知っておきたい土地のキホン 建て替えできない土地に注意!

知っておきたい土地のキホン 建て替えできない土地に注意!

実家を二世帯住宅に建て替える予定の人、古家付きの土地を買って建て替えようと考えている人は要注意。思うような家が建てられない場合があるのだ。「こんなはずじゃなかった……」と途方に暮れないよう、知っておきたい基礎知識を2回に分けて解説する。

知っておきたい土地のキホン 建て替えできない土地に注意!

更地にすると家が建てられない場合がある

親が所有している実家を建て替えれば土地を買うための費用が不要になる。また、古家付きの土地は更地よりも割安で買えることもある。この、「自分で土地を買って家を建てるよりもおトク!」というメリットだけを見て建物を解体してしまうと、思わぬ落とし穴が! 実は、建て替えができない土地があるのだ。

建て替えができない「再建築不可物件」

たとえ今、家が建っていても、「解体して更地にしてしまうと新たな家を建てられない土地」というものがある。それが「再建築不可物件」だ。もしも、実家の土地が、この再建築不可物件にあたる場合、二世帯住宅に建て替えようと思ってもできないのだ。

また、売り出されている古家付きの土地が再建築不可物件だった場合も同様。周辺の同じ広さの土地よりも安いことが多いというメリットはあるが、新たに家が建てられないので、古家の建て替えが目的であれば、そもそも購入する意味がない。

この「再建築不可物件」になるのは、一体どういう土地なのだろう。いくつかのケースがあるが、多いのは「接道義務」を満たしていない土地だ。

「接道義務」って何?

実は、家を建てるときには建築基準法によるさまざまな制約があり、好きな場所に自由に建てられるわけではない。「接道義務」はその制約のひとつだ。都市計画区域内で建物を建てる場合、原則として建築基準法で定められた幅員(幅)4m以上の道路に2m以上接した土地でなければならないのだ(一部区域では幅員6m以上が必要)。これは、火災や地震などの災害が起きたときの避難経路、消防車や救急車が通れる経路の確保が目的だ。

接道義務を満たしていない土地に、制約のなかったころに建てられた家がある場合、その家を解体して更地にすると今の建築基準法が適用され、新たに家を建てられなくなる。

例えば、住宅密集地でよく見られるのが、図1のように土地が道路につながっておらず、ほかの人の土地を通らせてもらって出入りしている家。改築は可能である場合が多いが、一度更地にして新築する、ということができない。

そして、図2のように、道路から奥まっていて、路地状の土地が道路に接している旗竿型の土地。道路に接していても路地状部分の幅が2m未満の場合は、新しく家を建てることができない。路地部分に隣接する土地の一部を買い取る、または借りるなどの方法で、接道義務をクリアすることで建てられる場合もある。

「接道義務」って何?

幅4m未満の道路に接していても、セットバックで家を建てられることも

道路の幅員は4m以上あることが原則だが、接している道路の幅員(幅)が4m未満の土地はすべて家を建てられない、というわけではない。古くからの住宅地などでは、4mよりも狭い幅の道路が多く存在する。先祖代々受け継がれてきた土地に建っている古い実家を建て替えよう、という場合、幅員4m未満の道路が接しているケースは少なくないのだ。

そこで、例外として、建築基準法が施行された日(昭和25年11月23日)、または、その土地が都市計画区域になった時点で、家などの建物が建っていた場合は、「敷地のセットバック」を行うことで、家を建てることができる。このような道路を「2項道路」(法42条2項道路。建築基準法の42条2項から)または、「みなし道路」という。

幅4m未満の道路に接していても、セットバックで家を建てられることも

「敷地のセットバック」とは、土地が接している道路がこの2項道路の場合、図3のように道路中心線から2mの位置まで後退(セットバック)した線まで建物を建てずに空けておくこと。道路中心線から両側に2mずつ空きができることで、将来、幅員4mの道路になるというわけだ。なお、片側が川や崖になっていて、道路が広げられない場合は、図4のように川や崖側の道路境界線から4mのところまで敷地のセットバックが必要になる。

幅4m未満の道路に接していても、セットバックで家を建てられることも

家を建て替えようとしている土地の前面道路が2項道路の場合、セットバック部分は道路扱いとなるため、家や塀などを新たに建てられないので、利用できる範囲が狭くなる。つまり、建築できる面積が減少する。建築面積については次回で詳しく説明をする。

接道を確認するにはどうすればいい?

土地の接道義務にかかわる道路は建築基準法で認められた道路であれば、公道でも私道でもいい。ただし、見た目は道路なのに、建築基準法上は道路とは認められない通路のケースもある。建築基準法上の道路であるかや、公道の幅員は市町村役場、区役所等の担当部署(建築課など)の窓口で調べることができる。自治体によってはホームページで検索できるところもある。早めに役所に問い合わせをしてみるか、建築を依頼する住宅メーカーや工務店が決まっているなら相談してみるといいだろう。

再建築OK!次回は家を建てるときの決まりを学ぼう
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>>次は家の規模やカタチに関わる規制について解説します

文/田方みき イラスト/いぢちひろゆき
2015年3月25日
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