1. 不動産・住宅サイト SUUMO > 
  2. 賃貸 > 
  3. リノベーション > 
  4. リノベーション賃貸物件、築何年まで許容できる?

リノベーション賃貸物件、築何年まで許容できる?

リノベーション

自分の好みやライフスタイルに合わせ、中古物件をつくり変えるリノベーションに注目が集まっています。リノベーション済の賃貸住宅であれば、築年数のわりに内装がきれいで清潔なのはもちろん、キッチンやバスまわり、空調などが最新設備であることも魅力的ですね。そうはいっても、あまり築年数のたっている物件は心配かもしれません。そこで、賃貸のリノベーション物件を探す場合、築何年まで許容できるか?を聞いてみました。

築浅にはこだわらないリノベーション派。半数以上は「築20年以内ならOK」

グラフ

最も多かった回答は「20年以内」。ここに「5年以内」「10年以内」「15年以内」を加えると、約6割の人が築20年以内なら許容と答えています。さらに「31年以上・特にこだわらない」人も約2割もいます。リノベーション物件を探す場合には、あまり築年数にはこだわらない人が多いことがうかがえます。

ところで、「リノベーション」と混同されがちな言葉に「リフォーム」があります。厳密な定義の違いがあるわけではありませんが、一般にリフォームといえば、古くなった部屋や傷んだ部分を新築同様のきれいな状態に戻すことを指します。一方のリノベーションは、部分的な修繕にとどまらず、間取りや設備の変更など大がかりな改修を行い、もともとの部屋の価値や性能を高めることをねらうものです。場合によっては、有名な建築デザイナーによる「デザイナーズマンション」顔負けの物件もあり、デザイン性の良さもリノベーション物件が好まれる理由のひとつのようです。

耐震性が気になる人は築何年を基準にすべき?

もっとも、リノベーション物件なら築年数をまったく気にしないでいいわけではありません。

今回のランキングでは、築20年以内を判断基準にしている人が大半でしたが、「30年以内」と回答した人のなかには、新耐震基準が1981年だから30年以内の物件なら妥当、という意見もありました。「耐震基準」とは、地震の震動に対する建物の耐性を定めた建築基準法のひとつです。地震の多い日本では、世界に先駆けて1924年に初の耐震基準が定められました。関東大震災の翌年のことです。そして1981年に大幅に改正され、現在の新しい耐震基準が施行されました。先のコメントは、この新基準が適用された建物なら安心だということなのでしょう。

リノベーション物件では、内装や、水・電気・ガスなどの配管や配線を更新したり、設備機器などはすべて最新式に取り替えられたりしていることもありますが、建物の構造自体を変えることはできません。そのため、建築時の耐震性を基準に築年数を考えるのもひとつの手といえるでしょう。

長く住み続けるためにも有効なリノベーション

欧米諸国に比べると、日本の住宅寿命はかなり短いことをご存じでしょうか?国土交通省の試算によれば、日本の住宅が平均築30年で建て替えられるのに対し、アメリカは築55年、イギリスは築77年と大きな開きがあります。最近では住宅寿命を少しでも延ばそうと、国が推奨する条件に沿って長持ちする工法で家を建てる場合、住宅ローン金利や税制面で優遇措置が受けられる政策がつくられているほどです。

もちろん、どんなに長持ちするように建てられた住宅でも、基本的な骨組み以外のメンテナンスは必要です。つまり、住む人のライフスタイルや趣味に合わせたリノベーションを折々に施すことが、建物が本来持っている性能を最大限に活かして、寿命を延ばすことにもつながるのです。

内装や設備が多少古くなっても、リノベーションを行うことで住宅に新しい価値が加われば、賃貸物件としての魅力も高まります。賃貸物件を探す際には、築浅にはこだわらず、ある程度の築年数のたった住宅を、長く大切に住み継いでいくという発想で、リノベーション物件にもっと目を向けてみるのもいいですね。

■調査概要

「賃貸物件に関する実態把握調査」(リクルート住まいカンパニー)
【調査実施時期】2015年9月1日~2015年9月30日
【調査対象者】賃貸リノベーション物件に住んでいる/過去に住んでいた/これから住む予定の全国の男女300名
【調査方法】インターネット調査
【有効回答数】300(単一回答)
【調査実施機関】株式会社クラウドワークス
※無断転用禁止。引用の際はSUUMO(スーモ)編集部までご一報ください

掲載:2015年12月16日  写真:acworks / 写真AC

関連記事

ページトップへ戻る