子どもから老後まで 永く住める家の条件

子どもから老後まで 永く住める家の条件


年月を重ねてからも暮らしやすく、愛着のもてる家を手に入れるには将来を見据えた家探しをすることが大切。そこで、永く快適に住み続けるための家選びの6つのポイントについて、奈良女子大学 研究院生活環境科学系 准教授 藤平眞紀子さんにお話を伺った。

ポイント1)耐久性・耐震性

建物の耐震性と地盤を確認 暮らし方で耐久性もアップ

永住の第一条件は建物の寿命そのものが長いこと。
「耐震性は地盤の強さや、地盤に合わせた建物の補強が大切。建物が地盤に合った対策をとっているか確認を。また、住まいの耐久性を低下させる大敵は水です。雨水の浸入や結露を防ぐ暮らし方をしましょう」(藤平さん、以下同)
なお、耐震性や耐久性の基準を満たす長期優良住宅なら、より安心だ。

耐久性・耐震性


ポイント2)気密性・断熱性

快適に暮らすためには換気とのバランスも大切

夏涼しく冬あたたかく過ごせるかは、気密性・断熱性に左右される。
「壁や天井、床下に適切に断熱材が施工されているか、気密性・断熱性の高いサッシであるかを確認しましょう」
また、気密性が高い家は意識的な換気も必要だ。
「気密、断熱、換気のバランスが悪いと、結露やカビが発生し、躯体を傷める原因になります」

気密性・断熱性


ポイント3)間取りの可変性

将来したい暮らしを想像し実現できる間取りに

「人生80年、90年といわれており、ライフスタイルに合わせて変化させられる住まいが必要。間仕切りや設備が必要に応じて変えられる仕組みになっているといいですね」
ただし、建物を支えている壁は撤去できない、水まわりは排水管の勾配がとれないと移動できないなど、間取り変更には制約があるので事前に確認しておこう。

間取りの可変性


ポイント4)メンテナンス(外装・配管)

手入れのしやすい家を選び 定期的な点検も忘れずに

最近は長期間メンテナンスフリーの外壁材や屋根材などが多くあるが、「モノの性能は時間とともに低下するので、日常の点検や手入れ、補修で、性能を保つことも大切です」
また、建物の躯体と内装・設備を分けたスケルトンインフィル住宅は、配管・配線の交換や修繕時に内装を大きく壊す必要がなくメンテナンスしやすい。

メンテナンス(外装・配管)


ポイント5)メンテナンス(内装)

内装の張り替えは下地の状態を見るチャンス

内装の汚れや傷みを放置しておくと、家の中の美しさが損なわれ、心地よい住空間とはいえなくなる。定期的な内装の張り替えや塗り替えをしたい。
「内装のメンテナンスは、下地など普段は見えない部分の傷みなどに気づくチャンスにもなります。変化に気づき、原因が分からなければ専門家に相談することも重要です」

メンテナンス(内装)


ポイント6)バリアフリー

段差や滑りやすい素材など、さまざまなバリアに備える

「階段や段差のほか、滑りやすい素材の床など、住まいにはさまざまなバリア(=障害)があります」
どんな年代でも住みやすい家であるように、バリアフリーについても意識しておきたい。例えば、家族の体が不自由になった場合、「バリアが少ないほうが、本人もサポートする人も動きやすく、安全でいいですね」

バリアフリー



【まとめ】永住できる家は性能と変化にも合うプランがカギ

永く快適に住むための家の条件としては大きく3つのジャンルを紹介した。まずは、建物が高品質であること。高い耐久性や耐震性からくる安心感、高気密・高断熱による快適性などは、家の基本性能として大切だ。次に、家族構成やライフスタイルが変わっても居心地の良い空間に仕立て直すこと(リノベーション)が容易であること。そして、3つ目は建物全体の定期的なメンテナンスを実施すること。これについては、購入者自身で行わなければならないので注意が必要だ。
今だけの便利さや快適さだけでなく、将来の変化にも対応でき、居心地の良さを維持できる家を選ぶことが、家族みんなが永く幸せに住み続けることができる秘訣だと言える。


【お話を伺った方】

  • 奈良女子大学 研究院生活環境科学系
    准教授 藤平眞紀子さん

    住宅の耐久性向上について材料・維持管理の面から研究。自然素材の良さを活かしながらの適切な管理方法についても詳しい


2016年10月5日 SUUMOマガジン広島版より転載

構成・取材・文/田方みき イラスト/古谷充子
2016年12月21日
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