
「そろそろ家が欲しい」と思ったとき、気になるのは「今が買い時かどうか」ではないでしょうか。
今回は、その答えを最新の情報から探ります。

長期的に見ると、1990年代初頭のバブル崩壊から2000 年ごろに一番底が来て、現状は二番底にあるといえるでしょう。そのため、金利は史上最低ともいえる超低水準にあり、税制では住宅ローン控除などの大型減税が充実しているなど、住宅を買う人にとっては有利な状況が2011年も続きます。若い人たちにとっては、親や祖父母からの住宅資金贈与が1000万円まで非課税になる特例を大いに活用したいところです。フラット35Sの金利引き下げなど、住宅ローン金利の低下も追い風になっています。
一方で、国の財政事情の悪化から公的年金の削減が続き、定年退職後の生活に不安が残るなど先行きが不透明な状況は変わりません。そこで今後の住宅購入では、老後の年金代わりになるような考え方も求められます。すなわち、マンション購入では「資産性」「居住性」「収益性」「換金性」の4つの視点で物件を選ぶことが重要になります。
とりわけ資産性や収益性という点では、都心のマンションは値下がりしにくく、高い賃料が期待できる点で有利でしょう。加えて再開発で街としての利便性が高まれば、立地条件だけでなく時間条件も有利になると考えることができるのです。
幸いにも都心部では、スカイツリーの建設に代表されるように再開発案件が数多くあり、就業人口の増加も期待できます。さらに中国など新興国からのマネー流入も活発化しており、東京都心部は今後も活況を呈する可能性が高い不動産マーケットです。
この時期に低金利と大型減税を活かしてマンションを買うことは、老後の生活を守るという意味からも賢い選択といえるでしょう。

マンション市場はこれまで、価格相場が下がると物件供給が都心部に回帰し、相場が上がると立地が郊外に広がるという流れを繰り返してきました。2011年は都心部を中心に価格相場の上昇トレンドが続くため、本来であれば物件供給が外に広がらなければならないはずです。
ところが先のリーマン・ショックを受けて金融機関が不動産向けの融資を極端に絞り込んだため、現時点ではほとんど大手デベロッパーの独壇場となってしまっています。そのため2010年の供給回復は都心部を中心としたものであり、首都圏全体の平均価格を押し上げる形になりました。
都心近郊や郊外エリアでも、物件供給の動きが少しずつ出てきていますが、価格が高めなのでなかなか売れ行きが芳しいとは言い切れません。今後は金融機関の融資姿勢が緩和され、手の届きやすい価格帯の物件供給がどの程度出てくるかが、マンション市況全体のカギを握るでしょう。
一方、都心部では価格の上昇傾向が続いていますが、同時に立地が厳選化されているため、利便性の高い優良なマンションを手に入れやすくなると考えられます。価格上昇が今後も続くと予測するなら、手の届きやすい今のうちに動きだすほうが、立地優先の物件選びには有利かもしれません。
2009年後半からの市況回復は、物件の売れ行きが活発化したことによる部分が大きいと思われます。仮に景気の先行き不透明感が強まり、売れ行きがダウンする展開になれば、価格も再び下落に転じる可能性もあります。その場合はしばらく様子を見たほうが得策ということになるので、立地重視か価格重視かで、今が「買い」かどうか判断が分かれるところでしょう。

銀行による金利引下げ競争が活発化している現状では、住宅ローン金利は名実ともに過去最低水準です。とくに新築マンションの提携ローンでは、変動金利を全期間1.5%以上引下げるケースも珍しくありません。
住宅ローンの変動金利は短期プライムレート(短プラ)+1%が店頭金利となっています。短プラとは銀行が最も優良な企業に貸し出すときの金利ですから、今の住宅ローン金利は優良企業向けの金利よりも低い水準でずっと借りられる状態なのです。これは住宅ローンの貸し倒れリスクが低いという理由もありますが、銀行にとっては住宅ローンで個人の顧客を獲得することで、公共料金の引き落とし口座を開設できたり、さまざまな金融商品の取引に広げやすいメリットがあるからです。
こうした超低金利は2011年も継続する見込みです。日銀は物価が1%前後の上昇になればゼロ金利を解除すると言っていますが、今のデフレ状態がしばらく続くと見られるからです。とはいえ、住宅ローンの金利引下げは銀行のさじ加減一つという面がありますから、借りる人は金利上昇リスクも考慮した資金計画が必要になります。
金利の上昇で返済が苦しくなるなど、いざとなったら買ったマンションを売却したり、人に貸したりできるよう、物件の資産価値を見極めることも重要です。その際、貸した場合の想定年額賃料を物件価格で割った利回りで判断するようにしましょう。想定賃料は周辺の不動産会社に聞けば分かるはず。新築であれば利回りが5%以上なら合格ですが、4%を割るようだと価格が割高だと判断できます。もし2011年に都心部で利回り5%以上のマンションを見つけたら、その物件を購入しても後悔する可能性は低いでしょう。


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