首都圏のマンション購入者に聞いた 夫婦800組 お金と家

公開日 2016年08月29日
首都圏のマンション購入者に聞いた 夫婦800組 お金と家<br />

買った家の広さや、毎月のローン返済額、出勤時間や帰宅時間、家事や育児の分担など、家を買った共働き世帯のリアルな実態を公開。マンションを選んだ共働き夫婦の暮らしはどんなものなのか、データから見ていこう。

マンション住まいの夫の約70%がゴミ出しを担当

時短勤務などで帰宅時間が早い妻のほうが、家事や育児を請け負う時間は多い。そんななかで夫が担っている家事の筆頭は、平日も休日も「ゴミ出し」。マンションはゴミ収集の時間や曜日を気にせずに出せるゴミステーションがある場合が多いため、忙しい夫でも引き受けやすいようだ。また、次いで夫の家事分担で多いのが、平日は「朝食・夕食の後片付け」。休日は「掃除」が48%もいることが分かった。最近のマンションは食器洗浄乾燥機装備が多く、食器をセットするだけという手軽さから、夫も比較的気軽に家事参加ができている様子だ。

●新築マンションを購入しているのはこんな共働き世帯

夫
妻

●子どもの有無

子どもの有無

●家事・育児に費やす平均時間

家事・育児に費やす平均時間

※子どものいる世帯のみで集計(複数回答)

●妻は出産後も働く?

  • 時短勤務など制度を活用して継続・・・・56%
  • 転職などによりスローダウンして継続・・・・・・・ 9%
  • いったん止めるがいずれ復帰したい ・・・・・・・ 8%
  • 辞める・・・・・・・ 7%
  • 分からない・・・・・・・20%

20代~30代の人は住宅ローンの返済や、子どもの教育費、老後資金準備のために今後も働き続けたいという声が多い。また、就職氷河期に苦労して入った会社なので簡単に辞めたくないといった声も目立った。

共働き世帯 買った家編

共働きの夫婦はどんな家を買っているのだろうか?
広さや通勤の所要時間、重視したポイントなどをのぞいてみよう。

年齢やライフステージで住み替え・永住意識に差

汎用性のある3LDK、70㎡以上を購入する人が多数。夫婦のみ世帯や子どもが就学前の世帯は、10年前後での住み替えも視野に入れており、逆に子どもが小学生以上の世帯では長く住み続けるつもりで購入した人が多い。年齢やライフステージで永住意識に差が出ている様子だ。

共働き世帯は各々が忙しく、話し合う時間をつくれないまま家選びを進めてしまっているケースも少なくない。互いの要望など、見学の前後にしっかり話し合う時間をとりたいものだ。

Q1.間取りは?
  • 3LDK・・・・・・67%
  • 2LDK・・・・・・20%
  • 4LDK以上・・・・10%
  • 1LDK・・・・・・ 3%

子どもの誕生や入園・入学などが購入のきっかけになっている人が多く、子ども部屋を確保しやすい3LDKを選ぶ人が多い。夫婦のみの世帯も、将来の変化を考えて3LDKを選ぶ傾向が見られる。

Q2.広さは?

平均 72m²

Q3.最寄駅までの徒歩時間は?

平均 10分

Q4.通勤時間は?
通勤時間は?

※( )内は購入前より短縮された時間

通勤所要時間は夫婦とも平均で40分台という結果に。夫婦どちらの勤務地にもアクセスしやすい中間地点を選ぶ公平派もいれば、保育園の送迎を主に負担する妻の勤務地に近い場所を選ぶ妻優先派、勤務時間が長い夫の負担減を考えて夫の職場寄りを選ぶ夫優先派などいろいろだ。

Q5.自分専用の個室がある?
  • YES
  • 夫・・・・・26%
  • 妻・・・・・17%

<コメント>

  • 仕事や趣味のスペースとして使っています。ひとりになれる息抜きスペースは必要でしょ(35歳・男性)
  • 今は夫婦2人で部屋が余っているので、1部屋まるごと私専用のクローゼットにしています(34歳・女性)
Q6.夫婦の寝室は一緒? 別?
  • 別々・・・・・17%
  • 一緒・・・・・83%

<コメント>

  • シフト制の仕事で生活のリズムが違うため別にしています。そのほうがお互い安眠できるので(37歳・女性)
  • 子どもが夜泣きをしたとき交代で世話をするため、別々で寝ています(32歳・女性)
Q7.子ども部屋はいつ与える?
子ども部屋はいつ与える?

※子ども部屋を与えるつもりの人のみ回答
Q8.購入したマンションに決めた理由は?
  • 1位 交通利便性・・・・・・・78%
  • 2位 周辺環境や生活環境・・・60%
  • 3位 価格・・・・・・・・・・53%
  • 4位 広さや間取りプラン・・・53%

<コメント>

駅からの距離や勤務先へのアクセスなど、交通の利便性を選んだ人が約8割。買い物のしやすさや落ち着いた住環境であるかなど、街の環境が自分たちの暮らし方や好みに合っているかを住まい選びの軸にしている人が多かった。
Q9.何年住むつもりで買った?
何年住むつもりで買った?

5年未満、10年未満を選んだ人の理由は「子どもが増えたら広いところに住み替えたい」というもの。20年以上を選んだ人の理由は「気に入った環境なので長く住み続けたい」「老後も住みやすい環境を選んだから」というものだった。

Q10.住宅購入で夫婦の意見の食い違いはあった?(※)

<コメント>

  • 価格と周辺環境重視の私。夫は私が探してきた候補に「この外観はダメ」など、見た目に関するケチばかりつける。しまいには「上層階じゃなきゃ嫌だ」発言。家選びの価値観が違いすぎて疲れた(妻42歳・夫36歳)
  • 最初は「狭くても駅の近くがいい」と言っていたのに、見学するたびに「狭い」と文句を言う妻。それなのに駅徒歩5分以内は絶対に譲らない。おかげでなかなか決められなかった(妻29歳・夫29歳)
  • 普段、家のことはすべて妻まかせ。家を買ってもきっと夫は家のメンテナンスなんてしないのは分かっているのに「一戸建てがいい」と言い張った(妻38歳・夫44歳)
  • 妻の気に入った物件で押し切られた。共働きなので、両方の勤務先に通いやすい中間地点にしてくれればいいのに、まったく取り合ってもらえず……。通勤片道1時間半は長すぎる(妻41歳・夫44歳)

夫婦といえども、育った環境が違えば、家に対する考え方は異なるもの。意見の食い違いはあって当然。むしろ、家の購入が互いの認識を新たにしたり、絆を深めるきっかけになるかも。

共働き世帯 お金編

面と向かってはなかなか聞きにくいお金の話だ。支出の内訳や家計管理について聞いてみた。

年収が多いほど財布もローンも別々

家計管理は世帯年収1000万円未満までは夫婦の収入を全額家計口座に集めて管理する人が多かったが、世帯年収1000万円以上では財布はそれぞれが管理し、項目ごとに分担を決めて支出する人が多かった。

住宅ローンの借り方は、世帯年収1000万円以上の世帯では約5人に1人がペアローンを利用。そのうちボーナス時加算を利用しているのは夫が約24%、妻が約17%。金利が低いため、返済期間は夫婦ともに30年以上と長めに借りる人が多いようだ。

Q11.いくらのマンションを買った?

平均 4540万円

過去5年間の首都圏新築マンション購入者の平均価格。共働きで平均世帯年収が高い層だが、比較的堅実な買い物をしている。現在は価格上昇局面にあるため、この平均価格よりも若干高めになると考えておいたほうがよさそうだ。

Q12.購入価格に対する頭金の割合は?
購入価格に対する頭金の割合は?

40%の人が購入価格の2割以上を頭金として用意するなど、共働き世帯は堅実派が多い印象。年代別で見ると、20代の平均は価格の2割を切るが、30代は2割超、40代は3割超という結果に。

Q13.贈与は?
  • 受けていない・・・・・78%
  • 受けた・・・・・・・・22%

▶▶ 贈与を受けた人の贈与平均金額:714万円

Q14.家計の支出内訳は?(住居費、水道光熱費などのバランス)
家計の支出内訳は?(住居費、水道光熱費などのバランス)

一般的に年間住居費は税込み年収の25%以内に収めるのが安心といわれる。実際の購入者の平均もその範囲内に収まる22%という結果に。住宅ローンの早期完済、先々の老後資金の準備など貯蓄に15%充てるなど計画的だ。

Q15.住宅ローンの組み方は?
住宅ローンの組み方は?

ペアローンは夫婦それぞれが自分の名義でローンを組む形式。
収入合算は2人の収入を足してローンの審査をするもので、単独の収入で借りるよりも借入額を増やすことができる。

2人でローンを組んだ人の借入内訳(平均)
※ペアローン利用世帯のうちボーナス時加算を利用した人の平均返済額
Q16.家計管理は?
  • 財布はそれぞれが管理/項目ごとに分担を決めている・・・・・30%
  • 「全額」家計用口座で管理/こづかいは定額制・・・・・28%
  • 「一定額」を家計用口座に/それ以外は各自が管理・・・・・20%
  • 夫の収入で生活を賄う/妻の収入は全額貯蓄・・・・・19%
  • その他・・・・・ 3%

共働き世帯 周囲の協力編

実家やご近所、外部の代行サービスなどをどの程度活用しているか聞いてみた。

実家の手助けは、いざというときの切り札

実家とはつかず離れずの距離に住み、子どもの病気など緊急時や必要なときだけサポートをお願いするという人が中心。共働き世帯は実家よりも勤務先へのアクセスを優先させ、できるだけ自分たちの力で乗り切ろうとしている人が多いようだ。

贈与の有無と実家との距離には顕著な相関関係は見られず、むしろ贈与を受けなかった人のほうが、同居や親世帯の徒歩圏内に家を買い、夕食のおかずを届けてもらったり、車を実家と共有するなどの協力関係が見られた。

Q17.買った家と親の家との距離は?
買った家と親の家との距離は?

「徒歩圏」「車、電車で1時間以内」は妻の実家のほうが多く、それ以上の距離になると夫の実家と妻の実家が逆転。どちらかというと妻の実家に近いほうを選んでいる人が多いようだ。

Q18.親世帯の協力を得ている?
親世帯の協力を得ている?

<コメント>親世帯の協力を仰いでいるのは?

  • 残業や休日出勤のときの子守り(39歳・女性)
  • 子どもが熱を出して、夫婦とも仕事を休めないときの保育(43歳・男性)
  • 食料品を定期的に送ってもらっています(33歳・女性)

自分たちらしい家選び・資金計画を

ここに紹介したのはあくまで共働き世帯の平均データ。どんな家を選ぶか、住宅ローンの組み方も家庭により最適な方法は異なる。夫婦でよく話し合って、納得のいく家選びをしよう。

【調査概要】

過去5年以内に首都圏で新築マンションまたは中古マンションを購入した、購入当時共働き世帯であった800組の回答を集計(2016年3月実施)/リクルート住まいカンパニー調べ
※過去2年間に新築マンション購入経験のある既婚の男女100人に調査(2015年10月実施)/リクルート住まいカンパニー調べ

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