リノベーションって何?

中古住宅を現代のライフスタイルに合った住まいによみがえらせることです。

「リノベーションする」という言葉、住まい探しをするみなさんは、聞いたことがある人も多いのでは?

「住まいをリノベーションする」とは、中古マンションや中古一戸建てといった既存住宅の性能や価値を、再生・向上させるために改修することをいいます。

具体的にいうと、住む人々の価値観に合わせて、部分的な対処ではなく、間取りや設備など、住まい全体の暮らしやすさ、つまり生活の質を向上させる手法のこと。新築の「新しさ」と、立地重視で探しやすい、新築より購入しやすい価格といった中古物件の「利便性と手ごろさ」を兼ね備えた、新築でも中古でもない、新しい住まいのカタチなんです。

快適な暮らしを実現する現代的な住まいに再生

リフォームとの違いは?

リフォームは原状回復のための修繕です。

リノベーションは、上記のとおり住まい全体に対処する改修を指すことが一般的。それに対して、リフォームは、例えば浴室やキッチンを新しくする、壁紙を張り替えるなど、部分的に「新築時のレベルに戻す」「不便なく生活できるように性能・機能を維持する」ことを目的とした、原状回復のための修繕を指します。ただ、大規模リフォームになると、リノベーションと同様に、中古物件の価値を向上させる目的の場合もあります。

リノベーションとリフォームの違いを、工事の箇所や内容・範囲などで、客観的に線引きすることは難しんですね。

リフォームとリノベーションと優良なリノベーション

適合リノベーション住宅について

各住宅タイプ別に基準を設定し、品質確保と情報開示と保証に基づく安心が得られます。

リノベーションは定義や基準が各事業者によって異なるために、消費者に正しく理解されておらず、不安を与えていました。それを問題意識として、2009年5月に発足したリノベーション住宅推進協議会が、リノベーションの技術・品質基準を統一。協議会が定めた基準をクリアしたリノベーション物件を、「適合リノベーション住宅」と呼ぶことにしました。協議会に参画した各事業者は、適合リノベーション住宅の基準が定める建物検査から保証までの一連のフローに沿って、情報開示・保証を行っています。注目すべきは、不具合が生じると補修に大きなコストがかかる重要なインフラ部に関しては、改修を加えない部位にも、アフターサービス保証を行うという点です。協議会が定めた明確な検査・保証体制のもとで適合リノベーション住宅が提供されるので、消費者としても安心して選べるのが魅力ですね。

写真で見るリノベーション

取材協力/リノア赤羽(リビタ)

ここでは、物件がリノベーションされる様子を、写真とともに解説します。通常は専有部のみリノベーションされますが、マンション一棟をまるごとリノベーションする場合もあり、その場合は共用部も新築と遜色のない品質・デザイン・仕様になります。

専有部のリノベーション

間取り図をクリックすると大きく表示されます
変更前の間取り
  • リノベーション前
  • LDKに小さな洋室2つと6畳の和室がついた3LDKのいわゆる「田の字プラン」と呼ばれる間取り

スケルトンからフルリノベーションする場合

変更後の間取り
  • 内装材、間仕切り、二重床、二重天井、ダクトなどをすべて取り払い、躯体(コンクリート)が露出したスケルトン(骨組み)の状態に戻す

  • 配管設備の工事を終え、床の下地まで組み上げた状態。これから、新たに間仕切りを作り、住宅設備を据えつけて、内装の仕上げへと進む

  • リノベーション後

    キッチン、ユニットバスなどの住宅設備、配管、電気設備を一新し、床、壁、天井を仕上げれば、リノベーション工事が完了。間取りも大変更

既存のプランや下地材を活かす場合

変更後の間取り
  • クロスや床材など内装をすべて撤去した後、新しいプランに活かせる間仕切りや床の下地材は残しながら、必要に応じて新しい間仕切りを設けている状態

  • 間仕切りが終わり、間取りが完成。これから、キッチンなどの住宅設備を据えつけ、クロスや床材など内装を仕上げていく

  • リノベーション後

    リノベーション工事が完了。使える部分を活かすことで、解体・内装コストが節約でき、環境負荷が低減できるほか、工期も短くなる

共用部のリノベーション

外観

  • リノベーション前
  • リノベーション後

    一棟まるごとリノベーションの場合は、共用部まで新築と遜色のない品質・デザイン・仕様に。このケースでは、第三者機関による建物調査・診断の上、大規模修繕を施し、外観もデザイン性を向上させている。さらに、セキュリティ新設、インターネット導入、電気容量増設等により、機能面でも新築マンション並みの水準に

共用廊下

  • リノベーション前
  • リノベーション後

    共用廊下も、雑壁である腰壁を取り、タイルを張り替え、天井を木製のルーバーにすることで、デザイン性を向上。エントランスと一続きの開放的な空間になっている。オートロックや宅配ロッカーといった設備も新たに設置

関連サイト
かえる。くらし。すまい。リノベーション住宅推進協議会
リクルートの住宅関連情報誌
中古を買ってリノベーション
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中古住宅を購入してリノベーションをすることで、自分らしい住まいをつくりたいと思っている方向けの情報誌。
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