毎年着実に順位を上げ、ついにトップ3も見えてきた武蔵小杉。10前年から続く再開発は今も進行中で、現時点で2028年まで計20年以上にわたる大リニューアルが続く予定だ。駅近辺に次々と建設される超高層マンションは今後も増え、周辺地域には1万5000人が新たに移り住むとの試算もある。今まさに、街の規模が急速に拡大している最中で、将来への期待値が人気につながっているとみられる。<
マンションの建設ラッシュに合わせ、エリアには大型商業施設や公園、小学校なども続々と誕生している。2014年には「三井ショッピングパークららテラス武蔵小杉」、「グランツリー武蔵小杉」が誕生。
さらに、現在の日本医科大学武蔵小杉病院跡地には、2018年に新しい病棟が、2022年までに商業施設や住宅を含む180mのツインタワーを建設する計画が進んでいる。
こうした再開発による新しい側面ばかりが注目されがちだが、その一方で、建ち並ぶ超高層タワー群の足元に広がる街もにぎやかだ。武蔵小杉駅南口の府中街道から全長250mにわたって続く法政通り商店街には約100店舗が並び、一帯には図書館や区役所、警察署などの公共施設が集中。旧来からの住民が多く暮らす。
新旧の住民が交流する仕掛けも豊富だ。旧住民と新住民をつなぐ街づくりNPO「小杉駅周辺エリアマネジメント」では、定期的に「コスギフェスタ」を開催。街歩きイベント、グルメイベントなどを通じて、人々の交流の橋渡しをしている。
住宅事情に目を向けると、人気上昇に伴ってやはり賃貸・分譲ともに価格は上がってきている。それでも、家賃相場はワンルームマンションで7万3000円、1K・1DKで7万4000円と東京都心に比べればまだリーズナブル。一方、新築分譲では、駅徒歩5分のタワーマンションのファミリータイプは7000万円からが相場。ファミリー向きで徒歩10分圏内を狙うなら5000万円~6000万円あたりが目安のラインとなりそうだ。