永住したい街の条件2014

永住したい街の条件

マンション購入では、建物と同時に”住む街を選ぶ”という視点が欠かせない。交通や環境など街の事情が、自分や家族のその後のライフスタイルをつくっていくからだ。長きにわたって価値ある住まいを手にするため、永住にふさわしい住みやすい街について考えよう。

ライフステージが変われば街に求めるものも変わる

永住を考えるなら、先々まで住みよい街かを検討したい。下の5つはアンケートから導き出した条件でどれもナルホド大事だが、内容を具体的に考えてみると、実はライフステージによる違いがあることに気付く。例えば足回りでは、若い世代なら複数路線が使えることが、シニアならむしろバス便が豊富なほうが便利だろう。現在の事情だけで判断せず、将来の生活を想像してみることが大切だ。

●永住したい街の条件

(首都圏・関西の新築マンション検討者200人を対象にアンケート調査)

条件1.足回りがよい

通勤時間が短ければ自由に使える時間が増え、いろいろな場所に行きやすいと余暇を楽しめる範囲も広がる。

条件2.買い物しやすい

生活に必須で一生続くもの。地元商店街やスーパー、駅ビル、大型商業施設など選択肢が多いと便利。

条件3.安全に暮らせる

歩車分離、見通しがよい、夜道も明るい、駅がバリアフリーなど、小さい子どもや高齢者には特に大切。

条件4.医療が充実

生涯守りたい健康。専門医院のほかクリニックや総合病院もあって症状に応じて使い分けられると便利。

条件5.公園や公共施設が充実

大小さまざまな公園や図書館、スポーツセンターなど公共施設が整っていて気軽に利用できると余暇が充実。

●ライフステージの変化で条件が変わる~永住さん夫婦の場合

●新婚期

共働きで平日は職場と家の往復だから、2人の通勤に便利な街を希望。日々の買い物は仕事帰りに駅前などでサクッと済ませたい。

●子育て前期(誕生~小学生)

子どもが生まれ、保育園に空きがなくて妻は退職。公園や小児医療、学区内の小学校や通学路の安全性など街を見る目も変わった!

●子育て後期(中学生~就職前)

子どもの進路が大きなテーマ。通勤はもちろん志望校に通学できるかもカギに。子育てが一段落し、妻は派遣で通える範囲の仕事を再開。

●子どもの独立後

時間やお金にゆとりができる一方、体に無理がきかなくなる。買い物は近場で済ませるようになり、街の病院の評判も前より気になる。

●条件1 足回りがよい

新婚期
新婚期

複数路線が使えて通勤も外出も便利
通勤時間はいわずもがな、残業や飲み会に備え、終電の時刻が遅かったり深夜バスが使えたりするほか、タクシーで気軽に帰れる距離だと心強い。複数路線の駅が徒歩圏だと夫婦それぞれの通勤に便利なほか、トレンドエリアに行きやすいなど休日の行動範囲も広がる。

子育て前期(誕生~小学生)
子育て前期(誕生~小学生)

職場に近いと家族との時間がもてる
家族と過ごす時間を増やすなら特急や快速の停車駅を選んで通勤時間を短縮してもよい。朝食を子どもと一緒にとれるかもしれない。車での外出も多くなるので、付近の渋滞が少なく、高速道路にアクセスしやすいと便利。また、実家に近ければ育児ヘルプを頼める。

子育て後期(中学生~就職前)
子育て後期(中学生~就職前)

複数路線なら進学の選択肢が広がる
複数の路線が使える街、ターミナル駅に出やすい街なら、大事な子どもの進学先が広がり、夫の勤務地の変更や妻の再就職にも対処しやすい。体がきつくなる時期なので、座っていける始発駅や(途中始発駅も狙い目)、乗り換えがないなど通勤のラクさにも注目。

子どもの独立後
子どもの独立後

豊富なバス便で老後をアクティブに
商業・文化施設の集まる場所に出やすい路線だとリタイヤ後を楽しめる。ただ、いよいよ足腰が弱くなったら電車よりバスが便利。路線バスのほか地域内を巡回する自治体のバスがあると日々の外出が苦にならない。ほか、親の介護が必要になったときに実家に近いと安心。

●条件2 買い物しやすい

新婚期
新婚期

仕事帰りに駅ビルや商店街に寄れる
駅ビル、あるいは駅周辺や帰宅経路に商店街があれば日々仕事帰りに買い物ができ、貴重な休日を使わずに済む。営業時間もポイントで、深夜営業のスーパーがあると便利。また、夕食をつくれないときにおいしいお総菜が買えたり、外食できる店があるといい。

子育て前期(誕生~小学生)
子育て前期(誕生~小学生)

大型商業施設で休日にまとめ買いを
駅前やマンション周辺に大型商業施設があり、ベビー用品と一緒に食材や日用品をまとめ買いできると便利。映画館など娯楽施設を併設していれば一家のレジャーにも好都合。安心な手づくりの料理を食べさせるために、生鮮食料品が安く品ぞろえがいい店も大切。

子育て後期(中学生~就職前)
子育て後期(中学生~就職前)

駅前や近所の店でお弁当づくりもラク
教育費や食費など子どもにお金のかかるこの時期、食料品や日用品の価格はポイント。スーパーや個人商店が多ければ競争原理が働いて安く買えることも。また、駅前や近所に商店街があれば、妻のパートや再就職時も日々の買い物がラクでお弁当づくりに困らない。

子どもの独立後
子どもの独立後

歩ける距離に商店街やコンビニが
必要なものを必要な分だけ、少量ずつ買い物したいシニア世代。歩いていける範囲に充実した商店街があると、散歩も兼ねた日々の買い物が楽しめる。小分けのお総菜や日用品が買えるコンビニも便利。お米やビールなど重たいものは宅配サービスがある店に依頼。

ライフステージが変われば街に求めるものも変わる

●条件3 安全に暮らせる

新婚期
新婚期

遅い帰宅でも夜道に不安がない
妻が仕事で遅くなる場合などは夜道が心配。駅からマンションまで人通りがある、電灯があって明るいなど、安全な経路が確保できるといい。駅前の駐輪場が整備されて放置自転車がない、ゴミが落ちていなくてクリーンであることなども街の安全性の表れといえる。

子育て前期(誕生~小学生)
子育て前期(誕生~小学生)

歩車分離など子連れに優しい
駅にエレベーターがあり、歩道も整備されていればベビーカーで移動しやすい。ベビーカーを卒業しても道幅が広ければ子どもと並んでゆったり歩けるし、歩車分離ならなお安全。小学校までの通学路に交通事故などの危険性のある場所がないことも大事な条件だ。

子育て後期(中学生~就職前)
子育て後期(中学生~就職前)

地域パトロールなど防犯意識が高い
子ども単独での行動が増えるこの時期、夜間パトロールなど地域の防犯活動が活発な街はふだんから人の目があって何かと安心。近所に雰囲気のよくない繁華街などもないほうがいい。年ごろの子どもはもちろん、妻が再就職する場合など夜道が安全なこともポイント。

子どもの独立後
子どもの独立後

バリアフリーなら老後も安心
駅のほか公民館など公共施設にエレベーターやエスカレーターが整備され、広めのスロープや手すりがあるなど、街全体にバリアフリーが浸透していると安心。また、災害時の避難誘導や備蓄品など自治体の防災支援体制がしっかりしていると高齢世帯は特に心強い。

●条件4 医療が充実

新婚期
新婚期

夜間診療があって仕事帰りに寄れる
平日の昼間は仕事なので、病院は診療時間をチェックしたい。会社帰りに診てもらえる夜間診療のクリニックや日曜祝日でも開いている医院があると助かる。自治体のホームページなどで調べてみよう。深夜でも常備薬が買えるスーパーやコンビニがあるといい。

子育て前期(誕生~小学生)
子育て前期(誕生~小学生)

小児科や救急病院が利用しやすい
子どもがいちばん病院にかかる時期。乳幼児特有の症状に詳しい小児科や、急なケガや発熱など緊急時に対応できる医療機関があることが必須だ。また、一定年齢まで医療費が無料など多くの自治体に子どもの医療費助成があるのでホームページなどで調べよう。

子育て後期(中学生~就職前)
子育て後期(中学生~就職前)

家族に必要な診療科目がそろう
この時期の子どもも、予防接種や部活のケガ、受験期の健康管理などで病院にかかる機会は多い。また、親もそろそろ自らの健康が気になり始める時期。個人医院や総合病院で内科、皮膚科、耳鼻科など家族の健康維持に必要な診療科目がそろっていると心強い。

子どもの独立後
子どもの独立後

かかりつけの医院も総合病院も
高齢になるにつれ健康は重大な関心事になる。何でも相談できるかかりつけの医院が近所で見つけられ、かつ、各種検査が行えて入院もできるような専門医院や総合病院があると安心だ。医療と介護を連携させた高齢者支援体制を整える自治体もあるので調べてみよう。

●条件5 公園や公共施設が充実

新婚期
新婚期

リフレッシュできる公園がある
自然に恵まれた公園や遊歩道が徒歩圏にあると、気軽に気分転換ができる。水辺や緑を愛でるだけでも気持ちにゆとりが。出勤前や休日のジョギングも車や信号を気にせずにできる。ほか、自治体の保養所が行楽地に充実していると週末の旅行が安く楽しめる。

子育て前期(誕生~小学生)
子育て前期(誕生~小学生)

いろいろな公園で遊ばせられる
毎日の子育てに使える街の公園や児童館が数カ所あり、遊具が豊富、池があるなどタイプが違うと飽きなくていい。さらに、ピクニックができる大型公園へも行きやすいと休日に家族で楽しめる。子育て支援の一環でママと子どもの交流プログラムに熱心な自治体も。

子育て後期(中学生~就職前)
子育て後期(中学生~就職前)

公営のスポーツ施設が利用しやすい
家族がそれぞれにリフレッシュできる自然に恵まれた公園はもちろん、プールや体育館、テニスコートなど、民営より利用料が安い公営のスポーツ施設があると利用価値が高い。また、この時期は図書館に勉強できる自習室が備えられていることもポイント。

子どもの独立後
子どもの独立後

地域コミュニティに参加しやすい
健康維持のためにも散歩して楽しめる公園や遊歩道などは大事。また、シニア向けの趣味やサークル活動が多彩な公民館があると、無理なく地域コミュニティに参加できる。経験を活かしたボランティアなど、自治体がシニアの人材登用を推進している街もある。

●先輩購入者はどう考えた?私が街を選んだ理由

新婚期

●新婚期
都市部でも緑に恵まれ近くには児童館も

Hさん夫婦 夫28歳、妻29歳
駅から少し歩きますが、都市部の人気エリアで複数路線が使え、2人の通勤に便利。雑誌で紹介されるような店にもすぐ行けます。加えて、近くにはきれいな並木道や児童館もあり、将来の子育てにもいいと思って選びました。

子育て前期(誕生~小学生)

●子育て前期
駅前立地のニュータウン 安全で通勤・通学も便利

Wさんファミリー 夫35歳、妻31歳、長女2歳、二女8カ月
街並みの美しさ、広い公園や道路など子育て環境の良さでニュータウンを選びました。地域交流も盛んなので育った子どもが1人で行動しても安心かなと。また、駅前立地で都市部への通勤・通学も時間は思ったほどかかりません。

子育て後期(中学生~就職前)

●子育て後期
子どもの進学も見据えて県下一のターミナル駅に

Kさんファミリー 夫46歳、妻44歳、長男14歳
ターミナル駅で都心部のほとんどの主要駅に行きやすく、自分の通勤はもちろん子どもの進学時や就職時も選択肢が広がると思いました。駅前や駅ナカにたくさん店があって、老後も買い物を楽しめると思ったのも理由です。

子どもの独立後

●子どもの独立後
老後を見据えて郊外から都心に買い替え

Mさん夫婦 夫58歳、妻54歳
夫の退職後に夫婦で外出を楽しめるよう、郊外から足回りのいい都心のマンションに買い替えを。好きな歌舞伎や美術展に行きやすいし、役所や大きな公園には自治体のバスで電車より速く行けます。むろん車は処分しました。

街の何を重視するか、今と将来とで考えよう

街の評価はライフステージによって変わるが、どのステージにおいても完璧を求めるのは難しい。また、記事はあくまで一般例で、実際には、細かい条件や優先順位のつけ方が家族によって違うだろう。自分たちの将来を話し合い、今も、そしてこれからも住みやすい街を選ぼう。

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構成・取材・文/今井早智 イラスト/熊猫手作業社
公開日 2014年10月15日
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