次にくる住みたい街はここだっ! ~蔵前編~

次にくる住みたい街はここだっ! ~蔵前編~

流行に敏感な首都圏の若者たちの間で“旬な下町”として注目を集めているのが「蔵前」(東京都台東区)です。もともと蔵前は、玩具・雑貨関連の問屋街&ものづくりの街として知られてはいたものの、特に目立たない存在でしたが、2010年ごろからクラフト系ショップやおしゃれカフェがどんどん増えはじめ、今年に入って大ブレイク!2月にサンフランシスコ発の「ダンデライオン・チョコレート」がオープンしたのを機に雑誌やテレビに盛んに取りあげられるようになり、今では週末ともなると、買い物や街歩きを楽しむ多くの若者たちでにぎわうようになっています。

今のところ蔵前は、「住みたい街ランキング」の20位内には入ってきてはいませんが、ここ数年の街の急激な変貌ぶりを見ると、近いうちにランキング上位に食い込んでくることも十分予想されます。いったい蔵前はどんな魅力的な街へと変貌を遂げつつあるのか?実際に街を歩きながら調査してみることにしました。

さまざまな路線を利用できるため、通勤にも便利

まずは「蔵前」に足を運んだことがない人のために、街の概要と位置関係を簡単に説明しておきましょう。
「蔵前」という地名は、江戸時代、諸国から集めた年貢米を貯蔵するための「倉庫(浅草御蔵)」が隅田川沿いにつくられたのが発祥と言われています。当時は幕府の役人たちの屋敷や、米問屋などが多く建ち並び、江戸でも有数のにぎわいを見せていたようですが、大正期の関東大震災で街のほとんどを焼失。その後、日本橋の人形職人が多く移り住んだのをきっかけに、ものづくりの街・問屋街となり、現在に至っています。

位置関係でいうと、浅草から隅田川沿いを700mほど南へ下ったあたりが蔵前です。クラフト材料店が多い浅草橋、大相撲で有名な両国、バンダイやエポック社など大手玩具メーカーがある駒形などとも隣接しています。
蔵前には都営大江戸線と都営浅草線の二つの駅があり、都営地下鉄を利用した場合の主要駅への最短所要時間は、以下のとおりです。

浅草線利用=日本橋駅7分、新橋駅11分、五反田駅21分
大江戸線利用=上野御徒町駅4分、飯田橋駅10分、新宿西口駅20分

また蔵前周辺は、徒歩圏内に複数の路線が走る駅密集地帯となっているため、別の路線駅を利用することもできます。蔵前駅から徒歩15分圏内には、総武線の浅草橋駅、東京メトロ銀座線の田原町駅、つくばエクスプレスが乗り入れている新御徒町駅などがあるほか、山手線の御徒町駅も徒歩で20分足らずの距離にあります。
さらに蔵前から銀座や丸の内、東京にかけては起伏がほとんどない平坦なエリアなので通勤ラッシュが苦手という人には、自転車通勤もおすすめ。銀座へは自転車に乗ればたったの20分ほどで行けてしまいます。

クラフト系ショップやカフェが街に増殖しはじめた

前置きはこれくらいにして、いざ、街へと繰り出してみることにしましょう。浅草線と大江戸線の蔵前駅は300mほど離れていますが、どちらの駅も幹線道路(江戸通り、春日通り)に面していて、駅を出てすぐの通り沿いには、玩具や雑貨の卸問屋やオフィスなどが入ったビルが建ち並んでいます。
一見したところ、一般客が買い物や散策に訪れるような街ではなく、“働く人の街”といった印象を受けますが、歩みを進めるにしたがい、新たなムーブメントが街に起きていることに気づかされます。
街並み自体は変わっていないものの、古いビルが今どき風のカフェやレストランに生まれ変わっていたり、スタイリッシュな雑貨店やアトリエが新しくつくられていたり……と、確実に変化の波が蔵前の街に押し寄せていることが分かります。

蔵前に新しくつくられた多くのショップに共通しているのは、どの店も大量生産品ではなく、手仕事やデザインにこだわったオリジナリティ溢れる商品を中心に扱っているという点です。一点ものの器やレザーアイテム、ハイセンスな日用雑貨、草木染めのストールや手織りのマフラーなどなど、他の街では手に入らない商品も多く、見ているだけでもセンスが刺激されます。
飲食店も同様で、古いビルの味わいを残しつつ内装に凝っていたり、玄米食など日本の伝統食メニューにこだわっていたりと、他の街にある店とは一線を画す“尖ったテイスト”を漂わせています。

隅田川沿いに建っていた7階建ての古いビルを2011年にリノベーションしてつくられたアートと食をテーマにした複合商業施設「MIRROR」。ギャラリーやカフェ、レストランなどが入っている
隅田川沿いに建っていた7階建ての古いビルを2011年にリノベーションしてつくられたアートと食をテーマにした複合商業施設「MIRROR」。ギャラリーやカフェ、レストランなどが入っている
雑貨店とカフェを融合させた店など、さまざまな業態の店舗が蔵前に増殖中。奧に見える家具ショプ「NOCE」が入っている「タイガービル」は台東区に現存するビルの中では最も古く(昭和9年築)有形文化財に指定されている
雑貨店とカフェを融合させた店など、さまざまな業態の店舗が蔵前に増殖中。奧に見える家具ショプ「NOCE」が入っている「タイガービル」は台東区に現存するビルの中では最も古く(昭和9年築)有形文化財に指定されている
街にはクリエイター自らがつくって売る小規模店と、大手の雑貨メーカーによる大規模ショップが混在しているが、どの店も一様にセンス、デザインへの強いこだわりが感じられる
街にはクリエイター自らがつくって売る小規模店と、大手の雑貨メーカーによる大規模ショップが混在しているが、どの店も一様にセンス、デザインへの強いこだわりが感じられる

デザビレの卒業生が蔵前を活性化させる原動力となった

それにしても、これまでほとんど注目されることのなかった蔵前に、なぜ急にセンスを売りにした小売店が増えていくことになったのでしょう? 
まだ蔵前ブームが起こる前の2010年にこの地にショップを開き、今や文房具好きの聖地ともなっている文房具店「カキモリ」を訪ねて、代表の広瀬琢磨さんに街が変化していった経緯についてうかがってみました。

「この店がオープンした当時は、まだ蔵前に注目する人はほとんどいませんでした。昔から蔵前には玩具や雑貨を商う店は多かったものの、業者向けの卸売りが中心で、一般のお客様が買い物に訪れるような街ではなかったんです。そんな蔵前に店を開こうと考えたのは、家賃が安かったことと、「職人とお客様を繋ぐ店」にしたいという想いがあったからです。蔵前は文房具をつくる職人さんや文房具関連の下請けメーカーが多いエリア。いずれは地元の職人さんを巻き込んで一緒にモノづくりができればいいなぁ、と考えたんです」

「カキモリ」代表の広瀬琢磨さん
「カキモリ」代表の広瀬琢磨さん
カキモリでは、街全体の活性化につながればという想いから、イラストマップをつくり無料で配布している。新しい店舗が増えるたびに修正を加えていき、現在は18版目だとか
カキモリでは、街全体の活性化につながればという想いから、イラストマップをつくり無料で配布している。新しい店舗が増えるたびに修正を加えていき、現在は18版目だとか

商業圏としては魅力に乏しい蔵前に、小売店を開くにあたって、不安はなかったのでしょうか?
「人通りの少ないこんな場所に出店して、果たして商売になるのか?という不安はもちろんありました。でも、尖ったコンセプトのショップをつくればなんとかなるはずだと考えて、思い切ってチャレンジすることにしたんです」

ちなみにカキモリは、大量生産の文具ではなく、用紙や表紙、リングなどを自分で選んでつくるオーダーノートや、好みの色を注文できるオーダーインクなど、他の店にはないアイテムを中心に扱っています。最初の3年間は赤字が続いていたものの、他店との差別化、アイデアが功を奏し、徐々に口コミでお客が増えていったそうです。

「カキモリが店を出してしばらくして、クラフト系のショップやアトリエが徐々に増えていったことも、追い風となりましたね。ちなみにこの街にクラフト系ショップが増えたのには「デザビレ(台東デザイナーズビレッジ)」も関係しているんです。デザビレとは、台東区が起業を目指すデザイナーやクリエイターを支援する目的で2004年につくられた施設(廃校となった小学校校舎を最長3年間低額でアトリエとして借りられるほか、起業のためのさまざまな支援アドバイス等を受けられる)。デザビレから巣立ったクリエイターたちがそのままこの地域にとどまり、周辺に店を開くようになったことで、この街はいつのまにか、職人の街・問屋の街に、新しいショップやアトリエが加わり、“新しい下町”に変わっていったというわけです」

さらに、若者たちのモノに対する意識が大きく変化したことも、蔵前が注目されるようになった一因ではないか、と広瀬さんはおっしゃいます。
「最近の若者は物欲が無くなってきたとよくいわれますよね。確かにブランド離れが進んでいるのは事実ですが、一方で本当に気に入ったモノを大切に長く使い続けたいという意識が若者の間でどんどん高まってきています。そうした世の中の流れとリンクする形で、蔵前にこだわりのショップが増えていったからこそ、この街が多くの人に注目されるようになったのだと思います」

確かに大量生産されたモノを使い捨てるよりは、たとえ少し値が張ろうとも本当に自分が気に入ったものを買い、愛着を持って長く使い続けるほうが環境にも優しいし、まっとうな考え方であるのは間違いありません。モノをつくる側も買う側も、そうした当たり前だけど大切なことに、改めて気づきはじめたことが、今の蔵前の人気につながったと考えてよさそうです。

都営大江戸線新御徒町駅近くに建つ旧小島小学校の校舎をそのまま利用した「台東デザイナーズビレッジ」。現在まで約60組のデザイナーがここを巣立ち、そのうちの20組以上が現在も蔵前〜御徒町エリアを拠点に活動中だ
都営大江戸線新御徒町駅近くに建つ旧小島小学校の校舎をそのまま利用した「台東デザイナーズビレッジ」。現在まで約60組のデザイナーがここを巣立ち、そのうちの20組以上が現在も蔵前〜御徒町エリアを拠点に活動中だ

サンフランシスコ発のダンデライオン・チョコレートが蔵前に進出した理由?

次に取材班は、蔵前で今一番話題を集めている「ダンデライオン・チョコレート」を訪ねてみることにしました。この店のオープンをきっかけに蔵前のマスコミへの露出が急激に増えたという点では、ダンデライオン・チョコレートは、今の蔵前ブームの牽引役を果たしたといってもいいでしょう。
「ダンデライオン・チョコレート」はアメリカのサンフランシスコに本店を構えるBean to Barチョコレートの会社で、日本初出店となるのがここ蔵前です。なぜ、商業地としてにぎわう青山や原宿ではなく、あえて蔵前を初出店の場所に選んだのでしょうか?広報担当の芹沢茉澄さんに話をうかがってみました。

「蔵前を選んだ一番の理由は、創業者のトッド・マソニスが蔵前に息づく職人文化(クラフトマンシップ)に共鳴したからです。トッドは、もともとはIT企業家で、共同経営していたWEB事業売却を機にガレージでチョコレートをつくりはじめました。トッドが100年以上前からつくられていた本来のチョコレートの製造法を、愚直にストレートに再現したいと思った結果が、Bean to Barというスモールバッチ(小ロット生産)のクラフトチョコレートでした。だからこそ職人文化が息づいている蔵前に親和性を感じ、この街ならクラフトチョコレートのコンセプトをあたたかく受け入れてもらえるはずだと考えたのです」

手仕事にこだわり、本当に愛される商品をつくるという点では、ダンデライオン・チョコレートも蔵前に新しくつくられたクラフト系のショップも目指している方向は同じです。この店が地元客に愛され、街にすっかり馴染んでいるように感じられるのは、志が街としっかりリンクしているせいなのかも知れません。

天井が高く、柱の少ない元倉庫は、広いスペースを必要とするチョコレートづくりにうってつけ。二階はカフェスペースとなっていて、若者だけでなく、地元のお年寄りから、子連れファミリーまで、さまざまなお客でにぎわっている
天井が高く、柱の少ない元倉庫は、広いスペースを必要とするチョコレートづくりにうってつけ。二階はカフェスペースとなっていて、若者だけでなく、地元のお年寄りから、子連れファミリーまで、さまざまなお客でにぎわっている

「蔵前を選んだのには、もうひとつ理由があります。ダンデライオン・チョコレートはカカオ豆とオーガニックのキビ砂糖のみを使用し、豆の選別から焙煎、磨砕、調合、成形まで、すべての工程を自社ファクトリーで行っています。そこで日本に出店するにあたり、カフェを併設したファクトリーの建設には一棟貸しの物件を探す必要があったんです。東京の東側エリアで探していたところ、蔵前で理想的な建物をみつけることができました。緑豊かな公園が目の前にあって、子どもたちの元気な声が聞こえるというピースフルな立地も決め手になりましたね」

ダンデライオン・チョコレートは、築60年の元倉庫をリノベーションしてファクトリー&カフェとして使っているそうですが、蔵前に新しくつくられたショップや飲食店の中にも、古い建物をリノベして店舗として利用しているところが多く見られます。先ほどのカキモリの広瀬さんの話の中にもでてきましたが、モノを使い捨てるのではなく、長く大切に使い続けるという動きは、昨今のリノベブームとも根っこの部分でつながっているようにも感じられます。

商店街が二つあるため、日常の買い物にはさほど不便を感じない

蔵前が魅力的なエリアへと変貌しつつあるのは分かりましたが、住み心地の面ではどうなのでしょう? 大通り沿いを歩いてみた限りでは、確かにおしゃれな店は増えてはいるものの、下町らしい活気や人間的な温かさはあまり感じられません。日常の買い物に使えそうなスーパーも、春日通沿いに「スーパーヤマザキ三筋店」(24時間営業)が一軒あるだけ。いったい蔵前に住んでいる人たちは、どこで買い物をしているのでしょう?
疑問に思って、蔵前住民とおぼしき女性に訪ねてみたところ「駅からはちょっと離れてしまいますが、「おかず横丁」と「佐竹商店街」という二つの商店街があるので、日常の買い物にはそれほど不自由しないんですよ」という言葉が返ってきました。

場所をうかがって、まずは鳥越神社の裏手にある「おかず横丁」に足を運んでみました。ここは昔ながらの総菜屋や精肉店、鮮魚店などが軒を連ねるこぢんまりとした商店街。店舗数はそれほど多くないため、日常の買い物に使うには若干物足りないかもしれませんが、時計の針を止めたかのようなレトロな横丁風景は、ぶらりと歩いているだけでも心が和んできます。
取材陣が写真を撮っている様子を見ていたお店の人が、商店街の成り立ちについて次のように教えてくれました。
「このあたりは、もともと家内工業の職人さんが多く住んでいた地域で、家族総出で働く職人の家では、忙しいから奥さんも食事をつくっている暇がなかったんです。それでご飯だけ炊いて、おかずは外で買うことができるようにこの商店街がつくられ、いつしか「おかず横丁」と呼ばれるようになったそうです。関東大震災の後すぐに立てられた築90年の建物が現役で残っているのは、この界隈でも珍しいと思いますよ」

小さな個人商店がひしめきあうように建つ「おかず横丁」。このエリアにも、変化の波は押し寄せていて、食料品の店に混じって、クラフトギャラリーや新しいカフェなども点在している
小さな個人商店がひしめきあうように建つ「おかず横丁」。このエリアにも、変化の波は押し寄せていて、食料品の店に混じって、クラフトギャラリーや新しいカフェなども点在している

さらにおかず横丁を抜けて、清洲橋通りを北にしばらく歩くと、左側に全長330mのアーケード商店街「佐竹商店街」が伸びています。こちらは店舗数約70軒で食材店や洋品店のほか、中華屋、カレー店、焼き肉屋など飲食店も充実しているので、買い物だけでなく普段の外食にも利用できそうです。ちなみに佐竹商店街は「日本で二番目に古い商店街(一番古いのは石川県金沢市の片町商店街)」がキャッチフレーズの歴史ある商店街で『20世紀少年』や『踊る大捜査線ファイナル』など、映画やテレビのロケ地としてもよく使われているそうです。

住むとなると、買い物の利便性だけでなく、周辺の自然環境も気になるところですが、蔵前周辺には残念ながら樹木が生い茂っているような大規模な公園はありません。とはいえ隅田川がすぐ近くを流れているため、開放的な風景はたっぷり味わうことができます。川沿いには「隅田川テラス」と呼ばれる遊歩道が整備されていて、東京スカイツリーを眺めながらウォーキングやジョギングを楽しむこともできるし、夏には大迫力の「隅田川花火大会」も間近で眺められます。

厩橋の向こうに東京スカイツリーがそびえる「隅田川テラス」からの眺め。スカイツリーや橋に明かりが灯るころが特に素晴らしく、地元の人に蔵前でお気に入りの場所はどこ?と聞くと、ほとんどの人はこの場所を挙げる
厩橋の向こうに東京スカイツリーがそびえる「隅田川テラス」からの眺め。スカイツリーや橋に明かりが灯るころが特に素晴らしく、地元の人に蔵前でお気に入りの場所はどこ?と聞くと、ほとんどの人はこの場所を挙げる

蔵前の住民気質は総じてオープンマインド

もうひとつ、古くからの下町で暮らすとなると、地域コミュニティーにうまく馴染めるだろうか?と不安に思っている人もいらっしゃるはずです。カキモリの広瀬さんによれば、蔵前の人たちは総じてオープンマインドで、それほど人間関係については心配する必要はないようです。

「私はもともとは群馬の出身で、外部から入って来て蔵前で商売をはじめた者ですが、下町の人たちは基本的にはよそ者を排除しないおおらかさを持っているように感じますね。蔵前に若い人の店がどんどん増えてきたのも、外から入ってくる人を受け入れようという意識が元々の住民たちの中にあったからだと思うのです。いずれにせよ、地域に馴染もうと思ったら、まずは自分からアクション起こしてみることが大切です。例えば地域のお祭りに参加してみるのもいいし、買い物ついでに店主に話しかけてみるだけでもいい。一人知り合いができると、次々に横のつながりが生まれて、付き合いがどんどん広がっていくのが下町の面白さであり楽しさなんです」(広瀬さん)

隅田川の近くに建つゲストハウス「Nui.HOSTEL&BAR LOUNGE」。ドミトリーなら1泊3000円〜で泊まれるので、蔵前に住んでみたいと思った人は、宿泊して蔵前の朝〜夜を調査してみるのも面白そう(写真は1階のBAR LOUNGE)
隅田川の近くに建つゲストハウス「Nui.HOSTEL&BAR LOUNGE」。ドミトリーなら1泊3000円〜で泊まれるので、蔵前に住んでみたいと思った人は、宿泊して蔵前の朝〜夜を調査してみるのも面白そう(写真は1階のBAR LOUNGE)

最後に参考のために、住宅事情を見ておきましょう。蔵前は交通至便なエリアにあるため、街としてのネームバリューが低い割に家賃はそこそこ高めです。家賃相場はワンルームマンションで8.6万円、2LDKで17万円(SUUMO家賃相場 2016年9月28日現在)。新築分譲マンションは、1LDKで4000万円前後、3LDKで7000万円前後がおおよその相場です。しかし、蔵前には築30〜40年を超える中古物件も多いため、じっくり探せば3DKで2000万円代とリーズナブルなものも見つかります。資産価値にこだわらないなら、手ごろな物件を購入し、自分のセンスでリフォームして暮らすのも、クラフトの街・蔵前らしくて楽しそうですね。

下町らしい昔ながらの店と、最先端のショップがバランスよく共存しているだけでなく、外から入ってくる人をオープンマインドで受け入れてくれる「懐の広さ」を持った蔵前は、今後、若者たちを中心にますます注目を集めていくこと必至です。とりあえず住むか住まないかは別として、買い物がてら一度、足を運んでみてはいかがでしょう。

取材・文/中村宏覚 撮影/鈴木さや香
2016年11月30日
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