値崩れしにくい中古マンションの見極め方

09年08月19日
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お話を伺った方 東京カンテイ市場調査部上席主任研究員 中山登志朗さん

買い替え前提でなくても、購入する中古マンションの資産価値は誰もが気になるところ。「将来、売るかもしれない」と考えるならば、なるべく値崩れしないマンションを手に入れたい。では中古マンションを買うとき、何をもって「値崩れしにくい」と判断すればよいのだろうか。また、どんな条件を満たす物件が、資産価値の高いマンションなのだろうか。値崩れしにくい中古マンションの見極め方を検証する。

値崩れしない中古マンションとは?

人気があって流通量の少ないエリア & 物件を見極めることがポイント

マンションを買うときに、将来売るときのことを考える人は多くないかもしれない。だが、マンションは建て替えが難しいので、家族のライフステージが変化した場合は住み替えが必要だ。やはり売るときに値崩れしない、つまり資産価値の高い物件を買うのが望ましい。では、資産価値の高さはどのような要因で決まるのか。
「マンションの資産価値はほぼ9割方立地で決まります。広域的には都心か郊外か、狭域的には駅から徒歩圏かバス便かで大きく異なります。まずは予算や広さの希望条件を決めて候補となる物件をいくつかピックアップし、その中で最も都心や駅に近い物件を探すのが効率的でしょう」(中山さん)
多くの人が求める物件は価値が下がりにくい。立地以外にも、住居や建物の特徴なども資産価値に影響する。そこで、立地と住居に分けて、値崩れにしにくいマンションの見極めのポイントを紹介しよう。

見極め指標 リセールバリュー

中古マンションの資産価値を測るため、今回は東京カンテイ調べのマンションのリセールバリューを指標とした。これは1997年に分譲されたマンションの坪単価を100としたときに、10年後に売りに出たときの坪単価が何ポイントかを調べ、価格維持率を示したものである。中古マンションを買うときもこの指標が参考になるだろう。

見極めポイント1 立地編

マンションの資産価値を最も左右するのが立地だ。資産価値の9割ほどは立地で決まるといってもよい。
どんな条件の物件が値崩れしにくいのかを見ていこう。

港区を中心に分譲時価格を上回る駅がこんなにたくさんある!

1 交通アクセス

駅別のリセールバリューと利便性の高さは正比例する

右の表は首都圏の駅別に中古マンションのリセールバリューを計算し、数値の高い順に並べたものだ。リセールバリューが100を超え、中古価格が分譲時を上回る駅は都心部に立地している。また、麻布十番駅や白金台駅など、新線の開業に絡む6駅がランクインしていることは注目すべき点だ。
「一般的に都心部から離れるほどリセールバリューは低下します。ただし東京都以外でも、馬車道駅のように鉄道の開業で交通アクセスが飛躍的に向上したことで資産価値が高まる例もあります」(中山さん)

駅徒歩6分以内は、80ポイント以上の駅徒歩6分以内は、80ポイント以上の駅徒歩6分以内は、80ポイント以上のリセールバリューをキープ

2 駅徒歩分数

リセールバリューを重視するなら駅徒歩6分以内が一つの目安

駅からの徒歩分数によるリセールバリューの違いを示した右のグラフを見ると、駅から離れるほど数値が低下する傾向にあることは明らかだ。駅徒歩6分以内なら中古でも新築時の8割以上の価格をキープできている。
「駅徒歩15分を超えると、バス便のほうが便利なケースもあり、リセールバリューの下落が緩やかになります。駅から離れると、交通アクセスよりも広めの住戸や環境を重視する人が増えるためです」(中山さん)

見極めポイント2 住居編

マンションの資産価値の9割を立地が占めるとすると、残り1割は住居や建物など個別の特性にあるといえる。どんな条件がどのくらい価格に影響するのだろうか。

50m²未満のコンパクトタイプと90m²前後の広めが人気

1 面積

50m²前後のコンパクトマンションや広めの住戸のリセールバリューが高い

住居の特性のうち、資産価値に影響しやすいのはまず広さだ。右のグラフでは、50m²前後の「コンパクトマンション」タイプのリセールバリューが高くなっている。これらの物件は市街地の中心部や近郊エリアに立地しているケースが多く、単身者や夫婦のみの家族に人気があるためだ。
「90m²台前後の物件も高めですが、これは割安感から広い中古マンションを求める人が多いわりに、物件数が少ないためです」(中山さん)

リセールバリューの高いタワーマンションは20階以上が目安

2 階数

眺望の良さとステータス性から20階以上の高層マンションが人気

マンションの階数によるリセールバリューの違いも小さくない。グラフからも分かるように、20階建て以上の高層マンションは資産価値が高くなる傾向にある。タワー物件などは眺望の良さで人気が高く、同じ高層マンション内で中・低層階から上層階の住戸へ買い替えるケースも珍しくない。
さらにタワーの人気の秘密を中山さんはこう指摘する。「高層マンションは地域のランドマークとして、ステータス性が高いケースが多いのです」

坪単価300万円以上では分譲時から約1割程度の価格下落にとどまる

3 新築時の分譲価格

眺望の良さとステータス性から20階以上の高層マンションが人気

分譲時の価格もリセールバリューに影響する。坪単価が高いほど資産価値も高く、250万円以上の物件は分譲時の1割程度しか価格が下がっていない。
「坪単価の高いマンションは、交通利便性が高いことが影響しています。また周辺環境に恵まれていたり、大規模物件で共用施設が充実しているといった要因も、中古市場での人気の高さにつながります」(中山さん)
中古マンションを買う際は、新築分譲時の価格も確認してみよう。

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