住み替えを機に、自宅で料理教室を開きたいと考えていたTさん。古民家をリノベーションして隠れ家的ダイニングの世界観を表現できるような物件を求めて同社に相談したという。同社建築家・川辺氏による物件選定のアドバイスを頼りに見つけたのが、築35年の古民家だった。旧き良き日本家屋の和の雰囲気を大切にするため、造り過ぎず飾り過ぎない絶妙なバランスを追求。天井を走る梁、大屋根がかかる縁側など伝統的な意匠を受け継ぎつつ、和室をなくして約22畳の広々LDKに空間をアレンジ。「レトロモダンの落ち着いた雰囲気の中でゲストを招いて料理ができる空間です。長年の夢を同社建築家・川辺さんに託したのは間違いじゃなかったです」。
建物タイプ | 一戸建て |
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リフォームの種類 | 複合リフォーム |
家族構成 | 夫婦 |
築年数 | 35年 |
間取り | [ Before ] 3DK → [ After ] 2LDK |
目的 | 中古購入、間取り変更・スケルトン、デザイン重視、リノベーション |
リフォーム箇所 | リビング・ダイニング、キッチン、浴室・バス、トイレ、洗面所、収納、玄関、その他 |
新しくした設備 | キッチン/既存の調理台からの造作 浴室・洗面化粧台・トイレ/LIXIL 床/パイン無垢 壁・天井/チャフウォール(ホタテ貝殻粉末含有100%天然素材) 建具/既存建物からの造作、アンティーク |
費用 | 1200万円 |
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費用概算 |
解体工事: 1,000,000円 塗装工事: 1,000,000円 造作工事: 3,000,000円 電気工事: 800,000円 内装工事: 1,000,000円 その他工事: 2,200,000円 設備工事: 3,000,000円 |
工期 | 2.5ヶ月 |
リフォーム面積 | 115.32平米 |
表示されている価格帯および本体価格は施工当時のもので、現在の価格とは異なる場合があります。
物件探しのコツを、プロの視点で真摯にアドバイスしてくれました。どういう暮らしがしたいのか、という私の理想を徹底的に理解しようとしてくれた同社・川辺氏でなければ、今回の物件を見つけることができなかったかもしれません。建築家としての確かな技術やノウハウがあることも会社選びの決め手になりました。
3DKで細かく区切られた間取りは、料理教室を開きたいというTさんの要望を叶えるためには窮屈でした。まず広々としたLDKを確保することと、Tさんのもう一つの要望でもあるレトロモダンな室内空間を叶えるために、既存の建物にある素材を残すものと無くすもの、アレンジして利用するもののバランスを意識して取り組みました。
ダイニングキッチンと和室を隔てる壁をなくし、床も張替えて約22畳の広々LDKに。天井をめくると昔ながらの梁が架けられていたので、天井板を取り除き、梁にクリーニングと塗装を施すことで、見せ梁が際立つ開放的な吹抜け空間が生まれました。また、備え付けの棚をダイニングテーブルとして再利用。調理台も既存の建具で造作。日本家屋が持つ旧き良き伝統美を残しつつ、現代の生活感覚に合わせて造りをアレンジすることで、隠れ家的ダイニングによく見られるレトロモダンな世界観を演出できたと思います。
一級建築士/川辺 勝也
レトロモダンな雰囲気で料理教室を開きたいというのがTさんの要望。これを叶えるためには、古民家をリノベーションするプランが最適と考えました。理想の住まい像と明確な予算計画を、当社とTさんの間で何度もすり合わせられたことで理想に近い物件が見つかりました。
自宅で料理教室を開くためには、広々としたDKが必要でした。そのため、3DKで細かく区切られていた間取りを変更。DKと和室を隔てていた壁を取り除き、約22畳のLDKにアレンジ。また、全居室畳貼りだった床も、古材を用いたフローリングに張替えました。ゲストを雰囲気良くもてなせるレトロモダンな雰囲気を演出しました。
ダイニングテーブルや椅子、棚などに手を加えるだけで、大規模なリノベーションをしなくても雰囲気良く仕上がるのがインテリアの醍醐味。今回は既存の建具や棚などを再利用して家具を造作しました。日本家屋が持つ和の雰囲気を活かしつつ、現代のモダンテイストをミックスさせたインテリア空間を低コストで実現させました。
DKと和室を隔てていた壁を取り除き、約22畳の広々LDKに。料理教室を開いた時など、大勢のゲストにも対応できるダイニングテーブルも造作。素材は古民家に残されていた棚を再利用したもの。写真右側の食器棚はアンティークショップで買い付けた。旧き良きものを活かしつつ、レトロモダンな世界観をプラスしているのは建築家ならではのアイデア
DKの天井をめくると、昔ながらの梁が架けられていた。天井板全体を取り除き、開放的な吹抜け空間を創出。梁にクリーニングと塗装を施し見せ梁として活用した。「お客様がゆっくりと寛げるLDKになりました。思いもよらない吹抜け空間の誕生で、開放感あふれるホテルライクな空間でゲストをおもてなしできることがなにより嬉しいです」
LDの空間デザインのコンセプトは「夫婦の会話がはずむ場所」。テレビを置かず、お気に入りの音楽を流しながら、ゆっくりとしたリズムの中で会話が楽しめる空間造りを目指した。素足でも心地よく暮らせる無垢床に、自然素材を用いた塗り壁が、リビングに漂う優しい雰囲気をさらに引き立たせている
トイレの扉は、アンティークの建具を買い付けて設置したもの。古民家に残された既存の素材を再利用する中で、こうした1点物のアンティークを随所に盛り込むことで、レトロモダンの世界観を際立たせているのはプロのなせる技だ
エントランスに配した敷石や砂利は、元々あった古民家のものを再利用。玄関扉前に置いたオブジェや緑色が鮮やかな照明は1点物のアンティークをチョイス。訪れるゲストを迎えるに相応しいホテルライクな空間に仕上げた。建築家ならではの、モノ選びとスタイリングの妙が垣間見られる空間だ
昔の日本家屋に多く見られる玄関先の門扉。隠れ家的なダイニングレストランという表現がぴったりの意匠が古民家には残されていた。この門扉を和の伝統美の象徴として位置づけて、外構をリフォーム。さらに奥に見える建物の外壁には、古民家で使用されていた古材を貼りつけて旧き良き和の世界観に磨きをかけた
会社名 |
一級建築士事務所ファーバルデザイン(株式会社ファーバルデザイン)
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対応エリア |
愛知(一部地域を除く)
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会社概要データ |
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お問い合わせ先 (TEL・FAX) |
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その他のデータ |
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