リフォームでも設置可能! 床暖房の種類とリフォーム方法とは

床暖房にまつわる疑問解決! 床暖房リフォームについて

 

秋の気配が濃くなり、だんだんと肌寒い日が増えてきました。そろそろ暖房器具が恋しい季節。みなさんの自宅では、どのような暖房器具を使われていますか? 足元からポカポカあたためられる床暖房は、昨今人気の暖房器具。気になる床暖房の種類や、リフォームの方法についてご紹介します。

 

床暖房ってどういう暖房器具なの?

床暖房とは、その名の通り床をあたためる仕組みの暖房器具。床から直接伝わるあたたかさに加え、床から熱が部屋全体に広がることで、足元はもちろん部屋そのものをあたためることができます。熱した空気を流してあたためるヒーターやエアコンとは、あたためる仕組みが違うのです。

 

床暖房システムの工事の様子

【画像】床暖房システムの工事の様子(画像:fotolia)

 

床暖房にはどんな種類があるの?

床暖房には、大きく分けて「電気式」と「温水式」の2種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。

 

電気式の床暖房

電気の力で床をあたためるのが、電気式床暖房です。温水式と比べて、低コストで導入できるというメリットがあります。しかし、ランニングコストで見ると温水式より高くなるため、「朝・夜だけ」「一部の部屋にだけ」など必要な時間に応じて床暖房を使用したい家庭にオススメです。電気式床暖房の代表的なものは下記の4タイプです。

 

電熱線ヒーター式

床下に電熱線のヒーターを設置することで、床をあたためるタイプ。施工が比較的簡単なので、取り入れやすいのが特徴です。

 

炭素繊維(カーボン)式

床下に炭素繊維を発熱体としたヒーターを設置することで、床をあたためるタイプ。耐久性に優れているという特徴があります。

 

PTCヒーター式

ある一部の温度が高くなると、その部分の発熱を抑えるという“自己過熱抑制機能”を持ったPTCヒーターを用いたタイプ。床に置かれたものが熱くなりすぎるのを抑えたり、日当たりがよい部分の発熱を抑えたりと、無駄な電気を使わなくて済むタイプです。

 

蓄熱式

夜間の割安な電力を利用して蓄熱し、日中に自然放熱させるタイプ。1日中床暖房を使う家庭でも、割安電力で使用することができます。

 

温水式の床暖房

床下にパイプを設置し、温水を通してあたためるのが、温水式床暖房です。電気式床暖房と比べて初期費用は高めですが、温水式はランニングコスト面ではリーズナブルといえます。また、一般的に温水式はほかの暖房器具と比べてやわらかいあたたかさが特徴とされています。温水式床暖房の代表的なものは下記の2タイプです。

 

電気で温水をつくるタイプ

主にヒートポンプというシステムで空気の熱を活用して温水をつくり、床下のパイプに温水を循環させてあたためるタイプです。ヒートポンプを活用するのでランニングコストが安いというメリットがあります。

 

ガスで温水をつくるタイプ

ガス給湯器で沸かした温水を、床下のパイプに循環させてあたためるタイプです。給湯器がコンパクトなので、設置スペースが少なくて済むというメリットがあります。

 

ほかにも、電気・ガスを組み合わせたハイブリッドタイプや、灯油で温水をつくるタイプがあります。

 

床暖房をリフォームで設置する方法は?

床暖房は新築時だけでなく、リフォームで設置することも可能です。床暖房をリフォームで設置する際、具体的にどのような工事が必要なのでしょうか。床暖房リフォームの2つの方法をご紹介します。

 

今ある床材の上に設置する方法

現状の床材の上から、床暖房を施工する方法。今使っている床の上にヒーターや温水マットを敷き、専用の床材を重ねるだけで済みます。工期も費用も抑えられるというメリットがあります。

 

床を剥がして設置する方法

現状の床材を剥がし、新しく床暖房を施工する方法。仕上げの床材のバリエーションが増えるのはもちろん、間取りの変更も可能になり、リフォームの自由度が広がります。今ある床材の上に設置する方法に比べて、工期も費用もかかりますが、その分好みのリフォームを実現することができるといえます。

 

まとめ

頭寒足熱という健康法があるようですが、足元をあたためることは冷え性さんにはうれしい機能。次の冬を快適に過ごすために、初期費用、ランニングコスト、使用頻度や面積、そして将来性などを考慮し、自分の家庭に見合った床暖房を選びましょう。