家事がラクになる設備の選び方【シニア世帯編】

世帯別 家事ラク設備の選び方【シニア世帯】

便利な住宅設備を採用することで、毎日の家事はラクになる。さらに、家族のライフステージの特性を知り、それに適した設備を選べば、家事の負担が一層減って暮らしにゆとりが生まれるだろう。今回は、シニア世帯の設備選びの優先ポイントをまとめてみた。

無理な動きをせずに生活できるような設備選びを心がける

身体機能が徐々に衰えるシニア世代は日々の家事が心身に負担となることも。家庭内のケガや事故にも気をつけなくてはならない。
「無理な姿勢をとると腰やひざを痛めたりケガの原因に。レンジフードの掃除や高所の電球交換などは、注意が必要ですね」。
掃除や交換の手間や頻度が少ない設備を採用することで、リスクを減らせる。
「水まわりは特に汚れが気になる場所。汚れがつきにくい素材や、自動で洗浄してくれる設備などを選ぶことをオススメします」
長年暮らす間に増えたモノの整理整頓も気になってくる世代だ。
「床にモノを置きっ放しにすると、つまずいて転倒の原因に。広めの納戸など”とりあえず”しまっておける場所を確保しましょう」。
衣類の管理は、一目で見渡せて衣替えの不要なウォークインタイプのクロゼットがオススメだ。

キッチン 家事ラクに加えて安全性も確保する

コードに足をとられる……という危険を防ぐ

作業台で調理家電を使うとき、近くにコンセントがないと不便で、通路をまたぐとコードに足をとられる危険も。使いやすい位置にコンセントを設けるようにしよう。

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調理中の手元近くにコンセントを設け、作業効率をアップするとともに安全性も確保。水だれからコンセントを守る形状で安心。●パナソニック「クッキングコンセント」
掃除のときに無理な姿勢をとらないで済むようにする

レンジフードやファンの掃除は重労働で、高所作業になるため危険もある。最近は、手が届きやすい位置に設置でき、掃除の手間も減らしたものが出ているので、積極的に検討したい。

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ファンが自動で回転して油を吹き飛ばすので、10年間掃除不要。油がたまったプレートは年に1回食洗機で洗うだけでOK。●パナソニック「ほっとくリーンフード」
転倒防止のためにも通路にはゴミ箱を置かない

キッチンの通路にゴミ箱を置くと、ぶつかって転ぶ危険が。自治体の分別が厳しくなっていることもあり、ゴミ箱も一つでは済まない。カウンター下に収められるようスペースを確保しよう。

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動線の邪魔になりキッチンの美観も損ねるゴミ箱をワゴンに収めてカウンター下にしまえる収納ユニット。ゴミの分別もその場で完了。●トクラス「ダストボックスワゴン」

食器以外のモノもキレイに洗える食器洗い乾燥機はマスト

最近の食器洗い乾燥機の洗浄能力はとても高い。食器だけでなく、手洗いしづらい急須やすり鉢、汚れの落ちにくいザルやおろし金などの小物洗いにも活用して、家事の手間を減らそう。

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鍋や調理器具から小物まで、まとめ洗いができる大容量の食器洗い乾燥機。強い洗浄力でこびりついた汚れも吹き飛ばす。●パナソニック「食器洗い乾燥機 K7シリーズ」

サニタリー 将来の身体の衰えに備えてやさしい機能を

危険が多い浴室は安全性や利便性を重視
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座れるベンチカウンター付きの浴室。風呂椅子と違い安定性がある。座ったままにじるようにして浴室に入れるのも安心。ゆったり座って入浴と休憩を繰り返したり、打たせ湯を楽しむこともできる。●LIXIL「スパージュ」

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浴槽の残り湯を流す際、排水トラップ内にうず流を発生。排水口の汚れをつきにくくし、髪の毛やゴミもまとめてくれる。●LIXIL「くるりんポイ排水口」
汚れにくい素材やオート機能を活用する

トイレの水アカはいったんつくと掃除が大変。汚れがつきにくい素材の便器を選ぶとラクだ。また、狭いトイレ内で身体の向きを変えるのが辛い場合は、オート機能付きがオススメ。

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汚物汚れや、リング状の黒ずみや便器のくすみの原因となる水アカがつかない素材。●LIXIL「アクアセラミック」

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センサーで便ふたの開閉や洗浄などをしてくれるオート機能付きのトイレ。身体の向きを変えずに済むので、動きが辛い人にもラクだ。●TOTO「ネオレスト」

収納 モノを整理し安全性にも配慮する

衣替えの負担のないウォークインクロゼットがオススメ

年に2 回の衣替えは負担が大きいが、ウォークインクロゼットならその必要がない。スーツケースなどもしまえて便利だ。夫婦でスペースを分けて、めいめいが管理するようにしよう。

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棚板やオプションパーツを使い、レイアウトを自在に変更できる収納ユニット。衣類だけでなく、小物もスッキリ収められる。●ウッドワン「e・ra・bo」
高いところの収納は無理なく取り出せる昇降機能付きに

高所収納は脚立を使って出し入れする必要があり、不便かつ危険。結局しまいっ放しになりかねない。昇降機能付きの収納ユニットを採用して、安全で使い勝手をよくしよう。

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(左)収納物の重量に合わせて、軽い力で引き下ろせる重量調整機能付きのつり戸棚。●クリナップ「ムーブダウン吊戸棚」
(右)ワンタッチで自動昇降し、使いやすい位置で出し入れできるつり戸棚。キッチン上部の空間を有効に活用できる。●クリナップ「オートムーブシステム」
【家事ラクPoint】電球交換の手間を減らそう
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高い位置の電球を交換するのは手間がかかり、脚立に上ることで危険もともなう。10年はもつといわれるLED電球に対応した照明器具を選び、交換の手間を減らそう。電気代が蛍光灯に比べて安いのもメリットだ。

住宅設備の進化は目覚ましく、便利で使いやすい商品が各メーカーから提案されている。世代によって異なるポイントを押さえつつ、日常の家事をラクにする設備を選んでほしい。

お話を伺った方
アトリエ雲 代表 竹岡美智子さん

設計事務所、住宅メーカーなどを経て、1991年に「アトリエ雲」を設立。女性の立場から、住みやすさ、快適さを追求した住宅の新築・リフォームの設計を手がける

2016年07月26日 住まいの設備を選ぶ本 2016秋より転載

構成・取材・文/川口章子 デザイン/越地綾子 イラスト/しゅうさく
2017年5月22日
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