連帯保証人は、「人に頼まない」「頼まれても断る」のが基本

ヒッシーのマネー騎士(ナイト)
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住宅ローンなどの借り入れを申し込む場合、連帯保証人を立てなければならないのが一般的です。貸し出す金融機関等は、ローンを組んだ人が確実に返済を行うことを担保させ、またその人が万一、何らかの理由で返済できなくなったときのために、代わりに返済してくれる人をあらかじめ決めておきたいわけです。住宅ローンを組む際に、連帯保証人をどうするかということについて悩む人もいるかもしれませんが、選択肢としては「誰か人に頼む」か、「保証会社に頼む」の2つです。

親や兄弟姉妹、友人などといった「人に頼む」場合は、別途費用はかかりません。連帯保証人になる人の返済能力等に問題がなければ、審査は通るでしょう。一方、「保証会社に頼む」場合は、一定の保証料を支払う必要があります。保証料は、借入金額や返済期間などによって異なりますし、保証会社によっても異なります。一般的に、2000万円~3000万円の融資を受ける場合だと、数十万円はかかると考えておくとよいでしょう。支払い方法としては、一括払いと分割払い(金利に上乗せして支払う)があります。

このように、選択肢としては2つありますが、連帯保証人を「人に頼む」のはリスクがあると思っています。確かに、引き受けてくれる人がいれば、保証料分の節約にはなりますが、万一の場合に、その人に返済の義務が発生してしまいます。自分は大丈夫だと思っていても、将来、何が起こるかは分かりません。収入が激減したり、病気やケガで働けなくなったりしたときに、「こんなはずじゃなかった」と思っても、時すでに遅しです。善意で連帯保証人を引き受けた人に、多大な迷惑をかけることになるでしょう。それまでの良好な関係も完全に崩れる可能性があります。したがって、連帯保証人は「保証会社に頼む」のが基本だと私は考えます。保証料の負担は発生しますが、万一の場合にも他人に迷惑をかける可能性がなくなります。ただし、保証会社を利用しているからといって、ローンを返せなくなったときに保証会社が肩代わりしてくれるから安心だというわけではありません。ローンの返済を一定期間以上延滞し、長期延滞債権に該当すると、順番に保証会社が融資元の金融機関等へ残高を一括返済します(代位弁済)。そして、ローンを組んでいた人に対して、「あなたの代わりに一括返済したんだから、今度はこっちに一括返済して!」と保証会社が言ってくるのです。つまり、保証会社を利用しているからといって、返済の義務がなくなるわけではないのです。このことは、考えようによっては連帯保証人を人に頼んだ場合と同じで、保証会社とのそれまでの良好な関係が崩れてしまうわけです。

なお、近年は、保証料が不要な金融機関等や、「フラット35」などのように、もともと保証人を不要とする住宅ローン商品が登場してきています。保証料がかからないから有利かというと、その分、融資手数料が比較的割高だったり、金利水準が高めだったりする場合があるので、一概に有利だと断定できるわけではありませんが、他の条件等がほぼ同じなのであれば、有利になる可能性はあります。他の条件も含めて比較検討することが大切でしょう。

ちなみに、親類や友人からローンの連帯保証人になることを頼まれてしまった場合は、そのローンの全額を自分が返済してもかまわないと思うくらいの気持ちがない限り、絶対に断るべきです。過去に何人か同様の相談者がいましたが、親類や友人のローンの連帯保証人になっている関係で、自分が住宅取得をしようと思っても、住宅ローンを組むことができない、どうしたらいいか、と悩んでいました。

やはり、自分のためにも、そして、これまでの良好な関係を壊さないためにも、ローンの連帯保証人にはならないことが大切でしょう。現実に、ローンの返済者が自己破産したことで、連帯保証人も自己破産せざるを得なくなってしまったケースがかなりあるようです。連帯保証人は、「人に頼まない」「頼まれても断る」がキホンです。

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文/菱田雅生 イラスト/杉崎アチャ
公開日 2010年02月17日
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