
岡田ジャパン活躍による経済効果はかなり大きかった?
▼岡田ジャパンの活躍がなければ株価はもっと下がっていたかも?
日本代表チームが敗退してからすでに2カ月が経過しましたので、ずいぶん前の出来事であったかのようにも感じますが、サッカー日本代表「岡田ジャパン」は、よくやってくれましたね。
惜しくもベスト8に入ることはできませんでしたが、たくさんの興奮と感動を与えてくれたように思います。そして、日本経済に与えたプラス効果もかなり大きかったのではないでしょうか。
もう1年半近く前になりますが、このコーナーで
「岡田ジャパンがW杯に行くと給料が増える?」という記事を書きました。
岡田ジャパンがW杯に行くことができれば、その経済効果が日本経済全体にも波及していき、結果として給料が増えるかも?といった話です。
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「ちっとも給料は増えてないぞー!」
「株価はどんどん下がってるぞー!」
「金利も下がってるし、為替も円高が止まらないぞー!」
などといったお叱りのコメントがたくさん書き込まれそうですが、それでも、岡田ジャパンがW杯に行けなかった場合を考えれば、行ったことによる経済効果はそれなりにあったはずです。さらに、グループリーグを突破して決勝トーナメントに行けたことによる経済効果はかなり大きかったのではないかと思います。給料や株価が上がっていないというのも、考えようによっては岡田ジャパンの活躍がなければ、もう少し下がっていたかもしれないのです。
▼視聴率から想像できること
(株)ビデオリサーチの調査によると、今回の日本代表戦の番組平均世帯視聴率は、以下のとおり。
<グループリーグ>
カメルーン戦 … 前半44.9%、後半45.5%
オランダ戦 … 43.0%
デンマーク戦 … 30.5%
<決勝トーナメント>
パラグアイ戦 … 57.3%
視聴率は、全国27地区の調査エリアごとに、関東地区・関西地区・名古屋地区は600世帯、それ以外の地区は200世帯を対象として調査が行われているので、多少の誤差は生じますが、関東地区の場合でいうと、視聴率1%あたり175,810世帯が見ていると推定できるようです(2009年9月28日現在の数値)。
つまり、最も視聴率が高かったパラグアイ戦は、関東地区だけで約1,000万世帯が見ていた計算になります。日本の世帯数が現在約5,000万世帯であることを考えると、全国では約2,900万もの世帯がパラグアイ戦を見ていたと考えられるわけです。
4回あった日本代表の試合のそれぞれの視聴率からすると、4回の延べ世帯数としては9,000万世帯近くになると思われます。そして、観戦した世帯の比較的多くの世帯で、ビールやジュースなどの飲み物やお菓子などの食べ物を、それなりに消費したのではないかと思います。平均して1,000円分の消費が行われたとすると、4回の合計の経済効果は900億円にのぼる計算になります。
また、当然ながら自宅ではなく、スポーツバーなどのお店で観戦した人もいるはずです。全国47都道府県に2010年4月現在786の市(特別区である東京23区を入れると809)があるようですが、日本代表の試合を見ることができたお店が各市に平均して10軒あったとすると、全国で約8,000軒となります。4回の試合日の合計の売上げが1軒あたり20万円だったと仮定すると、合計で16億円の経済効果です。
▼長期的なプラス効果も期待できる?
このほかにも、ユニフォームなどの関連グッズの売上げや、TVに広告を出す企業の広告料とその後の各企業の売上げアップ分、W杯の特集記事が載っている新聞や雑誌の売上げ、現地への観戦ツアーを企画した旅行会社の売上げなど、それらを合計すれば、数十億円から数百億円といった金額にのぼっていてもおかしくないでしょう。
もちろん、これらの数字は筆者の独断による推定なので、実際の経済効果はもっと大きいかもしれませんし、小さいかもしれません。でも、ここまで挙げただけでも経済効果は1,000億円を超えているはずです。売上げ増などで利益を得た人たちが、さらに消費を増やすことによって波及していく2次的、3次的な経済効果まで考えると、その額はもっと大きくなるはずです。
とはいえ、仮に5,000億円のプラスの経済効果があっても、日本のGDP(約500兆円)にとっては、0.1%程度の効果に過ぎないので、岡田ジャパンの活躍が株価を急上昇させるほどの影響力を持っているのかというと、それはちょっと厳しいかもしれません。
ですが、日本代表の選手たちが、今回の活躍をバネに海外のビッグクラブなどに移籍し、多額の契約金や年俸を手にできるようになっていくと、そのプラスの経済効果は再び日本経済にいい影響を及ぼすでしょう。Jリーグがこれまで以上に盛り上がり、それが次のW杯につながっていく。そして、4年後のブラジルのW杯が行われるころには、より大きな経済効果が期待できるようにもなるでしょう。そのころには、ちゃんと給料も増えているはず?
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文/菱田雅生 イラスト/杉崎アチャ
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