「免震」「耐震」「制震」…大地震に強いのはどれ?

「免震」「耐震」「制震」…大地震に強いのはどれ?

東日本大震災以降、より一層「地震に強い家」が求められるようになり、「耐震」「制震」「免震」といった建築技術も一般に広く知られるようになった今日このごろ。とはいえ、それぞれの工法の違いについて十分に理解している人はまだまだ少ないのではないでしょうか?
これから家を買う人にとって、もはや最大のリスクといえる大地震。建物の地震対策がどのような工法で行われているかを知っておくだけでも重要なリスクヘッジとなるはずです。

「耐震」「制震」「免震」ナニが違うの?

まずはそれぞれの違いについて。

<耐震構造>
壁や柱を強化したり、補強材を入れることで建物自体を堅くして振動に対抗する。

<制震構造>
建物内にダンパーと呼ばれる振動軽減装置を設置し、地震のエネルギーを吸収。建物に粘りをもたせて振動を抑える。

<免震構造>
建物と地面の間に免震装置を設置。建物を地面から絶縁して、振動を伝えない。

と、それぞれ地震に対するアプローチはまるで別モノ。国内で最も普及しているのは「耐震工法」で、いまも年間約13万棟に採用されています(※木造建築を除く。「一般財団法人建築物価調査会 建築統計年報」調べ)。一方、年間約250棟と数は少ないもののリニューアルした東京駅丸の内駅舎に採用されるなど、注目を集めているのが「免震工法」。

東京駅丸の内駅舎

昨年リニューアルした東京駅丸の内駅舎にも免震工法が採用されている

建物内における安全性確保では免震が一歩リード

いずれも、建物自体の損壊を防ぐという点では優れた工法ですが、「免震」の場合はさらに「建物内の揺れを軽減する」という利点があります。基礎部分に埋め込まれた免震装置が「激しい地震エネルギーを吸収」→「ゆるやかな横揺れに変え、家具の転倒などの被害を最小限に食い止める」というもので、耐震・制震に比べ揺れを三分の一程度に抑えられるそう。じっさい免震工法を施した某調理専門学校では中越地震の際に食器の落下がまったくなく、翌日から何事もなく授業を再開できたとか。

免震構造は建物内部の被害を最小限に食い止める

免震構造は建物内部の被害を最小限に食い止める

では「免震装置」とはいかなるものか?

簡単にいうと鉄とゴムをミルフィーユ状にした「積層ゴム」といわれるもの。鋼板とゴムを幾層にも重ねることで上下の圧に耐え、左右の揺れに対しては柔軟に変形・復元。硬軟併せ持った頼りになるヤツです。
なかでも国内シェア50%を誇るといわれるブリヂストンの免震ゴムは「高減衰積層ゴム」ということで、ゴム自体に地震エネルギーを吸収する減衰機能をもたせた優れモノ。東日本大震災においても仙台市内に立つ同社の免震マンションでは、住人から「地震に気づかなかった」という報告が上がるほど。

基礎部分に設置されたブリヂストンの免震ゴム

基礎部分に設置されたブリヂストンの免震ゴム

と、ここまで優れた防御力を誇りながら、耐震に比べて免震がイマイチ普及していないワケとしては、工事費がアップしたり、工期が延びたりといった点が足かせとなっている模様。しかし、近く襲来するといわれる「首都直下型地震」や「東海地震」をはじめ、何かと物騒な予測が絶えない日本列島。多少のコストを払ってでも備えだけは万全にしておきたいものです。

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