家を選ぶときには駅からの近さや広さばかりに注目しがちだが、住まいの性能も住み心地を左右する重要なポイントだ。とはいえ、図面や実物を見ても性能はすぐには分かりにくいもの。そこで知っておきたいのが、性能を等級などで表示する住宅性能表示制度だ。
住宅性能表示制度で分かるマンションの性能(一部抜粋)
(※1)表示が必須な分野はほかに「維持管理・更新への配慮に関すること」「温熱環境・エネルギー消費量に関すること」がある
(※2)上図の等級は住戸間の壁や床に関するもの。部分ごとに異なる等級が設けられている
Q.住宅性能表示ってどんな制度なの?
A.性能を10分野に分け、基準に従って評価する
スマイカ:「どの住宅も表示されるの?」
ジュータコ:「表示は義務ではない。登録された住宅性能評価機関が基準に従って評価し、売主に住宅性能評価書を交付するのじゃ。第三者が図面や施工現場をチェックするので、欠陥などが防ぎやすいといわれておる」
スマイカ:「どんな性能が分かるの?」
ジュータコ:「火災時の安全に関する性能など、10分野あり、そのうち4分野は表示が必須じゃが、あとの6分野は任意表示じゃ」
Q.どうやって性能を表示するの?
A.等級や数値などで分かりやすく表すのじゃ
ジュータコ:「例えば構造の安定では、地震に対する構造躯くたい体の倒壊や崩壊のしにくさが耐震等級で示される。等級1でも数百年に1回程度の大地震で倒壊しないレベルで、大半のマンションはこの等級じゃ。等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の強さだが、これを満たす物件は多くはない」
スマイカ:「劣化の軽減も必須だね」
ジュータコ:「構造躯体を長持ちさせる対策についての項目じゃ。残りは次回説明しよう」