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お得な借り換え(2)借り換え先の住宅ローンは、何を選べばいいの?

山本 久美子
住宅ジャーナリスト

前回でも書いたとおり、金利差が1%というのが、一般的に借り換えの目安といわれている。だからといって、金利差が最も大きくなる、超低金利の「変動金利型」に飛びつくのは考えものだ。東日本大震災や円高などで日本経済の先行きは不透明。金利が変動するローンでは、適用される金利の上昇リスクが常につきまとう。この点も踏まえて、借り換え先の住宅ローンを選ぶことが大切だ。

■借り換えに何を期待するのか明確にしよう
たしかに、適用金利が1%を切る変動金利型のローンも魅力的だが、固定期間が20年を超えるローンにも低金利な商品が増えている。住宅ローンの金利を見直したい人にとっては、選択肢が多い魅力的な環境になっているのだ。
そこで、多くの選択肢の中から、自分のライフスタイルにとって最適な借り換え先はどんなローンか、次の観点から検討するとよいだろう。

○返済中のローンの不満を確認する
○借り換えの目的を明確にする
○ライフプランを考慮する

低金利のメリットを活かして、少しでも「利息を削減したい」という人もいれば、収入が思ったより増えない、教育費などの支出が増えたといった理由で、「毎月の返済額やボーナス時の返済額を抑えたい」という人、「今後金利が変わっても返済額に影響を受けないローンにしたい」という人もいるだろう。
毎月の返済額や利息を抑えたいなら、今より金利が低いものに借り換えるのが鉄則だが、必ずしも変動金利型を選ぶ必要はない。残りの返済期間を固定する期間選択型で低金利なものを選ぶ方法もあれば、教育費負担が重い10年間だけ低金利で安定したものを選ぶという方法もある。繰り上げ返済のしづらさに不満があるなら、その点も解消できるローンを探せばよいだろう。

■ライフスタイルに合った金利タイプを選ぼう

住宅ローンは、主に次の3タイプに分類される。まず、金利タイプの違いについて、きちんと理解しておこう。

金利タイプによるメリットとデメリット
全期間固定型
○金利が固定されているので、金利上昇局面でも返済額が増えない。
返済額が一定なので、家計管理がしやすい。
△短期の固定期間選択型や変動金利型に比べて金利が高めである。
固定期間選択型
○固定期間が短いほど金利が低く、当初の毎月返済額が抑えられる。
△固定期間終了時に金利が上昇していると、利払いや毎月返済額が増える。
変動金利型
○全期間固定型や固定期間選択型に比べて、借入時の金利が低く、毎月返済額が抑えられる。
△金利が上がると利息の割合が増え、元金の減りが遅くなる。

【お得な借り換え2】借り換え先の住宅ローンは、何を選べばいいの?_金利タイプによるメリットとデメリット

なかでも固定期間選択型は、2年、3年、5年、7年、10年…と固定期間を多様に用意している金融機関も多い。固定期間選択型は固定期間終了後に金利が上昇すると、そのまま利息が増えて返済額がアップする。そうしたときに返済が困難にならないかといった、家計におけるリスク許容度も忘れずに確認しておきたい。これは自分たちのライフプランにも影響されるので、どの程度金利を固定させたらよいか検討するのがよいだろう。
また、変動金利型と固定期間選択型などを組み合わせて借りられる「ミックスプラン」を提供している金融機関もあるので、金利上昇リスクを軽減したい場合には選択肢の一つになるだろう。

■借り換えローンは多様化している
住宅ローンは、特徴のあるものが増えている。しかも、住宅ローンを返済し続けた実績のある借り換え顧客を優良顧客とみて、借り換えに有利なローンを用意する金融機関も見られる。ただし、借り換え時の住宅ローンは、金利が低いものほど利息削減効果が大きいが、長期的に返済するものなので、自分たちのライフスタイルや家計の状況をよく考慮して、多くの選択肢の中から自分に合うものを選ぶようにしよう。
(以下は2012年1月時点の情報)

○借り換えで有利になるローン
みずほ銀行の借り換え専用ローンは、全期間重視プランで▲1.4%~最大▲1.6%、当初期間重視プランで▲1.9%の金利が適用される。これに対して新規借り入れの場合、自己資金20%以上なら同じ引き下げ幅が適用されるが、20%未満なら全期間重視プランで店頭表示金利より▲1.2%~最大▲1.6%の金利が適用される。
また、三井住友銀行では、借り換えについては10年を超える長期固定タイプを重視して、例えば返済期間が15年超~20年以内2.36%(新規は2.60%)、20年超~25年以内2.49%(新規は2.64%)と新規借り入れの場合よりも金利を引き下げている。
このように、借り換えに有利なローンを提供している金融機関もあるので、情報を収集してより有利なローンを選ぶようにしよう。
○「フラット35」借換融資
フラット35は住宅金融支援機構と民間金融機関との提携ローンで、全期間固定金利である点が特徴。返済期間が21年以上35年以下と20年以下で金利は異なり、実際に適用される金利や手数料などは、取り扱う金融機関によってそれぞれ異なる。従来は借り換えに利用できなかったが、2009年6月から利用できるように拡充された。全期間固定型を探すなら、フラット35も選択肢の一つになる。ただし、金利の引き下げが受けられる「フラット35S」は、借換融資の対象とはならない。

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