共働き世帯でローンを組む場合の2つの大きな注意点

最終更新日 2023年07月20日
ヒッシーのマネー騎士(ナイト)
共働き世帯でローンを組む場合の2つの大きな注意点

共働きで住宅ローンを返済していけるのは、非常に大きなメリットがあるといえます。
夫のみの収入でローンを返済していく場合と比べると、2人の収入で返済していけるわけですから、単純にいえば返済パワーは2倍。さらに、子どもの教育資金や老後資金の準備なども2倍のパワーで行っていけるので、家計に余裕が持てる可能性も高いといえるでしょう。

しかし、大きなメリットがある反面、大きな注意点もあります。主な注意点は2つ。

借り過ぎに注意!返済能力が高い分、借入額が増えてしまう

まず1つ目は、返済能力が高い分、借りすぎてしまう危険性がある点です。
例えば、夫の年収が500万円で、妻の年収が400万円のような場合、世帯年収は900万円になるので、それだけ借りられる金額は増えます。

年収500万円の夫が1人でローンを組む場合、借入金利2%、35年返済で返済負担率(=年間返済額÷年収)35%まで借りられるとすると、借入限度額は4400万円程度になります。これを同じ条件で世帯年収900万円として計算すると、借入限度額は7920万円まで跳ね上がるのです(金融機関によって審査の際に使用する金利が異なる場合がありますので、実際の借入限度額は金融機関によって異なります)。

夫が1人で借りる場合 夫と妻の2人で借りる場合
年収 500万円 900万円(世帯年収)
借入限度額 約4400万円 約7920万円

仮に1000万円程度の頭金を準備できていたとすると、夫が1人でローンを組む場合は諸費用込みで5400万円程度の物件が限度であるところを、共働きなら諸費用込みで8920万円程度の物件まで購入可能だとなるわけです。

購入可能な物件価格が高くなればなるほど、立地条件のいい物件や、床面積の広い物件などに目がいってしまう可能性が高まります。「買えるなら、いい物件を買ってしまおうか」などと、大きな気持ちになって実際に買ってしまうと、共働きで通常よりは余裕が持てるはずなのに、借りすぎてしまうことで共働きでも生活が苦しくなり、最悪、家計が破綻する場合もあるのです。

退職に注意!収入が減ることで返済が苦しくなることも

そして2つ目は、共働きを続けられなくなる可能性がある点です。
妻の収入は、出産や育児などで一時的に減少する可能性がありますし、一時的な減少では済まず、復職後の収入も減少したり、そもそも復職自体ができなくなったりする可能性もあります。

そのような事態が起きると、もともと妻の収入も当てにして収入合算でローンを組んでいる場合は、返済が苦しくなり、最悪は返済が滞る状態に陥ってしまうかもしれません。

したがって、共働きでローンを組む際は、妻の収入が返済終了まで確実に期待できるのかどうかを冷静に判断する必要があるでしょう。少しでも、出産や育児などで復職できない可能性があるなら、いくら共働きでも、妻の収入は期待せずに、夫のみの収入で確実に返済できる金額だけを借りるようにすべきです。

そうすれば、借りすぎてしまうこともないでしょうし、万一、妻の収入が期待できなくなっても、返済が滞るようなことにはならないでしょう。そのような安全な資金計画を立てることができれば、妻の収入が安定的に得られる間は、繰り上げ返済や貯蓄に回す資金的な余裕ができますので、共働きのメリットを十二分に活かすことができるはずです。

イラスト/杉崎アチャ

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