時期を同じくして、同じ銀行で住宅ローンを組んだAさんとBさん。2人とも10年固定を選んだハズなのに借入金利が違います。Aさんは2.75%、それに対してBさんは2.45%(※1)。 この差はどこからくるのでしょう?
実はこれ、金利優遇タイプの違いからくるものです。金利優遇タイプは、おもに「全期間優遇」と「当初優遇」の2つですが、Aさんが選んだのは全期間優遇。全期間優遇とは、その名のとおり全期間にわたって一律の金利優遇を受けられるタイプです。Aさんは、店頭金利(住宅ローンの基準になる金利)から 1.20%の優遇をずっと受けられるといいます。
一方、Bさんが選んだのは当初優遇。当初優遇は、借入当初の金利優遇幅が大きく、その後は優遇幅が小さくなるのが一般的です。Bさんの場合、当初10年間は1.5%の優遇があるものの、11年目以降は0.4%の優遇になってしまうとか。
Aさん(全期間優遇のケース) 全期間1.20%優遇
Bさん(当初優遇のケース) 当初10年間1.5%優遇→11年目以降0.4%優遇
実際の返済額を見てみましょう(※2)。3,000万円を25年間で借りると、Aさんは毎月約13万8,000円返済することになります。それに対してBさんの返済額は約13万4,000円。0.3%の違いが4,000円の差になるのです。11年目以降はどうでしょう?住宅ローンの店頭金利が同じであれば、Aさんの返済額は変わりません。しかしBさんの返済は、金利優遇が1.1%減ってしまうのが響いて約14万8,000円にアップ。なんと毎月1万 4,000円もの負担増です。当初優遇を選択した場合、たとえ世の中の金利水準が変わらなくても、自分のローン金利は上がるということをしっかり認識しておきましょう。
Aさん(全期間優遇のケース) 13万8,000円→13万8,000円
Bさん(当初優遇のケース) 13万4,000円→14万8,000円
金利タイプ選択の際は、将来の家計の見通しをしっかり立てること大切です。その結果、将来よりも今の負担をおさえたほうがいいのであれば、当初優遇を選択して今を乗り切ることを検討します。コンスタントに負担を軽くして家計を安定させたいとなれば、全期間優遇を前提としたプラン選択を。併せて、金利上昇を想定したシミュレーションをすることも欠かせません。「自分ではちょっと難しい」という場合は、ローンの借入れを相談している金融機関などに問い合わせて、数字を出してもらうといいでしょう。
(※1)2008年7月のA銀行の例を使用
(※2)両者とも3,000万円のローンを25年元利均等毎月返済、10年固定 |