SUUMO Premium 都心で見つけるプレミアムライフ

  • Area Report あの街の魅力を探る
  • Premium Life 私がこの街を選んだ理由
  • Knowledge ナレッジ記事を読む
  • SUUMO Premiun トップ
  • For Rent Selection 賃貸ハイグレードマンションを探す
  • Mansion Selection 新築分譲ハイグレードマンションを探す

物件も価値も”長生き”できる 管理が良いマンション

協力 / 渋谷区 シャンボール松濤

家選びにおいて誰もが重視するであろう住宅の資産価値。
立地以外に「管理」も大きなカギとなることをご存じでしょうか。
今回はあるマンションの事例をご紹介します。

「都心に住む」2010年5月号掲載

都心に住む 毎月26日発行

編集部に届いた管理組合からの手紙

シャンボール松涛のエントランスロビーで話すUさんと山口さん。美しい壁のタイル装飾はこのマンションのシンボル的存在でもある

2006年9月のこと、小誌編集部に一通の手紙が届いた。差出人は、渋谷区松濤にあるマンション「シャンボール松涛」の理事を務めるUさん。内容は、当時の連載企画「ヴィンテージマンションに逢う」で、シャンボール松涛を取材しませんか?というものだった。1969年に竣工したシャンボール松涛は、当時、斬新なデザインで知られた物件。その後もマンションを資産ととらえ大切に保全。現在も売却や賃貸に出すと、さほど苦労せず話がまとまるという。そういった事情を教えてもらい、結果的に連載にて紹介をさせてもらった。

資産価値が落ちないマンションの条件に、この話のような「質の良い管理」は欠かせない。そこで今回、再びシャンボール松涛の関係者に、良い管理とは何かについてうかがうことにした。

ページの先頭へ

管理意識の高さが新たな住民を呼び込む

シャンボール松涛の管理が劇的に変わったのは6年前だという。「当時、大規模な修繕を終えたばかりでしたが、竣工から30年以上が過ぎ、分譲時からお住まいの方は、だいぶ高齢になられていました。そこである住民の方から、住民事情を考えると、近い将来の建て替えは難しい。だから管理をもう一度見直すべきだ、という意見があったんです」(シャンボール松涛管理組合理事長・Fさん)

それをきっかけに管理会社も見直そうと、数社に声をかけプレゼンを開催。
選ばれたのが、現在も管理を行う日本住管という会社だった。「見積もりだけ見れば、もっと安いところもありました。しかし、日本住管さんは、毎月の収支を細かくきっちりと出してくれるという点、さらに管理の方針にひかれたんです」(Fさん)

その方針とはこうだ。
「私どもの理念は『管理はサービス業』。それを実行するには、住民のみなさんと管理会社が、お互い顔が見え、信頼関係を築けることが必要です。そのために、担当者は管理員や住民の方から質問、要望があれはすぐ駆けつけますし、それ以前に提案のため、できる限りマンションに足を運ぶようにしています」(日本住管 代表取締役・山口裕二さん)

こうして新たな管理体制となったシャンボール松涛は、徐々に住民全体でマンションの管理・維持に高い意識を持つようになっていった。実はその後、マンションで火災が発生したこともあったのだが、管理組合と管理会社が一丸となり、その処理をスムーズに終えた。それがきっかけで住民もあらためて管理の大切さを認識したという。「その後は管理維持はもちろん、防災意識も高まり、住民同士がもっと顔を 見知ったほうがいい、ということで花火観賞会など、親睦会なども開かれるようになりました」(Fさん)

そういった管理意識の高まりは、物件を探している人にも通じた。常にきれいに保たれているマンション。住民同士のコミュニティも良好。それが契約の決め手になったと話す、新たな住民もいた。「私は購入検討の際、いろいろな物件を見ていますが、10年くらいの築年数の差であれば、管理の差で逆転して見えることもある。ここも30年たってこれだけハードを維持できているのは、管理に対する意識が高いからだろうと思ったんです」(Uさん)

ちなみに、Uさんが手紙を出した理由のひとつは、「メディアでこのマンションの良さを紹介されることが、資産価値の維持につながれば」という思いもあったから、だという。

左:クラシカルなデザインの外観は、閑静な松濤の住宅街にスッとなじんでいる
上段真ん中:地下に設けられた各住戸のトランクルーム。竣工当時、こういった設備を持つマンションは希少だった
上段右:植栽の美しさや照明器具などのデザインにもこだわっている。ちなみに古い照明器具は交換時にアンティークショップが引き取るほどムードと程度が良いそう
右下:屋上からの開放的な眺め。ここで親睦会を開くこともあるという


コラム 管理・維持の意識を高めるマンションを愛する心

高い管理意識は、マンションの物理的な状態の保全や、スムーズな修繕、また良好なコミュニティ形成につながる。ただ、それには自分たちのマンションを愛する心がなければ、なかなか難しいだろう。その意味で、シャンボール松涛の管理組合は、マンションの歴史や状況の変化について、細やかに記録や保存がされているように思えた。ちなみに右の写真はUさんが所有する分譲当時のパンフレットのコピー。メゾネットの解説などが掲載されていて興味深い。こういったものがさりげなく出てくる点に、マンションを大切にしている姿勢を感じる。

ページの先頭へ
撮影/谷口 京