原状回復・特約 -申し込み・契約のポイント

09年08月19日
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POINT1 申し込み・入居審査 POINT2 重要事項説明・契約書 POINT3 原状回復・特約 POINT4 入居前チェック

POINT3 原状回復はどこまで必要か、どんな特約があるのか確認しよう

普通に暮らしていてできた傷や汚れは、大家さんの負担

賃貸契約のトラブルで多いのが、退去する際の傷や汚れは入居者と大家さんのどちらの負担かといった原状回復に関すること。しかし、原状回復といっても「部屋を元通りに戻すなんて無理!」と慌てなくて大丈夫。普通に暮らしていて生じる程度の損耗であれば、入居者ではなく大家さんが負担するといった原則がある。

例えば借りた人が故意や過失、不適切な使い方などをして、建物が自然に損耗する以上のダメージを与えてしまった部分に関しては、入居者が負担。それ以外は大家さんが負担すべきということになっている。ただし、入居者にも注意を払って部屋や付帯設備を管理する義務があり、手入れを怠ったことで損害が発生・拡大した場合の修繕費用は、入居者負担になる。
その原則に基づいた例をいくつか下表にまとめたので参考にしてほしい。

原状回復、どんなことがどっちの負担?
貸主(大家さん)が負担 借主(入居者)が負担

普通の使い方をして時間とともに消耗するもの

故意・過失や不適切な使い方による汚れや傷

例えば…

例えば…

テレビや冷蔵庫の後部壁面の黒ずみ(電気焼け)

引越し作業や飼育ペットによる柱や床などの傷

日照等による畳やフローリング、クロスの変色

タバコなどによる床の焼け焦げ

色落ちや通常の掃除で落ちる程度のタバコのヤニ

クリーニングで除去できないほどのタバコのヤニ

画びょうやピンなどクロスの上だけに残った跡

雨の吹き込みによるフローリングの色落ち

家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡

下地材の張り替えが必要なほどのクギ穴・ネジ穴

エアコン設置による壁の穴

壁紙の張り替え、許可のないリフォーム

次の入居者のための化粧直しやグレードアップ

不具合を放置したことで発生・拡大した汚れや傷

例えば…

例えば…

全体のハウスクリーニング

結露を放置したために拡大したシミ・カビ

破損していない浴槽・風呂釜などの取り換え

カーペットにこぼした飲み物などによるシミ・カビ

特に破損していない畳の裏返し・表替え

冷蔵庫下のサビの跡

網戸の張り替え

通常の掃除で除去できないほどのキッチンの油汚れ

フローリングのワックスがけ

風呂、トイレ、洗面台の水垢、カビ等

トイレやキッチンの消毒

エアコンからの水漏れを放置したために腐食した壁

4コマ漫画

4コマ漫画

4コマ漫画

4コマ漫画

入居者に原則以上の負担を求める「特約」に注意

何がどちらの負担になるかは、上記のような原則だけで判断できるとは限らない。契約書には、上記のような原則にあてはまらない「特約」が記載されていることがあり、たいていは原則以上の負担を入居者側に求める内容になっているケースが多い。右に記したように、「負担してもいい」と意思表示している場合に成立するものなので、署名・捺印する前に、内容をしっかり説明してもらおう。

特約としてよくあるのは、クリーニング代、畳表替え・カーペットの張り替え費用などを入居者負担とするもの。特約の内容を見て負担が重すぎると感じた場合、条件の変更を申し出てみよう。変わらなくても、部屋が気に入っていれば負担を覚悟で借りるしかないが、納得できない場合、退去時にもめるより契約しないという選択も。だから署名・捺印前の確認が大事なのだ。

特約が成立する条件

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、特約が成立する3つの要件を以下のように規定している。

  • (1)特約の必要があり、かつ暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
  • (2)賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること
  • (3)賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること

>>次のページでは「入居前チェック」を紹介します

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