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今年1月の首都圏新築マンション平均価格は4172万円。これは2007年9月以来の安値で全体としては下落傾向。「ただし価格改定と銘打って値下げに踏み切る物件も出ているため、相場は物件ごとに個別化しています」。価格が変動している今、路線やエリアの相場イメージにとらわれずに探すことで、意外なおトク物件を発見できるかもしれない。



「過去20年の長期的スパンで振り返っても、今は異常なほど住宅ローン金利が低い時期。長期固定金利で3%台、優遇金利が適用されればさらに低金利になる、という状況です」。とはいえ、この低金利が今後も続くかどうかは分からない。下がるにも限度があるし、上昇する可能性も。今のうちに低金利のメリットを享受したい。



売主に対し保険への加入などが義務化される「住宅瑕疵(かし)担保履行法」に注目。欠陥が見つかった場合、10年以内なら売主が倒産しても保険金でカバーされる制度。10月以降の引き渡しから。




新築マンションは価格が確定する前に広告を始めるのが一般的。「モデルルームオープンのころには価格帯などは出ています。モデルルームに行けば大まかな価格を教えてもらえることも」



駅の出口から物件の敷地までの距離を80m=1分として算出。「表示よりも、実際に歩いてみて、道のアップダウンや信号待ちなどを含めた、実際にかかる時間を確認しましょう」



南向きは最も日照時間が長く人気が高い。その分、価格も高めになるだけに「朝はゆっくり寝ていたい人なら午後から日が入る西向き、早起きで昼間は留守がちなら東向きという選択も」



建てられる建物の種類や高さを行政が決めた区分で、今後の開発も含めた周辺環境を知る目安になる。「まれですが用途地域が変更されることもあります」



共用施設が充実しているのは多くが大規模な物件。たくさんの住戸数で割ることで管理費の負担も抑えられる。「標準的な負担でさまざまな施設が使える分、おトクともいえます」



広告に出る間取りは「広さなど条件のいい間取り」「戸数の多いプラン」などからピックアップされやすい。「そのほかは、モデルルームでもらえる間取集で確認することができます」



カラーセレクトや間取り変更などは工事の予定に合わせて下層階から順に期限が設定されることが多い。「和室を洋室に変更、キッチンの吊り戸棚を外す、キッチンの高さを選ぶなど、さまざまな変更オプションが用意されている物件もあります。大きな変更や完成後の変更は有料になることが多いです」



「改正建築基準法に合致している今のマンションは耐震等級1以上。震度6.7程度の揺れでは倒壊しません」。物件によっては防災倉庫に食料や避難器具を備蓄しているところもある。



耐震構造はがっしりした建物のつくりで揺れに耐える構造。制振構造は建物内に揺れを吸収する装置を設置して、揺れをコントロールする。免震構造は建物の下に免震装置が装備されて、揺れを建物に伝えにくくする。「耐震等級(右記参照)が高かったり、免震構造だと地震保険の保険料が安くなったりするメリットもあります」




情報誌やインターネットなら、通勤アクセス、予算など自分の条件に合わせて多くの情報を比較検討しやすい。「情報収集の方法として、まず資料請求という手段もあります」



購入者の平均は6.3件。「初めて見たモデルルームは100点満点に感じることが多いようです」。何件か見ることで、その物件のレベル感や価格の相場観が分かり、比較検討しやすくなる。



モデル住戸では、内装の雰囲気や設備を知ることができる。物件によっては何パターンか用意されている場合も。パネル展示では構造など、模型では敷地内の植栽計画や、建物が敷地のどこに建つのか、道路との位置関係なども確認できる。「そのほか、資金計画や、管理、修繕計画についてなど、疑問があればどんどん尋ねてみるといいでしょう」



モデルルームはオプションの設備が付いているなど、仕様が豪華になっていることが多い。「オプションマークを参考に、どこまでが標準なのかを質問しておくといいですね」




毎月の返済可能額と用意できる頭金をもとに、購入予算を検討するといい。「家賃+住宅用の月々の貯蓄を毎月返済額の上限に。それでも欲しい物件に予算が届かないのであれば生命保険料を払いすぎていないか、外食を減らせないかなど、家計を見直してみては?『節約すればいい』ではなく、捻出できる金額の根拠を明確にしておきましょう」



頭金が少ないとローンの借り入れが多くなり、利息が増える分、総支払額も増える。頭金ゼロで購入も可能だが、「物件価格の2割以上が理想。最低でも1割は用意したいですね」



「ローンを借りるときにかかる手数料、税金、登記関係の費用など、物件価格以外にもいろいろなお金が必要です」。これら諸費用はローンを組むこともできるが、現金での支払いが原則。



「仕事を辞めたり、病気になった時のことを考えると、最低3カ月分、できれば半年分の生活費を残したほうが安心」。また、引っ越しや新生活のための費用を残しておくことも忘れずに。



マンションを買うと管理費や修繕積立金などが毎月かかる。「月々の支払いはローンの返済だけでなく、これらのランニングコストも含めて考えましょう」



ローンの金利タイプには右の図のように3種類ある。固定期間が長いものは、金利は高めだが毎月返済額が変わらず安心。変動金利型は現在は低金利だが、今後、金利が上昇する可能性がある。それぞれの特徴を知って自分に合うものを選ぼう。「返済期間の途中で金利が上がり、返済額が増えても対応できるかを考えて検討しましょう」



ほとんどの住宅ローンは、引渡時(融資実行時)に適用金利が決まる。「金利優遇キャンペーンを利用するつもりなら、引き渡しが適用期間内かどうかを確認しておきましょう」



完済まで金利が変わらず、保証料や繰り上げ返済手数料無料のメリットがある。「借りるには購入物件が技術水準をクリアしている必要があり、良質な物件という安心感も得られます」



「住宅ローンの貸し出しをしているどこの金融機関でも借りられます。最近では、物件ごとにおトクな金利が適用される提携ローンも多く用意されていて、手続きも簡単です」



過去にローンの延滞がある人、転職が頻繁な人、異業種に転職したばかりの人などは借りにくい。「銀行によって審査基準は異なるので、不安な人は複数の銀行で確認してみましょう」



ローンは返済期間が長いと、毎月の負担は抑えられるが総支払額は増えてしまう。「退職金で完済する、という人もいますが、退職金は老後資金にとっておいてほしいですね」



夫婦それぞれにローンを組んで返済するなら、出資額に応じて共有名義にしないと贈与税の対象になることも。「夫だけの名義では妻の出資分が贈与税の対象になるので注意が必要です」



相続時精算課税制度の特例を使えば住宅取得資金3500万円まで贈与税は非課税。「適用になるにはさまざまな条件があります。また、税務署に申告が必要なので注意してください」



住宅ローンを利用して購入した場合、年末のローン残高に応じて受けられる税控除のこと。「2009年度からは控除の対象になるローン残高の上限も2000万円から5000万円にアップ、減税額の上限も500万円に大幅拡充されます。さらに、長期優良住宅に認定された物件は上限100万円の控除額が上乗せされ、多くの人にメリットが出そうです」

取材・文/田方みき 撮影/田中 昌 イラスト/ナカザワマコト
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