2011年度の税制大綱発表 住宅関連の改正は?

11年01月05日
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2011年度の住宅関連税制の改正内容をわかりやすく解説します!

中古の改修工事に対する控除や印紙税の軽減も

◆トピック1:印紙税は、軽減措置
まず家を買ったり建てたりするときの契約時に納める印紙税は、軽減措置が2年延長されて2013年3月31日までとなる。家屋と住宅ローンの登記の際の登録免許税も、税率軽減が同様に2年延長される。
工事請負契約と売買契約の印紙税の軽減を2年延長(2013年3月31日まで)
契約書の記載金額 軽減前 軽減後
1000万円超5000万円以下 2万円 1万5000円
5000万円超1億円以下 6万円 4万5000円
※一部抜粋
住宅用家屋(建物)と住宅ローンの登録免許税の税率軽減を2年延長(2013年3月31日まで)
登記の種類 軽減前 軽減後
所有権の保存登記(新築住宅) 0.4% 0.15%
所有権の移転登記(中古住宅) 2.0% 0.3%
抵当権の設定登記(住宅ローン) 0.4% 0.1%
◆トピック2:中古住宅の改修工事をした場合の、所得税の控除制度
また中古住宅にバリアフリーや省エネなどの改修工事をした場合の、所得税の控除制度については適用期限が2012年12月31日まで2年延長となる。ただしバリアフリー改修工事の控除上限額は2012年に5万円減額される。
    中古住宅に特定の改修工事をした場合の所得税の特別控除などを2年延長
    (2012年12月31日まで)
  • ・バリアフリー改修工事の控除上限額(現行:20万円)を、2011年は20万円、2012年は15万円とする
  • 相続税の税率や贈与の特例が見直しに

    ◆トピック3:相続税
    大きく見直されるのが相続税と贈与税だ。相続税については基礎控除を引き下げ、課税される範囲を広げる。例えば法定相続人が妻と子ども2人の合計3人の場合、これまでの基礎控除額は「5000万円+(1000万円×3人)」で8000万円だったが、改正により「3000万円+(600万円×3人)」の4800万円にダウンする。

    「この場合、死亡した親の財産が自宅のみで、その評価額が仮に5000万円だったとすると、妻が相続すれば『配偶者の税額軽減』で相続税はかかりませんが、別に自宅を持っていて同居していない子どもが相続すると相続税が課税されることになります」(税理士法人タクトコンサルティング・遠藤純一さん)

    さらに相続税は最高税率が50%から55%にアップするなど、税率も引き上げられる。相続財産が大きいケースほど増税額が大きくなる内容だ。
      相続税の基礎控除を引き下げ、税率を引き上げ(2011年4月1日以降の相続から)
  • ・基礎控除…〈現行〉5000万円+(1000万円×法定相続人数)→〈改正後〉3000万円+(600万円×法定相続人数)
  • ・最高税率…〈現行〉50%→〈改正後〉55%
  • ◆トピック4:相続時精算課税制度
    相続税が増税になる一方で、贈与税はおおむね減税だ。まず特定の親からの贈与について、2500万円まで贈与税が非課税になり、将来の相続時に相続税で精算する相続時精算課税制度については、子だけでなく孫への贈与も対象に加え、親や祖父母の年齢を60歳に引き下げるなど適用範囲を広げる。また同制度の対象とならない贈与については、税率を一部引き下げて負担を軽くする。

    「高齢者から若い世代への生前贈与を促し、景気回復につなげようというのが政府の考えです。しかし今回のように相続税の制度が変わると、これまで相続時精算課税で贈与を受けた人で、相続税の負担を心配していなかった人も相続税がかかる可能性が高いので、相続時精算課税制度を利用する場合は注意が必要です」(遠藤さん)

    ◆トピック5:住宅取得資金の贈与
    また親や祖父母からの住宅取得資金の贈与が1000万円まで非課税になる特例についても見直される。土地を買って家を建てる場合、これまでは建築条件付き契約など土地と建物の取得がセットでなければ土地分の贈与に特例が適用されなかったが、改正後は一定の条件で土地分も特例の対象となる

    税制改正大綱の内容は今後の国会審議をへて、2011年3月末までに正式決定される予定だ。
      贈与税の税率引き下げなど(2011年1月1日以降の贈与から)
  • ・相続時精算課税制度の適用範囲の拡大
     〈現行〉65歳以上の親から20歳以上の子への贈与→〈改正後〉60歳以上の祖父母・親から20歳以上の子・孫への贈与
  • ・相続時精算課税制度の対象とならない贈与(暦年課税)について、税率を一部引き下げ(最高税率は引き上げ)
  • ・住宅取得資金の贈与税の非課税特例の拡充(土地を買って家を建てるケース)
     先に土地を買ってから家を新築する場合、一定の条件で土地分の贈与も非課税特例の対象に拡充する
  • 取材・文/大森広司(オイコス)

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