色・柄だけが外壁選びじゃない! 種類別に見る外壁建材3つ

色・柄だけが外壁選びじゃない! 種類別に見る外壁建材3つ

 

いまの外壁がだいぶ古くなってきた、汚れが目立ってきた……そんなお悩みで、外壁のリフォームを検討される方も多いのではないでしょうか。外壁の選び方は、色や柄だけじゃありません。外壁リフォームには、いくつかの方法がありますが、ここでは、3つの方法について説明します。

 

1.塗装

バラエティ豊かな外装材を製造・販売する旭トステム外装の平松さんいわく、この3つの中でも安価で簡単にできるのが「塗装」とのこと。 「外壁が汚れてきたので、手軽にキレイにしたい」という方にオススメです。

「最近では、防汚性や耐久性を高めたフッ素系の塗料も出てきています。通常の塗装より予算は高くなりますが、外壁を手軽にリフォームしつつ性能のことも気にかけるなら、フッ素系の塗料を選択もアリだと思います」(平松さん)

ただし、フッ素系の塗料ではなく安価な塗装の場合は耐久性が低く、メンテナンスの頻度があがるため、長い目で見るとコストがかさんでしまう場合も。塗り替えの目安は、使用地域・建物の環境によって異なるそうです。塗膜の劣化であるチョーキング(白亜化)が発生したら、まず建築業者に相談するのがオススメとのことです。

 

塗装のメリット・デメリット

メリット

・塗料が主な原料のため、安価で外壁リフォームが可能

・ほかの工法より工事期間が短くて済む(1週間程度※)

 

デメリット

・安価な塗料の場合、メンテナンスの頻度が多くそのたびコストがかかる

・安価な塗料の場合、断熱性がない

 

また、塗料によっては、断熱や遮熱効果がある製品もある。興味があればリフォーム会社に相談してみましょう。

 

2.金属サイディングの重ね張り

平松さんによると、外壁リフォームにおいて、サイディング材を使用する際は金属系のサイディングがスタンダードになっているとのこと。金属サイディングは軽量のため、現況にもよりますが、今ある壁に重ねて張ることができるそうです。

 

「フッ素コーティングによる耐久性向上、親水機能をもたせ、雨水によってセルフクリーニングできる防汚機能はもちろん、長期的に見た際のコスト軽減などさまざまなメリットがあります。柄の深さと塗装技術により、リアルな質感を表現できるのも魅力です」(平松さん)

金属サイディング

【画像1】金属サイディング(画像:旭トステム外装株式会社)

 

金属サイディングの重ね張りのメリット・デメリット

メリット

・意匠性や断熱性に優れている

・塗膜保証品であればメンテナンスの頻度が低くて済む

・窯業系サイディングより工事期間が短くて済む(2週間程度※)

 

デメリット

・塗装より工事期間が長い

 

金属サイディングを美しく保つためには、定期的に「キズがないか」「変形してないか」など、目視で確認できる範囲で、1年に1回程度点検することが大切だそうです。清掃は、水洗いでOK! 自分では清掃できない汚れや、キズなどが見つかった場合は、業者に相談するようにしましょう。

 

3.窯業系サイディングの張り替え

最も塗膜性能の耐久性が優れていて、新築住宅に採用されるサイディングの多くを占めるのが窯業系サイディングだそうです。

「重量があるので、今ある壁に張ることが難しく、外壁そのものを窯業系サイディングに張り替えるという方法になります。窯業系サイディングでは、最大で20年もの保証がつけられるほど耐久性・防汚性を高められるというものも。外見にこだわって美しさを長く保つためには、窯業系サイディングの継ぎ目にシーリングを使わないシーリングレス工法がオススメです」(平松さん)

 

窯業系サイディングの張り替えのメリット・デメリット

メリット

・高級感があり、意匠性が高い

・柱や下地の点検・補強を行える

・塗装よりメンテナンスの頻度が低い

・断熱性に優れている

 

デメリット

・イニシャルコストがかかる

・重ね張りよりメンテナンスコストがかかる

・工事期間が長い(現在の外壁をはがして、張り替えるため3週間程度※)

 

窯業系サイディングの張り替えで最も気になるのが、工期です。塗装の工期を最短とした場合、金属サイディングの重ね張りは中程度、窯業系サイディングの張り替えは最長になるそうです。

窯業系サイディング

【画像2】窯業系サイディング(画像:旭トステム外装株式会社)

 

まとめ

外壁リフォームは、塗装やサイディングだけではなくタイルなどもあり、ひとくちに外壁のリフォームといっても方法はさまざま。求めている仕上がり、予算などにあわせて最適なものを選択するといいでしょう。外装材(サイディング)のイメージをもっとよく知りたい場合は、カタログなどを取り寄せてじっくり検討されることをオススメします。

※一般的な40坪程度、総2階の家の場合のおおまかな目安

 

●取材協力:旭トステム外装 平松さん