結婚や子どもの誕生など、ライフイベントがマイホーム購入のきっかけとなる場合も多い。そこで、今回は、結婚~子どもが小学生のタイミングで、買うメリットと購入する場合の注意点を理解しよう。お金の専門家・ファイナンシャルプランナーの中村真佐子さんと、教育の専門家・大塚隆司さんにお話をうかがった。
【専門家のアドバイス】
子どもの誕生など見えない部分が多く、家探しは難しい面があります。引越しの手間が一度で済むなどの利点もあるので、結婚相手と話し合ってみましょう。
【専門家のアドバイス】
若いと収入から住宅ローンが多く組めず、買える家が限られてしまう場合も。生活費は未知数で、「返済負担が予想より大きかった」とならないよう注意しましょう。
先々に不確定要素が多い時期。子どもを望んでいる場合は、誕生後の生活まで考えておきたい。長く住む予定なら将来、子ども部屋を与えられる広めの家を、住み替えるなら駅近など売る・貸すがしやすい物件を選んでおくと安心だ。共働きの人は保育園の状況もチェックしよう。
【専門家のアドバイス】
学校などによるエリアの制約がなく、自由に選べるのがこの時期。出産前に引越しまで終えられれば、新居に赤ちゃんを迎えることができますね。
【専門家のアドバイス】
子どもにかかる生活費が増加。それを踏まえて資金計画を組みましょう。教育費の貯め時なので、住宅ローンだけで家計が手一杯にならないように注意を。
子どもの成長を想像しながら家選びを。間取りではお昼寝などに和室があると重宝する。対面式キッチンなら家事をしながら子どもを見守れる。子どもを遊ばせるのに適した公園が近くにあるかなど環境もチェック。同世代が多いニュータウンや新築マンションなら、ママ友がつくりやすく子育てを助け合える。
【専門家のアドバイス】
入学前なら出産時と同様にエリア制約は少ない。入学後の購入で子どもの転校が必要になるなら、子どもの気持ちをよく聞いて。
【専門家のアドバイス】
塾や習い事の費用を見越した資金計画を。小学校に上がると妻が働きやすくなるので、少しでも収入を増やすとマイホームの購入が検討しやすくなります。
机やランドセルなど物が一気に増加するのがこのとき。子ども部屋を考えつつ間取りを選ぼう。「今はダイニングテーブルで勉強する子が多く、大きめのものが置けるとベター。家族の勉強コーナーをつくれるリビングダイニングならなおいいですね」( 大塚さん)。通学ルートの安全性は必ず確認しよう。
家を買うタイミングは人それぞれだが、先輩購入者はいつ買っているのだろう。SUUMOの調査では、最も多かったのは「子の誕生~小学校入学前」。全体の30%以上を占めている。これに続くのが「夫婦のみ」の時期で、小学校に上がった後に買った人は約10%。ライフステージでは、早めに買う傾向がうかがえる。
結婚から子どもが小学生になるまでのタイミングは、多くの人がマイホームを購入している時期ではあるが、マイホームの購入はお金の面と、子どもの成長など暮らしの面の両面から判断することが大切。
自分たち家族にとって本当に必要なタイミング、お金の面でも無理のない時期を考えて、購入を検討しよう。
■今回アドバイスしてくれた専門家
お金の専門家 中村真佐子さん
ファイナンシャルプランナー。優益FPオフィス所属。住宅ローンや教育資金相談を得意とし、子ども2人の子育て経験をもとに主婦の視点からの分かりやすいアドバイスに定評がある
教育の専門家 大塚隆司さん
10年間の塾講師の経験をもとに、家庭教師として独立。心理療法やコーチングなどをベースに、思春期の子どものやる気を引き出す指導法を伝えている。指導した親子は1000組以上