まずは色んなカタログを
請求して、自分にあった
依頼先を見つけよう
手持ちのお金と
借りるお金を計算して
総予算を決める
まず、手持ちの現金のうち家づくりに使える金額、親からの援助額などを算出し、自己資金を算出。インターネットの「SUUMO住宅ローンシミュレーション」などで借りられる金額、月々無理なく返せる金額を算出し、総予算を考えよう。
土地がない場合は、依頼先が土地探しをサポートしてくれるケースも増えているので相談を。建てたい家に見合った土地を探してくれるうえ、土地・建物の予算配分をバランスよく考えてくれる。
建てられる建物の
面積・高さの制限や
地盤の強度を調べる
建てられる建物の面積・高さなどは法律で決まっているため、その土地の建ぺい率・容積率、高さ制限、斜線制限などの法規制を調べる必要がある。これを敷地調査という。さらに依頼先によっては、地盤の強度を把握するための地盤調査も併せて行うところもある。
地盤調査も行う場合は、依頼先により別料金となるケースも。敷地調査だけなのか、地盤調査も行うのか、調査の内容や精度を確認したうえで依頼しよう。
法規制をクリアしつつ
好みのテイストに合う
建物の設計を考える
敷地調査の結果をもとに、敷地内にどのように建物を配置するかを考え、設計の打ち合わせをスタート。建てられる建物の面積や高さは法規制で決まっているため、それらをクリアする範囲内で、そして好みのテイストに合わせて、建物のカタチやデザインを決めていく。
上手な打ち合わせのコツは、家族の要望をまとめ、希望のデザインは写真などを集めて設計者に見せること。打ち合わせを重ね、希望に近づけていこう。
決まったプランでの
概算見積もりを出して
納得いくまで再検討
設計の打ち合わせでおおよその間取りやデザインが決まると、そのプランでの概算見積もりを出すことが可能になる。希望の間取りや設備・建材、デザインにした場合、見積もり金額が予算内に収まるかどうかをチェックしよう。
納得がいくまで打ち合わせ・見積もりを重ね、打ち合わせ開始から契約までは1カ月ほどで進むのが一般的。ただし規模の大きい家やこだわりの強い人などの場合、2〜4カ月かかることもある。
建築費の支払い方法は会社により異なるが、多くの会社が契約・着工・上棟・引き渡しの4回に分けて支払うのを基本としている(右図参照)。ただし住宅ローンを利用する場合、引き渡し時にまとめて支払うなど、支払い方法を調整してくれる会社もあるので相談を。
工事請負契約書を
事前にもらって確認し
内金を支払って契約
設計の打ち合わせと見積もりを重ね、納得のいくプラン・金額になったら、いよいよ契約。引き渡し予定日や遅れた場合の費用など、工事請負契約書の記載事項を確認して署名・捺印し、内金(建築費の1〜2割)を支払って契約となる。
工事請負契約書はボリュームがあり、法律用語なども多く記載されているため、できれば数日前に書類をもらい、目を通しておきたい。疑問点は契約日までに依頼先に質問し、クリアにしておこう。
プランの詳細を考えて
平面図・立面図などの
図面を確定していく
工事請負契約を交わしたら、契約内容に基づき、建物内外の仕様、設備機器、配線や給排水の位置など、詳細打ち合わせを進めていく。設備機器などの色や素材は後から決めることができるが、どの位置に、どのようなサイズのものを入れるのか話し合い、平面図・立面図などの設計図面を確定していく。
下にまとめたように、後から変更できないことも決めていく作業となるため、家族でじっくり話し合って検討しよう。
間取りや設備など決めるべきことは多いが、まずは間取りにかかわるプランを決めよう。下記のように、法規制にかかわる間取りプランは建築確認申請をクリアする必要がある。そのため、申請後に変更が生じると、再申請に時間や費用がかかるため、これらは申請前までに決定しよう。
どんな家を建てるのか
ここまでに決定して
役所に申請書を提出
家の配置・間取り・窓のサイズ&数などの設計プランが決定すると、その詳細図面をもとに、依頼先は役所に建築確認申請を提出する。これをクリアして初めて建物を建てることが可能となる。
つまり、これを提出するまでに、間取りにかかわるプランはすべて決定する必要があり、これ以降の変更は原則として不可。どうしてもという場合は申請し直しとなり、時間も申請費用も追加でかかってしまうので、じっくり検討しよう。
プランが決まったら
インテリアについての
打ち合わせが本格化
インテリアについては、設計の打ち合わせの段階から少しずつ考え始めるが、詳細プランが決まると、いよいよ本格的に“選ぶ”作業へと進む。会社によっては、インテリアコーディネーターとの打ち合わせがスタートすることになる。
キッチンやバスなどの設備の位置やサイズ、法規制で制限のある建材などは建築確認申請までに決定しているが、ここではキッチンの扉材の色など、商品の品番がわかるまでの情報を決定していく。
軟弱地盤だった場合は
地盤改良工事をすれば
安心して建てられる
地盤調査の結果、地盤が軟弱(改良が必要)であることがわかった場合は、着工前に地盤改良工事を行うことで、安心して建物を建てられるようになる。
地盤改良工事は地盤の強度によって工事の規模が変わり、表層だけの改良だけの場合は数万円ですむこともあるが、地面深くまで杭や柱を入れなければならないような場合は数百万円かかり、期間も2〜3週間かかることもあるので、予算を多めにみておきたい。
こだわりたい設備や建材はすべて同時でなく、工事の進行に合わせて決めても良い。ただし、輸入建材には国内に在庫があるもの、海外から取り寄せが必要なものがある。在庫の有無やメーカーの対応、工事のタイミングなどにより発注のデッドラインはそれぞれなので、依頼先に確認を。
すべての部材を決め
工事に間に合うように
発注して取り寄せる
依頼先では着工の1カ月くらい前までに部材発注を行う。工事の必要なタイミングまでに必要な部材がきちんと納入されるようコントロールされているため、設備も建材も、部材発注までに商品の品番まで決定しておく必要がある。
特に海外から取り寄せるものは出荷後の変更が大変難しくなるため、決定するまでにじっくり検討しておきたい。
設備機器の施主支給は、依頼先が工事に対応できない、責任を負えないケースも多いので避けたほうがいいだろう。
希望する場合は
着工前に地鎮祭を実施。
近隣へのあいさつも
建築確認申請が受理されると、いよいよ着工。希望する場合、工事の安全を祈願する地鎮祭を行うが、必須ではないので家族で話し合って決めよう。依頼先によっては神主さんへの依頼、お供え物や謝礼(初穂料)の用意などを一括で代行してくれるところもある。
また、工事が始まる前には、依頼先と一緒に近隣へのあいさつに行っておくと、工事中に何かあった場合も対応がよりスムーズ。手みやげを持って回りたい。
工事の節目として
状況をチェック。
希望すれば上棟式も
2×4(ツーバイフォー)工法が主流の輸入住宅では、屋根が載るタイミングが上棟の節目。依頼先によっては、この段階で施主と各種工事の責任者が集まり、工程の確認や図面との照らし合わせを行う。
また、希望する場合は上棟式や祝宴を行うことも。家づくりの多くを工場で行う会社・工法のケースに比べ、現場での工事が多い会社・工法では、職人との関係がより密接になる分、実施する人が多いという傾向があるようだ。
完成した家を
依頼先と一緒に
チェックして回ろう
工事が完了したら、引き渡しを受ける前に竣工検査(立ち会い)を行う。依頼先や工事責任者の立ち会いのもと、建具は開け閉めしてみたり、設備はスイッチを入れてみたりして、建物に不具合がないか、仕上がりをチェックしよう。
もし不具合など修理してほしい箇所を見つけたときは、一緒に確認をしたうえで、手直しを依頼。いつまでに修理してもらえるかなどを確認し、お互いに書面に残しておくと安心だ。
残金を支払って
新居のカギをもらい
書類の説明を受けよう
竣工検査(立ち会い)のときにチェックした不具合の修理が終わったら、ついに引き渡し。依頼先によっては引き渡しのセレモニーを行うところもある。
建築費の残金を支払ってから新居のカギなどを受け取るため、住宅ローンを利用する場合は金融機関で行うことも。
竣工検査で見つかった不具合の修理が終わっていることを依頼先と一緒に確認し、設備機器の保証書や取扱説明書などの書類についても説明を受けよう。
外構工事は建物と一緒に建築会社に依頼するのが一般的。建物と同じ建築会社に依頼し、さらに建物と並行してプランニングすれば、建物と外構のバランスがとれたコーディネートがしやすくなる。また、建物と合わせた見積もりをもらえるなど資金計画が立てやすくなるというメリットもある。専門の外構工事会社など、ほかに依頼したい会社がある場合、建築会社によっては可能なこともあるので、契約前までに相談しよう。その場合、外構工事の見積もりは外構工事を行う会社に個別に依頼する必要がある。
引っ越しは搬入順序を
考えて計画的に。
近隣にもあいさつを
引き渡しを受けたら、いつでも引っ越しが可能。効率よく引っ越し作業が進められるよう、計画を立てたい。例えばカーテンやエアコン工事、大型家具・家電の設置は、部屋が荷物でふさがる前に済ませておくと効率的。新しく購入するものの搬入日、引っ越し日を調整しよう。
引っ越し後の近隣へのあいさつは、施主のみで行うのが一般的。家族そろって手みやげ持参であいさつ回りを済ませたら、とことん新居を楽しもう。
輸入住宅の家づくりのダンドリは、建材や設備を海外に発注するかどうかによって、すべきことのデッドラインが決まるというのが大きな違い。依頼先によっても対応やスケジュールが違うので、何をいつまでにすべきか確認し、家づくりを成功させよう。