自宅で発電して給湯もできる家庭用燃料電池を搭載したマンションが増えてきた。
積水ハウスでは大阪市内で開発する2つの超高層マンション全戸に燃料電池を設置する。小型の機器を24時間運転させて余った電力は大阪ガスに売電できる。
また東京ガスとパナソニックは設置の自由度を高めたマンション向けの機器を開発。さらに停電時でも発電が続き電気や給湯が使える機能を内蔵した。
家庭用燃料電池はエネファームと呼ばれ、都市ガスなどから取り出した水素と空気中の酸素を反応させ発電し、その際の熱を給湯に利用するシステム。エネルギー効率が高く電気代を節約できるが、マンションでは設置場所の確保やコストが課題となり、普及はこれからの段階だ。
電力の自由化で電気料金の割安なプランが登場しているが、燃料電池付き物件が増えれば選択肢が増えるだろう。
積水ハウス 大阪ガス |
「(仮称)グランドメゾン大淀南タワー」と「 (仮称)グランドメゾン内久宝寺タワ ー」の全戸に新型燃料電池を設置。小型化と耐風性能の向上でバルコニーへの設置を可能とした。24時間700Wの出力運転を行い、使われなかった発電電力は大阪ガスへ売電が可能 |
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東京ガス パナソニック |
排気の延長などで設置の自由度を向上させることで、マンションに組み込みやすくした機種をラインナップに追加。停電時発電継続機能を内蔵しているタイプは、最大500Wの電力を最長約4日間利用可能。専用コンセントを通じて家電を使ったり、給湯や床暖房を使うことができる |