行くこともあった。分厚い卵の入った卵サンドが気にいったらしく、「またいきたい!」と言ってくれて、自分が好きでよく通っている喫茶店のことを好きになってくれるのはうれしいことなんだなあと気付いた。

 


休日は健康に気を使いたい、そういうときに行くのは鴨川沿いのVeg Out(ベグアウト)。川をぼーっと眺めながらヴィーガンランチを食べることができるお店。

こちらの店は先ほどとは逆に観光の方が多く、楽しそうにこれから行くところの話とか、行ってきた先の話をしていて、私はそういう話を聞くのが大好き。こういうところに住んでいると、楽しそうにしている人々をたくさん見かけるので、こちらも幸せな気持ちになれる。

 


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Veg Outのおばんざいプレート

 

健康に気を使いたいと思いながらも、もちろんみんなでワイワイしたいときもある。

河原町や木屋町と呼ばれるエリアが、京都市内なら一番いろんな人が集まりやすくて広いお店も多いのだけれど、少し歩いて京阪の七条駅からだと2~3駅で行ける。なんなら、歩いてもいける。(30分くらいかかるけど)

歩いて行くときは川沿いを散歩しながら行く。春は桜を見ながら。夏には京都盆地の暑さを身をもって感じて。秋には紅葉も見れて、冬はまた川沿いの異常な寒さを感じて、たまに降る雪もまた美しい。

酔っ払って帰るときは電車でもいいし、同じ方向に帰る友だちと話しながら歩いて帰っても、ちょうど酔いもさめていい感じになる。

 


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春にビールをめちゃくちゃ飲んで帰りに川沿いを歩いてたときに撮った(と思われる)写真

 

ここまで激押ししておきながら、転職をしてから引越しを考えたことがある。そんなことを友達にふと話すと「引越しかあ。にゃんこさんの家の周りにはいろいろ思い出があるから寂しいなあ」と言われた。

ちょうどこの記事を書いているときは年末で、いろんな友達が京都に帰ってきたり遊びにきたりする。

毎年自宅でやってる鍋パーティーのこと。夜中まで遊んで、仮眠をとったりとらなかったりした後、歩いて第一旭新福菜館へ行くこと。途中で買い物に行くコンビニのこと。遠くから来た友達は新幹線の終電ギリギリまで一緒に遊べること。気軽に見送りに行けること。この全てが、この場所でないと成立しないなあと思うと、このエリアのことがやっぱり好きだなあと思って結局引越しをしなかった。


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12月31日の朝に行った第一旭

 

「家が好き」という感覚はこれまでもあったけど、「住んでる街が好き」という感覚はこれまで住んできたどの街にも特になかった。

「京都駅の周辺に住むこと」は、最初は私にとって別に憧れでもなんでもなかったけれど、住んでみたら街の楽しそうな雰囲気や利便性、安心感、そしてたくさんの思い出がこの街のことをどんどん好きにさせていったと思う。

いつかどうしてもこの街を離れなければならなくなったとしても、私の中でこの京都駅周辺エリアはいつまでも大好きな帰る場所になると思っている。

 

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著者:にゃんこ

にゃんこ

京都に住んでる普通のOL。インターネットとコスメと王将が好き。