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家を建てられる土地には、地域によってさまざまな制限があり、これが外観に影響を及ぼすことも。例えば、土地法規上の北側斜線や道路斜線制限。隣地や道路の日照を確保するために設けられた規制だが、これによって屋根の形などが制限される場合もある。 また、景観法で建物の高さや色が規制されているケースもある。分譲地などでは街並みの雰囲気を守るため、協定によって外観のルールを設けていることも。さらに都市部の密集した地域では、防火上の規制で外壁や屋根に希望する材料を使えなかったり、建物の構造自体が鉄筋コンクリートなどの耐火建築物にしなければならないと決められている地域もある。
右のイラストは、第一種・第二種低層住居専用地域の法律上の高さ制限や斜線制限を示したもの。その他の地域では、規制が多少緩やかになっている場合もあるが、自分の敷地にどのような制限があるのか事前に調べておきたい。あとで規制がかかっていることが分かるとやり直しになるケースもあるので、外観のスタイルを決める前に調べておくことだ。
建物の高さは、第一種・第二種低層住居専用地域では10mまたは12mまで。「北側斜線制限」は北側隣地境界線から5m立ち上げたところから、「道路斜線制限」は、前面道路の反対側から一定の角度で延びる斜線制限内に建物を収めることになり、外観デザインに影響することもある。

家の外観が、街並みの雰囲気に与える影響は大きい。自分の好みを反映することも大事だが、街並みから浮いてしまっては、せっかくの外観のよさも半減してしまう。例えば、まわりの家がオープンで明るいイメージのところに、暗い色合いの家を建てると景観を損ねるだけでなく、周囲に圧迫感を与えることにもなる。
外観を考えるときは、普段から雑誌などで好みを確認しておこう。次に実際に自分が家を建てる街を歩いて雰囲気をつかみ、同時に周辺の家との調和も心に留めておこう。また北側道路などでは建物の裏側が家の顔になる場合も。全体のフォルムや窓の位置、形に配慮して、街並みに融け込む美しい外観づくりを心がけたい。

自然環境に恵まれた丘陵地帯に広がる住宅地。緑の景観にマッチした建物外観は、家だけでなく風景を引き立てる効果もあり、自ずと街全体が好印象に保たれる。●積水ハウスが開発した大型分譲地「コモアしおつ」

外観は常に外気にさらされているため、経年により汚れてしまうことは避けられない。とくに排気ガスや煤煙などは外壁にこびりついてしまうので落とすのはやっかいだ。いつまでも美しい外観を保つために、最近ではさまざまな防汚や耐候性の技術が開発され、実用化されている。
ナノ親水や光触媒技術を応用したものなど、汚れを分解したり、雨水とともに流れ落とす機能を備えた商品も豊富だ。長くずっと暮らしていく家だからこそ、機能面にも着目して、いつまでも美しい外観を保ちたい。
3層仕上げを施し、十分な厚さの塗膜を確保した外壁。塗料のアクリルシリコンは、耐水・耐汚染・耐候性に優れる。「ヘーベルハウス ルフト」●旭化成ホームズ

親水性PALCコート材は、外壁の表面を親水性にすることで汚れを雨水で流し落とし、清潔感あふれる「白」を基調にした外観もずっとキレイに保てる。●ミサワホーム

雨水などで汚れを落とす「ナノ親水」機能を採用したセラミックタイル。4 0年を過ぎても色あせることのない高耐候性を誇る。●トヨタホーム

文/香川喜久江 デザイン/石山潔(CISデザイン)
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