不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)トップ > 賃貸・賃貸マンション > 賃貸カスタマイズ&DIY > 美しさと機能性を両立する、カスタマイズSOHO

賃貸カスタマイズ&DIY もっと自分らしい賃貸ライフを楽しもう!

入居者プロフィール
  • ●名前:Mさん(20代)
  • ●職業:ウェブデザイナー
物件データ
  • ●所在地:東京都世田谷区
  • ●築年数:築14年
  • ●アクセス:京王線「上北沢」駅より徒歩約1分
  • ●間取り:1R/約40.72㎡
  • ●家賃:12万3000円(管理費込み)
  • ●入居時期:2013年11月
間取り
間取り拡大図 閉じる
生活感を排除したSOHOルーム
フリーランスのウェブデザイナー・Mさんの自宅兼事務所。40.72m2の居室スペースに11.18m2のバルコニーがついた広いワンルームだ。配管むき出しの高い天井が開放感を演出し、床に張られたタモ材が空間に温もりを与えている。
さらに、奥のベッドの前にソファを置くことで、プライベートな空間と仕事のスペースをゆるやかに分け、周囲には規則正しくモノを陳列した「見せる収納棚」を配した。SOHOとして、生活感をなくしつつ空間を美しく見せるための工夫が光る。
「前に住んでいた家も事務所を兼ねていたんですが、古い木造アパートだったので人を呼びづらいところがありました。ですが、ここに引っ越してからはここで打ち合わせをする機会が増えましたね」
インテリアの配置や壁の色で、機能に合わせて空間を分けている
インテリアの配置や壁の色で、機能に合わせて空間を分けている
生活感を感じさせるダブルベッドはソファで隠すように配置
生活感を感じさせるダブルベッドはソファで隠すように配置
住まい手の意見を採り入れた「仕立てる賃貸」
デザイナーズ物件やリノベーション物件を中心に引越し先を探していたMさんが、この家と出合ったのは昨年9月。もともとはビルのオーナーが使用していたワンフロア。そこを賃貸仕様にリノベーションするにあたり、「世界にひとつしかないオンリーワンな空間をつくろう」というコンセプトが掲げられていた。
「ここはもともと、床や天井、壁材などをすべてはがした、いわゆる『スケルトン』の状態で募集がかけられていました。その状態から、住まい手自身の意見を取り入れたリノベーションをしてもらえるという珍しい物件だったんです。将来的には中古マンションを購入してリノベーションしたいと考えていましたので、ここなら予行演習みたいなこともできるのではないかと思いました」
その名も「仕立てる賃貸」。リノベーションのプロ集団「株式会社NENGO」がプロデュースした4つの間取りの中から、住まい手が自身のライフスタイルに最も近い空間をセレクト。さらに、素材や色なども可能な限り、入居者の意見や要望を聞き入れるという魅力的な条件は、Mさんのクリエイティビティを大いに刺激するものだった。
そこから約1カ月。リノベーションを手がけるデザイナーと直接打ち合わせを重ね、理想の空間をつくりあげていく。
「広い空間にするため、床全面をフローリングでつないでもらいました。バスルームはもともと床にタイルを敷く予定だったんですが、土間スペースに合わせてモルタルに変えています。その分、余ったタイルをキッチンの壁に張ってもらいました。ほかにもキッチンに収納棚をつけてもらったり、スイッチプレートなどの細かいパーツもアメリカ製に替えてもらったり、かなりワガママを聞いていただきました」
パーツをアマゾンで購入し、自作した照明
パーツをアマゾンで購入し、自作した照明
収納が必要な場所には、DIYで棚を設置(写真は洗濯機置き場の上部の棚)
収納が必要な場所には、DIYで棚を設置(写真は洗濯機置き場の上部の棚)
入居後もコツコツとカスタマイズ
さらに、入居後にも自身の手でコツコツとカスタマイズを加えている。
「土間の壁には黒板塗料を使用しています。業者に塗装してもらうとお金がかかるので、オーナーに許可をいただいて自分で塗りました。ほかにも、洗濯機置き場の上に棚を設置したり、ソケットとコードを海外から輸入して照明を自作したりしています。すべてセルフなので費用は材料費だけですね」
部屋の唯一の欠点は収納スペースがないこと。しかし、それもカスタマイズのアイデアによって解決した。
「天井のコンクリートにボルトなどを打ちこむための穴があるので、これを収納に利用しています。例えば、吊りボルトを設置し、そこからワイヤーを下げて自転車を吊るしたりといった具合です。穴はたくさんあるので、天井から棚なんかも吊り下げられそうだし、カスタマイズの余地はまだまだあるんじゃないかと思っています」
その吊り下げられた自転車は、インテリアとしての役割も果たしている。物件の特性を最大限に活用し、美しさと機能性を見事に兼ね備えた空間を生み出しているのだ。
最初は土間スペースに自転車を置いていたが、バスルームのドアが開けづらかったため、天井からの吊り下げ式に
最初は土間スペースに自転車を置いていたが、バスルームのドアが開けづらかったため、天井からの吊り下げ式に
黒板塗料の色に合わせ、スイッチプレートも黒いものに変更
黒板塗料の色に合わせ、スイッチプレートも黒いものに変更
知恵と工夫でつくるオンリーワンな空間
さらに驚くべきは、置かれた家具もほとんどが自作であること。センターテーブルをはじめ、本棚、洋服ケースを収納するラックなど、部屋のテイストにぴったり合ったものを手づくりでそろえたという。
「父が配管工の仕事をしていたので溶接ができるんです。父にパイプを溶接して脚をつくってもらい、オイル仕上げのナラ材の天板を組み合わせています。置く場所に合わせて寸法などもぴったりそろえました」
確かに、同じテイストの家具が、それぞれの空間に合わせてぴったりとおさまっている。デザイナーらしく調和のとれた空間は、眺めているだけで心地いい。
本当に欲しいものや、空間に合うもの、そして自分が心地良いと感じるものに囲まれた生活。既製品ではなかなか実現できないオンリーワンの住まいを、創意工夫によって形にする。そんなカスタマイズの原点・醍醐味が、この空間には詰まっていた。
こだわりのセンターテーブルは父親との合作
こだわりのセンターテーブルは父親との合作
自作することにより、同じテイストの家具を希望するサイズでそろえることができた
自作することにより、同じテイストの家具を希望するサイズでそろえることができた
取材・文/榎並紀行(やじろべえ)撮影/森カズシゲ
取材協力/株式会社NENGO
前の実例 次の実例

賃貸カスタマイズ&DIY 美しさと機能性を両立する、カスタマイズSOHO|SUUMO(スーモ)

不動産・住宅サイト SUUMO(スーモ)トップ > 賃貸・賃貸マンション > 賃貸カスタマイズ&DIY > 美しさと機能性を両立する、カスタマイズSOHO

↑ページの先頭へ戻る

ページトップへ戻る