
【ご相談内容】高齢の両親が快適に暮らせる部屋の位置、方角が知りたい!
両親が高齢になってきたこともあり、同居を考え始めました。私は今マンション住まいなので、これを機に両親がもっている土地に二世帯住宅を建てようと思っています。
両親が寛げる家にしたいと考えているのですが、土地があまり広くないこともありなかなかうまくいきません。1階には両親の部屋のほかに共有リビングも配置したいのですが、どちらを日が入る南側に置くかで悩んでいます。
両親が快適に暮らせる部屋の方角があれば、教えてください! |
 |
高齢者の部屋は、暑さ、寒さの影響を大きく与えないことが一番のポイントなり
今回のご質問のような相談は、実はよくお受けするのです。実家の土地に二世帯住宅を建てたり、親子で資金を出し合って新築されたりするケースでは、それぞれの居室をどう配置するかで、みなさん悩まれるようですね。ご両親が高齢ということであれば、なおさら、間取りづくりも気になるところでしょう。
では具体的に、住まいのどの位置、どの方角に配置すればよいか、お話をしてまいりましょう。実は私は、自分の両親とも、妻の両親とも同居をした経験があります。ですから、両親の部屋といっても、それは寝室であり、面積に余裕があればリビングでもあり、親戚が集まれば客間にもなるというマルチな部屋であると考えています。ただ、その中で大事なのは、やはり毎日眠る部屋だということです。ですので、基本的には寝室として、アドバイスをさせていただきたいと思います。
まず、相談にみえる方たちがよく言われるのは、日当たりのよい場所に両親の部屋をつくってあげたいが、敷地の条件や他の部屋の配置を考えると、それもなかなか難しいということです。日当たりのよい場所には、家族みんなで使うリビングなどを配置したいですし、日当たりがよいからといって、高齢のご両親を2階で生活させるわけにもいきませんね。そうなると、ご両親の部屋は北側に配置することになります。
北東や北側は、たしかに寒さの影響を大きく受ける場所ですが、窓の大きさや材質に配慮し、床暖房などの設備で冬の寒さに備えれば、逆に夏は体への負担も少なく、寝室としては、私は過ごしやすい場所であると思っています。
鬼門だからと、北東を嫌う方も多いですが、東側に大きな建物がなければ朝日も入りますし、北西は家の中でも温度の変化が少ない場所ですから、北側といえども悪い場所ではありません。高齢者に寒さは厳禁のように思われていますが、冷房を嫌うことが多い高齢の方には、近年の夏の酷暑も心配ですからね。
ただし、北側にご両親の部屋をつくる場合は、朝や日中は、積極的に日の入る場所で過ごしてもらいましょう。朝日や日中の太陽光と接することは、体内時計を安定させ、健康に過ごすためにはやはり大切なことなのです。
私の実の兄は、睡眠専門医として、この分野の治療や研究を行っていますが、朝日や日中の光を浴びない生活をしていると、うつ症状や不眠から起こるさまざまな病気を誘発しやすいのだそうです。ですから、現在、医療施設や老人ホームなどでは、「ホスピタルサーカディアンシステム」といい、建物の外に出て太陽光と接することができないお年寄りに対して、人工的に強い光を浴びる照明設備を、ベッドの上に設けて対策をしています。
話が少し飛んでしまいましたが、日常的に屋外に出ることの少ない高齢の方こそ、積極的に朝日が入る場所で朝ご飯を食べたり、日中の光を浴びる生活をすることが大切であるといえるでしょう。
その意味では、日の当たる南側にご両親の部屋をつくるのはよいことです。ですが、先ほどもお話ししたように、夏の暑さには、寒さ以上に注意が必要です。冬は日中は暖かですが、真夏の昼間は温度がぐんぐん上昇します。寒い地域でも、高齢者の死亡率は、冬より夏のほうが高くなるというデータもあるほどです。
ですから、南側にお年寄りの部屋をつくる場合も、風通しをよくして、夏の強い日差しを和らげる工夫をすることが大事です。広縁を設けるのもそのひとつですね。広縁があれば、部屋の奥まで日光が差すのを防いでくれますから、暑さも緩和されます。また、南西につくる場合には、西日が差さないように、十分配慮してあげましょう。
ただ、高齢と一口に言っても、元気に過ごされている方もあれば、横になることが多い方、寝たきりの状態の方もみえるでしょう。介護が必要であれば、それに応じた間取りや設備を考慮することも大切になります。今回は、そこまでのお話はできませんでしたが、高齢のご両親が快適に、安全に、そしてなにより健康的に生活ができるよう、部屋の位置だけではなく、住まいの造りや設備などにも、ぜひ気を配っていただきたいものです。 |
家相お悩み相談室|
">記事一覧へ戻る
[著作権について]
SUUMO「小池康壽の家相入門」で提供されているコンテンツ(文章、画像、映像、音声、プログラムなど)の著作権は、小池康壽事務所に帰属しています。ご利用者様個人で利用するのみの場合を除き、他のWebサイトや印刷媒体、その他の記録媒体等において、複製、改変、翻案などをすることはできません。その他著作権法で認められている範囲を超えて、SUUMO「小池 康壽の家相入門」で提供されているコンテンツを小池康壽事務所の事前の書面による承諾なく使用することはできません。
監修・文/小池康壽 イラスト/すぎうらゆう
メールマガジン
メールマガジンに登録すると、
毎週新しい記事をお届けします!
人気ランキング
高齢の両親が快適に暮らせる部屋の位置、方角が知りたい!|住まいの最新記事やノウハウ情報を探すならSUUMO住まいのお役立ちノウハウ
↑ページの先頭へ戻る