お部屋を探し始めてから契約までは、約1カ月程かかる人が多い。ただ、物件によっては契約後すぐ住めない場合もあるので、ちょっと早目に探し始めて余裕をもったお部屋探しをしよう!
急いでいる人は、STEP1の条件をしっかり決めるのがポイント!そうすれば、STEP2でも情報を集めやすいし、不動産会社さんに行ってからも、より自分にあったお部屋を紹介してもらえやすい。
引越ししたい日がまだ先な場合は、情報収集をしつつ早目に物件見学に一度行ってみて、お部屋探しの感覚をつかもう!
家賃
一般的に手取り月収の3分の1が目安と言われている。例えば、月収が手取りで18万円なら、家賃にまわせるのは6万円まで。毎月支払う必要がある管理費や駐車場代も含めて考えよう。
初期費用
賃貸のお部屋を借りるのに必要なお金は、家賃だけではない。 「一度にそんなにお金がかかるのはつらい!」という場合にも、初期費用を抑えた物件に絞るなどして、諦めず探してみよう!
間取りで2DKといったら、ダイニングキッチン(DK)のほかに居室が2部屋あるという意味。住戸の広さは、専有面積(m2で表記)で表示されることもあるが、これには水まわりや収納部分も含まれる(バルコニーは含まれない)。
平均的な間取りと専有面積の関係は、シングル向けのワンルームや1Kで20m2前後(居室が6~7畳)、2DKで40m2前後(DK、居室2部屋すべて 6畳)、3DKで50m2以上(DKと居室2室が6畳、4.5畳の居室1室)。いずれも、家族構成や持ち物の量を考えて決めよう。
もし、「どうしてもこの街じゃなきゃ!」などのこだわりがなければ、「○○線の△△駅から□□駅の間」「会社まで車で30分で出られる範囲で」など、幅を持たせるのがポイント。ひとつの駅やエリアに限定すると、選択肢が少なくなってしまう。
路線や駅を決めるときに覚えておきたいのは、都心に近づくほど家賃は高くなるということ。また、急行や特急が停まる駅なのか、各駅停車しか利用できない駅なのかも影響する。
また、逆に、電車では不便に感じる場所でも、車やバイク、自転車で通勤・通学するなら問題ない場合もある。
希望にぴったり合う物件が見つかったらそれを扱っている会社、見つからない場合は希望に近い物件を扱う会社を2~3社選び、事前にメールや電話で空室確認や訪問の予約をしておくとスムース。
不動産会社は、エリアや間取りタイプなど、得意とする分野がある程度決まっているケースが多い。どんな会社に行けばいいのか迷ったら、住みたい駅やエリアで希望の間取りの物件を多く取り扱っている会社に連絡してみよう。
不動産会社には物件情報がいっぱい。以下のような条件が決まっていると探してもらいやすい。どちらでもOKなら、不動産会社の担当者さんにそう伝えよう!
不動産会社訪問までに決めておきたい条件
管理費、駐車場代なども含めて毎月支払える金額を決めておく。
通勤・通学を考えて設定。どこからどこまでと幅のある設定をしておくほうが早く見つかる
使い方を考えて部屋数、広さを決める。キッチン、収納など特定の場所で広さの希望があれば同時に決めておく。
初めての人は自分の荷物の量からどのくらいの広さが必要かを想定
マンションかアパートか一戸建てかで、探す場所や家賃などが大きく異なるので必ず決めておくこと。
徒歩5分以内、10分前後、それより遠く、あるいはバス便でも可など具体的に設定しておく。
新築か、それ以外か。それ以外であれば築何年くらいまでか。築10年以上なら賃料が安い場合も。
必ず決めておきたいのは駐車場の有無、部屋の階数(1階かそれ以外でも可か)、特定の設備の有無(エアコン、システムキッチン)などの条件。また、環境、間取りでこだわりたい点、自分にとって譲れない点なども挙げておく。また、条件に優先順位をつけておくと迷わないで済む。
不動産会社に行ったら、所定のアンケートシートに名前や連絡先、入居時期、主な希望条件などを記入するのが一般的。その後、条件に近い物件の資料を出してもらい、見学する物件を決める。営業担当者からのアドバイスにも耳を傾けつつ候補を絞り込み、実際に見学する部屋を選び出そう。
一度にあまりたくさん見学しても混乱するだけなので、1日3件を目安にするといい。物件資料から多くの情報を読み取って、効率よく見学する物件を絞り込もう。
天井の高さや柱の出っ張り、梁の有無、壁の色、日当たりなど、実際に自分の目で確認したい。
コンセントの位置や数、設備の種類、収納の奥行きなど、住んでみて失敗と思うことがないように、しっかりチェックしよう!
□部屋の広さ、天井の高さなど、自分が間取図から得た印象と異なる点はないか
□間取図、物件資料と異なる点はないか
□冷蔵庫、洗濯機などの大型家電、ベッドや食器棚など大型家具を設置しようとしている場所に十分な広さがあるか
□各収納部の高さ、奥行き、収納量、使い勝手
□各室のコンセント、テレビ・電話端子の数と位置
□キッチン、洗面台など水まわりの高さと使い勝手
□設備等がきちんと設置され、使える状態になっているか
□日当たりがいいか、何時ころまで当たるか
□周辺からのぞかれたり、窓を開けておけないような状態ではないか
□周辺に騒音、においなど気になる発生源はないか
自転車置き場や宅配ボックスなど設備はもちろん、ゴミ置き場や廊下・階段などが清潔に使われているかや、きちんと管理されているかも見ておきたい。
□玄関、廊下などの共用スペースがきちんと管理されているか
□エレベーターの台数は十分か
□自転車置き場、駐車場の位置と使いやすさはどうか、ルールを守って利用されているか
□オートロックや防犯カメラなどセキュリティ設備の有無と位置
□敷地内や建物周辺で人目につきにくい場所や侵入されやすそうな場所はないか
□ゴミ置き場の有無と利用や管理状況
□子どものための設備やその他共用設備があれば、その位置と利用や管理の状況
不動産会社の担当者が見学に同行する場合、車で連れていってもらうことも多いが、現地では自分の足でも歩いてみること!また、夜と昼、平日と休日では周辺の雰囲気、交通量、騒音も大きく異なる。可能なら、周辺だけでも2回見学したいところ。
□自分の足で歩いたときの最寄駅までの所要時間
□スーパーや商店街の有無と営業時間、定休日、品ぞろえなど
□周辺にどんな設備があるか。公園や郵便局、病院など地図を見ながら確認
□建物の周辺や最寄駅までの間で、防犯面で気になる暗い場所や交通量の多い場所はないか
□バス便利用の場合は、本数や終バス・始バスの時間、混雑度など
□自転車や車利用の場合は、駅周辺の駐輪場、駐車場の有無と空き状況
□出勤、帰宅時の電車の本数や混雑度
「ここに住みたい!」と思える物件が見つかったら、なるべく早く不動産会社に連絡し、申し込みの手続きを。この後、家賃の支払い能力を審査して契約へと進む。入居審査は、収入に対して家賃額が適当であればクリアでき、早ければ2~3日後に結果が出る。
審査にパスした旨の連絡が来たら、契約のために不動産会社に再度出向く。まずは宅地建物取引主任者の資格を持った人から重要事項説明を受けて、契約書の内容を確認する。
ここで物件所在地、家賃に関する取り決め(額面・支払方法・支払日など)、契約期間、緊急時の連絡先などを確認する。
不動産会社所定の申込書に必要事項を記入 して提出する。記入事項は不動産会社や物件によって異なるが、自分の連絡先や勤務先、年収などに加えて、連帯保証人のプロフィールが必要な場合が多い。
連帯保証人とは
入居者が家賃を滞納した場合などに代わりに責任を取る人のこと。提携している保証会社でもいいという不動産会社もあるが、入居希望者が自分で連帯保証人を見つけるのが一般的。連帯保証人は、早めに決めておこう。
申込金とは
申し込みの際に「申込金」が必要なこともあるが、これは、契約する・しないにかかわらず必ず返還されるべきもの。支払う際には、「申込金は契約までの間、一時的に預けるだけの費用であること」「その預かり期間はいつまで」を明記した預かり証を発行してもらおう。
契約内容の確認では、契約書に記載された条文を読み合わせていくことになる。ここで注意したいのは、禁止事項や特約事項、そして契約解除と退去時の敷金の取り扱い。
入居してから「そんな話は聞いていない!」というトラブルにならないよう、しっかり確認しておこう。
重要事項説明も、契約書の内容確認も、聞き慣れない専門用語が出てくる。意味が分からない部分があっても、恥ずかしいことではないので、遠慮なく質問して理解すること。すべてに納得したら、契約書にサイン・押印して費用を支払い、契約締結!
住民票や印鑑証明など、準備に多少時間がかかるものが多い。 契約を決めたらスケジュールをしっかり確認しよう!