昨年3位から7位へと順位を下げたのが阪急神戸線の「神戸三宮」(神戸市中央区)。三ノ宮は神戸市の中心地でもあり、JR神戸線、阪神本線&山陽本線、神戸市営地下鉄、ポートライナーの駅が集まる交通の要衝。1日当たりの乗降客も11万3651人と梅田駅に次ぐ阪急電鉄第2位の巨大ターミナル(2015年、阪急電鉄調べ)であることに変わりはない。神戸市の郊外部やポートアイランドの住宅地から三宮周辺のオフィスへ勤務する人も多く、職住近接の住宅エリアとして人気は根強い。
駅周辺部の開発については、2015年9月に神戸市が中心となって「再整備基本構想」がまとめられた。計画によると、阪急、阪神、JRなど6つの駅を含むエリア全体の再整備を行い、港町・神戸の玄関口にふさわしい空間を目指そうとしている。その一環として、神戸三宮駅神戸阪急ビル東館の建て替え工事も2021年の完成を目指してスタート。計画では29階建ての高層ビルにはホテルやオフィスが入居し、最上階には展望フロアも整備される予定だ。また、JR三ノ宮駅南側の三宮ターミナルビルも2018年春で閉館が決まり、建て替えが検討されている。その東側ではバスターミナルやホテルを含むツインタワー整備計画も検討されている。三宮のターミナル全体整備という面では、京都駅や大阪駅よりも遅れている印象もあるが、それだけにまだまだポテンシャルを秘めた街であるともいえる。今後の発展に期待したい。
駅の海側には神戸市役所や旧居留地と呼ばれるオフィス街のほか、高級ブティックやホテル、美術館も点在。南西へ向かうと百貨店や南京町の中華街、元町のショッピングゾーン、メリケンパーク、「umie」といった商業&観光スポット施設も充実し、都市型のリゾート拠点として人気を集めている。
一方、山側は飲食店やさまざまな商業施設や文化施設、マンションなどが建ち並び、とても利便性の高い市街地を形成している。さらに足を延ばすと北野・異人館通りが広がり、オシャレなカフェやレストランが立ち並び、観光客にも人気のエリアとなる。
海と山、両方の魅力に加え、ショッピングやレストランなども豊富。シティライフを満喫したいというニーズに応えてくれる街が三宮だといえそうだ。
家賃相場について見ると、賃貸マンションでは1K・1DKで平均6万4000円、1LDK・2K・2DKは9.8万円、2LDK・3K・3DKは12.4万円。また、新築分譲マンションの購入価格は、2998万円~、中古マンションは550万円~となっている。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年7月9日時点)
三宮周辺は、今後も整備が進んでいくことが予想される、まだまだポテンシャルを秘めた街であるともいえるだろう。今後のさらなる発展にも注目したい。