マイホーム購入マニュアル

住まいを買うための手続きをする

重要事項説明・契約時のチェックポイント 一戸建て購入編

住まいの売買契約を結んだら、もう後戻りはできない。 契約前に行われる重要事項説明は物件チェックの最後の機会だ。担当者の説明をよく聞いて、分からない点は遠慮なく質問を。
物件や契約の内容について、十分に理解、納得してから契約書に署名・捺印しよう。

重要事項説明書で物件内容を最終チェック

重要事項説明書には専門用語が多く、一見してウンザリしてしまう人も多い。でも、書かれている内容は、これまであなたが行ってきた物件チェックの総まとめ。
分からないところには印を付けて、不動産会社の担当者にしっかり聞くこと。肩の力を抜いて、目を通してみよう。

主な内容 チェックポイント
物件の表示 売買の対象となる物件の所在地や面積など 記述に誤りなどがないか、パンフレットと見比べる。
土地の面積は、実際に測ったもの((実測面積)か、登記簿上の面積か確認
登記簿に記載された事項 土地や建物の所有者や抵当権者など、住まいの権利関係について 土地、建物の所有者と、住まいの売主は同じ人か、土地や建物に抵当権などが付いている場合は、引き渡しまでにはずされるか確認
法令上の制限 物件のある地域の「用途地域」や「建ぺい率・容積率」など、法律で定められた内容について 1.その地域に建てられる、建物の種類や規模
2.今以上に広い家に、増改築、建て替えができるか
3.増改築や建て替えを行う際に制限はないか
敷地等と道路の関係 敷地に接する道路の幅と、道路と敷地が接する面(接面)の長さが記載される 1.敷地が接する道路は4m以上か
2.道路と敷地の接面は2m以上か(幅4m未満の道路に接する場合、増改築、建て替え時にセットバックの必要がある。
また、4m以上の道路に2m以上接していないと建物は建てられない)
私道負担に関する事項 敷地に接する道路が私道の場合、その面積と、負担金の有無が記載される 私道の場合、「道路位置指定」を受けているか
(道路位置指定を受けていないと、建て替えなどができない)
水道やガスなどの整備状況 ガスは都市ガスかプロパンか、水道や下水処理などについて記載される 1.排水に公共下水道を利用できない場合、トイレの汚水、台所や風呂などの排水、雨水など、それぞれどう処理するか確認
2.水道負担金(水道利用加入金)や汚水処理施設の負担金などがかかるか確認
完成時の形状および構造(中古は、土地・建物の形状と構造) 土地の形状や建物の構造、仕様について詳しく説明される 1.土地について、道路からの高さ、傾斜の有無、排水施設などの状態についてチェック(新築・中古)
2.建築図面などで建物構造をチェック。浴室やキッチンの仕様や、内装の仕上がり、敷地まわりの外塀や植栽の有無など、細かくチェック(新築/建物が未完成の場合)
3.将来、増改築や修繕をするときに備え、「工事竣工図(建物の構造や給排水管、電気やガスの整備状況を示したもの)」がもらえるか確認(中古)
4.過去、建物に雨漏りなどが起きたことがないか確認(重要事項説明書には記載されない)(中古)
5.「物件状況確認書」の内容について確認

重要事項説明では、主な契約内容についても説明される

売買契約時に取り交わす約束ごと(契約条項)の中で、特に重要なものについても説明が行われる。
一般的に交わされる契約と同じ内容かチェックしておこう。

主な内容 チェックポイント
手付金 手付金の金額等について記載される 手付金の金額は打ち合わせ通りか
(売主が不動産会社の場合は、売買代金の20%が限度。また保全措置が講じられる)
契約の解除 「相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付金の放棄、売主は手付金の倍額を返して契約解除できる」とするケースがほとんど 「契約の履行に着手」は、具体的にいつのことを指すのか、聞いておこう。
「○月×日まで」と明確に期日を決めるケースもある
契約不履行と違約金 「相手方が契約不履行の場合などは、契約を解除できる。契約不履行者は違約金を払わないといけない」とするケースがほとんど。違約金の金額についての規定もある 違約金の金額はいくらか
(売主が不動産会社の場合は、売買代金の20%が限度)
ローン特約(金銭貸借のあっせん) 「借り入れを予定している住宅ローンが借りられない場合、買主は売買契約を無償解除できる。売主は既に受け取ったお金を返還する」などとするケースがほとんど 住宅ローンの具体的な内容が明記されているか(金融機関名、融資額、期間、利率など)。ローン特約が付けられるのは不動産会社の提携ローンに限定するケースが多い。
提携ローン以外を借りる場合はどうなるのか聞いておこう
その他 ・購入諸費用(内容や概算額、支払い時期など)や供託について
・瑕疵担保責任を履行するための供託等の方法(※)について
購入諸費用について書かれている場合は、その内容を確認
※供託とは、不動産会社の責任によるトラブルが起きた場合、損害賠償金等が払えるように、一定金額以上のお金を定められた機関に預けておくこと

※2009年10月1日以降に引き渡される物件が対象。瑕疵担保責任を履行するための資力確保のため、不動産会社に、一定金額以上のお金を供託または保険等への加入が義務付けられる

「承認事項」の見落としは、トラブル&後悔のもと

重要事項説明書の最後にある「承認事項」には、購入者が事前に知っておくべきことがズラリと書かれている。
例えば、「地形等の影響で、一部のテレビ電波の受信等が悪い」など、後の不満、後悔につながるものもある。全部に目を通し、意味が分からない条項は、不動産会社の担当者に質問しておこう。

売買契約書の内容とチェックポイント

売買契約を結んだ後でキャンセルすると、手付金は戻ってこない。キャンセル時期によっては、それとは別に違約金を請求されることもある。
契約は必ず、重要事項説明と契約書の内容を十分に理解・納得してから行おう。

主な内容 チェックポイント
物件の表示 重要事項説明書と同じ内容。誤記がないか確かめておく
売買代金とその支払方法 売買代金の金額、支払方法(いつ、いくら支払うのか、また、住宅ローンをいくら借りるのかなど) 事前に打ち合わせた通りか確認
契約条項 重要事項説明で解説されたこと 手付金、契約解除に関すること、ローン特約など 契約条項に、重要事項説明書と同じ内容が書かれているか確認
売買面積 土地面積については、登記簿面積と実測面積とに違いが生じた場合どうするのかについて記載される 公簿売買(登記簿と実測面積が違っても精算をしない)と実測売買(登記簿と実測面積が違う場合、精算を行う)の2つの方法がある。どちらなのか確認
危険負担 地震や火災等の災害で、引渡前に建物が壊れた場合、修繕費用等は売主が負担する。
倒壊などの場合、契約は白紙解除となる
左のような内容か確認
瑕疵担保責任 引渡後に欠陥(瑕疵)が見つかった場合、一定期間中であれば、買主は売主に対し無料補修などを請求できる 瑕疵担保責任の期間は、売主が不動産会社の場合は最低でも2年間(※)。
売主が個人の場合は、2カ月前後のケースが多い
共有持分管理等 【新築】
引渡後に、欠陥(瑕疵)が見つかった場合、構造耐力上主要な部分等については10年間、それ以外の部分は2年間、買主は売主に対し無料補修などを請求できる
左のような内容か確認。
なお、2009年10月1日以降に引き渡される物件について、売主が不動産会社の場合、瑕疵担保責任を履行するための資力確保のため、不動産会社に一定金額以上の供託または保険等へ加入が義務付けられる
【中古】
住宅の瑕疵担保責任の期間は、売主が不動産会社の場合は最低2年間。
個人の場合は、2カ月前後のケースが多い
アフターサービス 【新築のみ】
引渡後に、建物に不具合などが見つかった場合のアフターサービスについて記載。
アフターサービスがない物件もある。
アフターサービス付きの物件は、その内容を規定した「アフターサービス規準」が添付されるので、内容を確認
そのほか 引き渡しまでの約束事や、登記費用や税金の分担について記載される 買主に特に不利な内容がないか確認。
「買い替え特約」を結ぶ場合、その条項があるか確かめる
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