調査開始以来、過去最高順位となった二子玉川。もともと、”高級感”や”品格”といったブランドイメージが定着し根強い人気を誇っていたが、近年さらに街の魅力に磨きがかかっている。
そのひとつが、2015年にグランドオープンした駅直結の「二子玉川ライズ」。総開発面積は約11.2haと都内では最大級の民間再開発で、駅から大規模ショッピングセンター、さらには二子玉川公園へと続く新たな「街」が誕生した。商業エリアにはシネマコンプレックスや飲食店、雑貨店、そして「二子玉川 蔦屋家電」など話題のショップが続々とオープン。高層棟には「楽天」の本社が入居するオフィスや、「二子玉川エクセルホテル東急」が併設され話題を呼んでいる。
さらに、これまでエリア随一のショッピングスポットだった「玉川高島屋S・C」も、本館の屋上庭園を2014年にリニューアル。”キッズガーデン”をコンセプトに、サッカーのピッチで使用されている天然芝を敷いて子どもたちが自由に走り回れる空間にモデルチェンジした。木々も多数植えられているので、新緑や紅葉など四季折々の景観を楽しむことができる。このように、商業施設の拡充が図られていることも、人気を後押ししているのかもしれない。
東急田園都市線と大井町線が乗り入れる二子玉川駅からは、渋谷駅や三軒茶屋駅をはじめ、横浜やスカイツリー、お台場などレジャースポットへのアクセスも良好。さらに、多摩川の緑地や砧公園、等々力渓谷といった自然景観も身近にあることもポイントが高い。
加えて、家賃相場も東京都心などと比べれば手ごろだ。マンションのワンルームは7万4000円、1LDK・2K・2DKは11万5000円と、そのブランドイメージからすると割安といえるだろう。ただし、持ち家の場合は中古マンションでも徒歩10分圏内のファミリータイプなら1億円超えが多数(SUUMO掲載情報より抜粋、2016年3月3日時点)。人気エリアで購入するハードルは高いと言わざるを得ないだろう。
とはいえ、再開発によって変貌を遂げたことで、今後さらに高騰していく可能性もある。都内で閑静な暮らしと豊かな自然、そしてステータスのある生活を手に入れたいなら、今が買いといえるかもしれない。