犯罪、災害から家族を守る8つの設備・建材

公開日 2009年08月19日
犯罪、災害から家族を守る8つの設備・建材

「水と安全はタダ」といわれてきた日本だが、治安は悪化傾向にある。また地震や火事などの災害はいつおきても不思議ではない。せっかく建てたマイホームが犯罪や災害の被害に遭わないよう、未然に防ぐ対策を講じておきたいところだ。大事な住まいと家族を守るためにぜひ知っておきたい8つのポイントを紹介しよう。

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1.窓

最も狙われやすい開口部。万全の対策を施そう

●防犯ポイント

一戸建て住宅で一番多い侵入手段が「ガラス破り」。錠の周辺のガラスを割って手を差し入れ、錠をあけて侵入するパターン。これを防ぐためには特殊フィルムを挟み込んだ防犯ガラスの採用が効果的。サッシに補助錠を付けるのも有効で、最近ではクレセント錠のほかに補助錠が標準装備されているものが増えている。なお、「防犯性能の高い建物部品」=CPマーク付きのものは侵入に5分以上かかるなどの基準をクリアしており、安心度も高い。

●防災ポイント

防犯ガラスは、台風や地震によるガラス飛散の防止にも役立つ。また、火事対策には従来の網入りガラスのほか、防耐火ガラスがある。住宅密集地では隣家の火災による被害を想定して採用を検討してみよう。

サンバランス セキュリティー

室内側の合わせガラスに強靭な特殊フィルムを挟み、貫通・飛散を防止。打ち破りによる侵入犯罪を防ぐ。台風などで物が当たったときの飛散防止にも有効だ。「サンバランス セキュリティー」●旭硝子 板ガラスカンパニー

2.格子・シャッター

通風や採光を確保しつつ安全性も維持できるものを

●防犯ポイント

心地よい風や太陽の光を採り入れることのできる窓。防犯のためにと一日中閉め切るわけにもいかない。ブラインド兼シャッターの機能をもつ設備なら、日中は採光・通風を楽しみ、夜間は閉めて防犯対策をすることができる。掃き出し窓には特に有効だろう。洗面や浴室などの小さな窓に付ける面格子は、ボルトを外して侵入されることもあるため、警報装置付きのものが発売されている。

ブラインド/シャッター

昼はブラインド、夜はシャッターの2つの機能をもつ。日中はルーバーの角度調節で日差しと風を取り込みつつ、外からの視線は遮るのでプライバシー面も安心。電動開閉式。「サンシャディBS3A」●オイレスECO

●防災ポイント

雨戸やシャッターは、台風などで物が飛んできたときに窓を守ってくれる。周辺環境に応じ、風を受けやすい大きな窓にはシャッターを付けるなど対策をしておくと安心だ。

格子

侵入者が格子を外すと100デシベルの警報ブザーが鳴り響き、周囲に異常を知らせてくれる。室内設置用、室外設置用の2種類がある。「音鳴さん」●杉田エース

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3.ドア

狙われやすい錠部分は複数の対策を。勝手口ドアも同様

●防犯ポイント

ピッキング、サムターン回しなどの方法で狙われやすい玄関ドア。ピッキングが困難なディンプル錠の採用、サムターン回しを不可能にする脱着式サムターン、複数錠の設置など、侵入を防ぐための対策はもはや常識だ。また、道路から見えにくい場所にある勝手口ドアは防犯面が手薄になりがち。同様に対策を施しておこう。いずれも夜間灯でドア周辺の明るさを保つなどの工夫も必要。

断熱玄関ドア フェイス

防犯サムターン、ディンプルシリンダー錠、こじ開けに強いカマ式デッドボルト錠など充実の標準装備で、玄関ドアを守る。工事関係者が使用するキーと、受け渡し後のキーが別なので安心。「断熱玄関ドア フェイス」●新日軽

キアロ 採風ドア

ドア部分から採風ユニットが突出し、ドアを閉めたままで採光・通風が可能な勝手口ドア。通風口には防虫ネット付き。暗証ボタン式のキーレス仕様採用で、さらに防犯性を高めることもできる。「キアロ 採風ドア」●YKK AP

4.外壁

火災、雨、風から家を守る部分。耐久性の高さを重視したい

●防災ポイント

外壁材の防災性能として求められるのは、延焼から建物を守る耐火性、雨風に強い耐候性などだ。サイディング、タイル、ALCなど外壁材にはさまざまな種類があるが、いずれも十分な耐火・耐候性をもつ商品が多い。イニシャルコストは高くても、長く性能を保てるものを選ぶほうが結果的にはお得だ。なお、外壁材の耐火性能いかんでは火災保険料が割安になるというメリットもある。

ウイルウォール

炎が当たると浸透した薬剤が泡のように表面から出て炭化層を形成し、燃え広がらず火もつかない。ヒノキ種のウェスタンレッドシダーを100%使用した、準耐火構造の天然木外壁材。「ウイルウォール」●チャネルオリジナル

モエンサイディング

防火外壁材とも呼ばれる窯業系サイディングはもらい火に強く、準耐火構造・防火構造に認定されている。石積み風、レンガ調など柄も豊富だ。「モエンサイディング」●ニチハ

5.外壁下地材

外からは見えない部分だが防災のための大切な機能をもつ

●防災ポイント

地震や台風のときに建物にかかる力を受け止める外壁。面で支える下地材は、横方向からかかる力を分散して壁の強度を上げる役割をもつ。また、火災時には延焼、類焼を防ぐといった機能も。結露、腐食やシロアリ対策にも関連する下地材の選択は慎重に行おう。

高い壁倍率で地震や台風など外部からの力に対抗。無機質原料のため防火・耐火性も高く、湿気、防腐、防蟻にも有効。「外壁下地材 ダイライトMS」●DAIKEN

6.テレビドアホン

カラー映像、録画機能など高性能・多機能商品が増えている

●防犯ポイント

ドアを開ける前に相手の様子を知ることができるドアホンは防犯の強い味方だ。モニター付きのテレビドアホンは、不審者の来訪時に威力を発揮する。夜間でも鮮明なカラー映像、留守中の訪問者を自動録画、男性の声で応対可能など多機能タイプのものが増えている。また、複数の部屋にモニターを設置してお互いの様子を連絡しあうこともでき、二世帯住宅など家族の多い家庭では便利だ。

アイホンの防犯システム

夜もカラーで訪問者を確認できるテレビドアホン。録画タイプ、非常通報タイプなど4タイプから家族のライフスタイルに合わせて機能を選ぶことができる。「アイホンの防犯システム」●アイホン

●防災ポイント

火災報知器と連動して、火災発生時にはモニターから警報音が鳴り、家族に異常事態を知らせる機能付きのテレビドアホンもある。リビングにいて、寝室の火災に気づくのが遅れ……といった被害を防ぐのに有効だ。

カラー玄関番コスモ

デジタル画像で動画録画、センサーライト付きカメラで不審者を光で威嚇。住宅用火災警報器と連動して万一の火事に対応できるなど充実の機能。「カラー玄関番コスモ」●パナソニック

7.屋根

雨や風、紫外線、飛び火などさまざまな要素から家を守る

●防災ポイント

屋根は外壁と同じく、風雨や火災から家を守る役割をもつ。住まいの寿命を大きく左右する部分なので、強い風にも浮き剥がれのない耐風性、飛び火にも強い防火性などを総合的に判断して選択したいもの。紫外線にも色あせない、劣化しにくいなど、長く性能を保てるかどうかも重要なポイントとなる。外壁材と同様、メンテナンス面も判断基準のひとつとしてほしい。また、近年では地震対策として屋根材の軽量化も進んでいる。

ケイミューシステムルーフ

〈快適〉〈高耐久〉〈減震〉の3つのパッケージからわが家に合った屋根を選べる。たとえば〈減震〉では粘土瓦の約1/3という軽さで地震の揺れに強い屋根をつくる。「ケイミューシステムルーフ」●クボタ松下電工外装

オークリッジプロ

グラスファイバーを芯材にし、表面の石はセラミック焼き付け塗装。軽量で躯体への負担が少なく、耐震性が高い。防火・準防火地域でも使える耐火性、30年保証の高耐久性。「オークリッジプロ」●旭ファイバーグラス

8.ホームセキュリティ

家族構成やライフスタイルに合ったシステムを選ぼう

●防犯ポイント

一般家庭にも普及が進んだセキュリティシステム。侵入者の感知、非常通報といった機能はもちろん、携帯電話で外出先から家の様子を映像で確認できたり、システムを操作できるタイプのものも出ている。高齢者や子どもがいるか、共働きかなど、家族構成やライフスタイルに合わせて設備・機能を選ぼう。

セコム・ホームセキュリティ

防犯、非常通報、救急通報、火災やガス漏れなどの異常を感知し、状況に応じて最寄りの緊急発進拠点から安全のプロが家庭に急行。留守時のみならず在宅時の異常も感知、自動通報する。「セコム・ホームセキュリティ」●セコム

●防災ポイント

火災やガス漏れを検知して監視センターに通報、外出先からガスの消し忘れを確認して万一の場合は遠隔遮断できるなど、防災面での安心機能を付加したセキュリティシステムが、ガス会社から提案されている。

東京ガスホームセキュリティ

侵入・火災・非常通報に加え、ガス漏れや消し忘れ、カギの閉め忘れにも対応。外出先から照明のオン、オフもでき、不在であることをカモフラージュできる。侵入・火災・非常時には綜合警備保障が出動する。「東京ガスホームセキュリティ」●東京ガス

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文/川口章子
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