楽器可の物件は、音楽大学の近くに多い傾向がある。演奏が許可されている時間帯も比較的長く設定してあるところが多い。つまり、特に地域を限定しないでもよいと思って物件を探している人には、音楽大学付近のエリアに注目するとよいだろう。音大生が多く入居している物件では、防音がしっかりしていなくても、お互いに音が漏れることを容認して生活が行われていることもある。そのような共通認識は、その地域ならではの特徴なので、逆に周りの音がうるさいのが気になるという人は、「楽器可」物件でもしっかりと防音されているかどうかの確認をしておくべきだ。必ずしも「楽器可=防音性が高い」というわけではないので、間違わないようにしたい。
また、楽器可物件は一般の物件と比べて、賃料が比較的高い傾向にあるが、音楽大学付近のエリアでは、比較的安い物件探しをすることができるだろう。ターゲットのほとんどが学生なので、その分家賃を抑えている傾向にある。
さらに言うと、音楽大学付近のエリアはやはり音楽好きが多い場所でもある。音大卒や現役学生が講師を務める個人スクールで演奏技術を習うのもよいだろう。
また、スクールへ通わなくても、音楽講師が自宅へ派遣される家庭教師制度もある。ライブハウスをはじめとした音楽施設で、自宅で日々練習を重ねた成果を披露するのもよいだろう。このようなエリアで、音楽好きな人たちと接することで、自分の音楽に対する考えが変わったり、良質な音楽に触れる機会が増えるかもしれない。そんな付加価値があるのもこのエリアを選ぶ魅力だと言えるだろう。