マンションVS一戸建て 建物構造・耐久性・耐震性を比較

公開日 2015年06月03日
建物構造・耐久性・耐震性を比較

鉄筋コンクリート造のマンションと木造が多い一戸建て。地震など災害に強く、建物が長持ちするのはどちらなのか?それぞれの特徴を頭に入れておこう。

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マンション・一戸建ての長所、短所

マンションの主流は、耐久性や耐火性に優れた鉄筋コンクリート

マンションの建物は一般的に、鉄筋の周りにコンクリートを流し込んだ「鉄筋コンクリート」や、鉄筋コンクリートの芯の部分に鉄骨を入れた「鉄骨鉄筋コンクリート」で造られる。その長所・短所は以下の通り。
【長所】建物の強度が高く火災にも強い
◆建物の強度が高い。地震や台風による被害も比較的小さい。
◆耐火性に優れている。
◆気密性が高く、コンクリートが熱を貯めやすいので冬場は比較的暖かい。

【短所】夏場は暑さや湿気を感じやすい
◆最上階の住戸などは、夏場は夜になっても熱が逃げず、室内が冷えにくいこともある。
◆気密性が高い上に湿気を吸収しやすいので、定期的な換気が必要。

また、構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」の大きく2つに分けられる。それぞれ、間取りの使いやすさやリフォームのしやすさが異なるので確認しておこう。

マンションの主流は鉄筋コンクリート

ラーメン構造
建物を太い柱と梁で支える構造。柱や梁が室内に張り出すため、部屋を狭く感じることも。最近は、柱を住戸の外に出すアウトフレーム工法などを採用する物件も多い。
壁式構造
建物を鉄筋コンクリートの壁で支える構造。耐震性が高く、住戸内に柱や梁が出ない。ただし、建物を支える壁を撤去ができないため、間取り変更などのリフォームはしにくい。

一戸建ての工法は複数ある

一戸建てには、日本従来の「木造軸組み工法」をはじめ、「2×4工法」「プレハブ工法」など複数の工法がある。最近は、各工法の長所を伸ばし短所をカバーする技術も開発されているので、現地見学の時に確認してみよう。
詳しくは>>工法&間取り講座

建物の寿命はどちらが長い?

一般的には『マンション』が長いとされている

マンションも一戸建ても、年月とともに建物が劣化するのは同じだが、一般的にはマンションの寿命のほうが長いとされている。例えば、税法上の耐用年数はマンション(鉄筋コンクリート造等の住宅)が47年なのに対し、一戸建て(木造の住宅)は22年。中古住宅市場でも、築20年以上の一戸建ては、建物価格を低く見積もられることが多いようだ。

寿命100年の『一戸建て』が登場

もちろん、一戸建てのなかにも長く快適に住める構造の物件はある。例えば、「長期優良住宅」の認定を受けた物件だ。これは、通常の維持管理を行えば建物の寿命が100年程度は見込める構造など一定条件を満たす住宅を認定する制度。2009年度に運用が開始されて以来、2012年度の時点で36万戸以上の一戸建てが認定を受けている

地震に強いのはどっち?

両者とも震度6強~震度7の揺れに耐えられる

1981年に建築基準法が改正され、関東大震災や阪神・淡路大震災レベルの地震エネルギー(震度6強~7程度)でも倒壊しない建物を建てることが義務付けられている。つまり、マンションも一戸建ても1981年以降に法律の基準通り建てられた物件は、このレベルの強度が期待できるというわけだ。

マンションは「防災倉庫」付きの物件も

さらに、阪神大震災後は、地震の揺れを抑える「免震」装置や揺れのエネルギーを制御する「制震」装置などが付いた物件がマンションで導入され、最近は一戸建てに導入するケースも登場している。また、新築マンションのなかには、災害時に備えた「備蓄庫」付きの物件もある。現地見学の時に、建物の地震対策についても確認してみよう。

まとめ

マンション・一戸建てともに材質や工法によって間取りの使いやすさやリフォームのしやすさが異なるので確認が必要

建物の寿命は一般的にはマンションの方が長いとされるが、「長期優良住宅」認定を受けている一戸建ては建物の寿命が100年程度は見込める

1981年以降に法律基準通りに建てられた物件であれば、マンション・一戸建てどちらも震度6強~7の揺れに耐えられる

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文/森島薫子 イラスト/ワタナベモトム
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