部屋選びが変わる “イマドキ賃貸”の最新事情をチェック!

10年02月17日
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注目トレンド1 「シェア」で、人とコミュニケーションを楽しむ暮らし方が注目度UP

20代~30代シングルの44.7%が「シェアハウスに関心」

シェアハウスとは、入居者は各自プライベートな居室で生活しつつ、リビング、キッチンやトイレ・バスルームといったスペースや設備をシェアして使う賃貸住宅のこと。20代~30代のシングル男女206人に行ったアンケートでは、44.7%の人たちが「シェアハウスを経験したことがある」もしくは「経験したことはないが、興味がある」、「(このアンケートをきっかけに)関心を持った」と回答しており、関心度の高さが表れている(表1)。実際に、入居者数も年々増えている(表2)。

若い世代の住まい観の変化で、増えるシェアハウス

前出のアンケートで「シェアハウスに関心がある」と答えた人にその理由を聞いたところ、53.3%の人が「他の人たちと一緒に生活するのがおもしろそうだから」、30.4%の人が「一人暮らしより安心感があるから」と答えている。他の人との共同生活を、一人暮らしにはない魅力を持った暮らし方と感じる住まい観が、若い世代の間に広がっているといえる。
また、社員寮を廃止する企業などが増え、寮の構造をシェアハウスとして生かした不動産再生事業が注目を集めていることも、シェアハウスが増えている要因のひとつだ。

リッチな設備がうれしい大規模シェアハウスも

規模の大きいシェアハウスの中には、大型テレビやソファセットのあるリビング、ライブラリーなど、一人暮らしではなかなか得られない空間を楽しむことができる物件も少なくない。こうした共用施設を入居者が共同で使うことで、自然発生的に交流が生まれ、さらにコミュニケーションが促進されるというメリットも。

ライブラリーやシアタールームなどを共用施設に持つ全57戸のシェアプレイス東神奈川(リビタ)

注目トレンド2 太陽光パネル付きなど、エコな住まいが賃貸住宅にも!

エコな賃貸物件ってどんな住まい?

エコ賃貸住宅で多く導入されているのが、「太陽光発電」と「オール電化」。太陽光発電はCO2削減の切り札。各自治体の太陽光発電への補助金制度が後押しになり、賃貸住宅でも導入が少しずつ進んでいる。
またオール電化住宅は、空気の熱でお湯を沸かすエコキュートやIHクッキングヒーターが特徴。火を使わないためCO2削減に貢献できるだけでなく、火災の心配がなくなるメリットも。
さらに、共用部分の照明として「LED照明」を採用した物件も登場。LED照明は白熱灯に比較すると消費電力は8分の1のため、CO2削減だけでなく、電気代削減にもつながるので、注目を集めている。

太陽光発電をうまく使うと光熱費がダウンする!?

1棟4戸、太陽光発電システム10kW搭載(1戸当たり2.5kW) 延べ床面積66.23m2、夫婦共働きで小学生の子ども一人の3人家族でシミュレーション。表最上部の比較基準となる旧省エネは、ガス併用で一般エアコン使用、照明では白熱灯を併用など。次世代省エネでは、高効率エアコンを使用、照明は蛍光灯のみ、太陽光発電固定買取制度適用。なお住まい方や立地、気象等で条件は変化する。

太陽光発電は各物件で電気をまかなうことができ、電気代の節約につながる。またオール電化住宅なら給湯や調理を電気で効率よく行うことで、光熱費のコストダウンにもつながる。太陽光発電と電気での給湯・省エネ家電の併用などをうまく取り入れることで、年間17万円の光熱費削減につながることも!(表3参照)。設備導入費用がかかる分、家賃がやや高めに設定されることもある太陽光発電パネル付き物件だが、月々の光熱費でおトクさを実感できるはず。

カーシェアリングでエコに貢献&車生活を気軽に楽しむ!

「あると便利だとは思うけど、駐車場代など維持費を考えると車は持てない」と考えている人は多いはず。そんな人に向けて、賃貸物件の駐車場を利用したカーシェアリングサービスが登場。つまり、居住者で車をシェアすることで、車のある生活を気軽に楽しむことができる。また、各自が車を持つよりも、みんなで1台をシェアする形になるので、CO2削減にもつながる。「エコに貢献しつつ、車生活も楽しむ」、そんな暮らし方がイマドキ!

関東・東海・関西・中国・九州各エリアでの展開が、3月上旬には350物件・設置車数350台に達する「レオガリバーカーシェアリング」(レオパレス21)

注目トレンド3 不況の時代、初期費用を抑えた物件が増えている!

賃貸市場もデフレ?敷金・礼金は減少傾向

数年前までは「敷金2カ月・礼金2カ月」が賃貸の初期費用として一般的だった。つまり、家賃が6万円なら、初期費用として24万円もかかり、「まとまったお金がないと引っ越せない」という状況が多かった。ところが、現在は敷金も礼金も「ゼロ」もしくは「1カ月以下」の物件の割合が高まっており、初期費用が安くなる傾向は強まっていると言える(表4参照)。
その背景にあるのはやはり不況の影響。入居者たちの「少しでも安く」という要望が強まり、賃貸住宅オーナーが初期費用を下げることでその声に応えている様子がうかがえる。

【TOPICS】時代に合わせて進化する賃貸物件! 賃貸ライフはもっと個性的になる!?

ライフスタイルに合わせた豊富な間取りバリエーション

ライフスタイルの多様化に合わせ、最近は様々な間取りプランを持つ物件も登場している。
例えば総戸数357戸の大規模賃貸マンション「アルティス西ヶ原」では全134タイプの間取りプランを揃えている。子ども部屋とキッチンの間にカウンターを設けて子どもが勉強などできるようにし、料理をしながらでも子供に目が届きやすいようにした間取り(右図)や、共用廊下を挟んで斜め向かいに独立した部屋を設け、生活時間帯が合わない夫婦もお互いの生活リズムを尊重できるようにした間取りなど、豊富なプランそれぞれに、住む人の生活を考えた工夫が施されている。

総戸数357戸、全134タイプの豊富な間取りプランを持つ大規模マンション「アルティス西ヶ原」(伊藤忠都市開発)

ペット用の設備が充実の「ペット共生型マンション」

単にペットを飼ってもよいという「ペット可物件」とは違い、ペット用設備を充実させた「ペット共生型マンション」も増えている。
2009年末に竣工した「フォンテリエ光が丘」では、屋上に入居者専用のドッグラン、エントランには足洗い場を設けるなど、ペットとの暮らしをもっと快適にする設備が充実している。もちろんそれぞれのお部屋にも、リードフック付き玄関やペットトイレスペース、ペット飛び出し防止扉、脱臭器が設けられていたり、壁紙や床材もペットの爪がひっかかりにくくメンテナンスしやすいペット対応素材を使っていたりなど、ペットとの暮らしをサポートする様々な設備がある。

入居者専用のドッグランや足洗い場などを設けたペット共生型マンション「フォンテリエ光が丘」(アドバンスネット)

いわゆる「デザイナーズマンション」が登場し、ブームになったのが約10年前。今では、建築家が手がけた物件や、こだわりある外観やデザインの物件がぐっと増えた。ほかにも家庭菜園が付いた物件や、レトロな趣を残した物件、今回紹介したシェアハウスやエコ賃貸物件など、さらに特色ある賃貸住宅も登場。時代の変化・住む人の変化に合わせて、賃貸事情もどんどん変わっているといえる。ライフスタイルにこだわって選べる物件が増えている時代、賃貸の住まい選びをもっと楽しもう!

文 長谷井涼子
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