注文住宅の間取りで失敗しない!先輩412人に学ぶ「しまった!」ランキング!人気の家の間取りをご紹介

最終更新日 2023年05月16日
注文住宅の間取りで失敗しない!先輩412人に学ぶ間取りの「しまった!」ランキング

家族ごとのオーダーメイドとなる注文住宅は、完成品を見て購入する商品と違い、一からつくっていく楽しさも大きい半面、実際に住むまで気づかない失敗も起こりがち。特に机上で考える「間取り」は、図面から温度や音などを感じる想像力が必要となる。そこで先輩たちの「しまった!」体験談をランキングにし、間取りづくりのためのチェックポイントを紹介。プロのアドバイスも併せて参考にし、住み始めてからも大満足な間取りをつくろう!

先輩412人の「しまった!」ランキング

順位 失敗内容 人数
1位 配線計画 147人
2位 収納のつくり 123人
3位 暑さ・寒さ 91人
4位 部屋の広さ 88人
5位 生活動線 76人
6位 明るさ 75人
7位 音の伝わり方 64人

1位:配線計画で失敗 コンセントが足りない、位置が不便…小さくても生活への影響大!

生活の便利さを大きく左右するコンセントや照明スイッチ。プランニングの後半で決めるため、最後までじっくり考えて。

間取り失敗例:コンセントなど電気配線計画

【配線計画】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • もっとコンセントの数を増やして、位置も使いやすいところにすればよかった。(30代前半)
  • 家電からコンセントまで動線をまたぐ形で設置してしまったのでコードが邪魔になる。(30代前半)
動線を塞ぐコンセント位置のイラスト
動線をまたいでコンセントを設置すると、コードが気になって移動しづらくなってしまうことも(イラスト/ery)
  • 図面上では十分と思ったが、足りなかった。机の近くや、壁の両端にもつければよかった。( 20代後半)
  • 家具の位置が決まったとき、差したい場所にコンセントがなかった。(30代前半)
  • コンセントは多いほうがいいと思ってあちこちにつけたが、つけすぎて全部は使っておらず、ちょっと無駄だったと感じた。(20代後半)
  • ベランダに照明をつけなかったのは失敗だった。ベランダは日が暮れると何も見えない。(40代前半)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

最適な電気配線計画チェックの図面書き込み例

配線計画編
□家具と家電の配置を図面に書き込み、必要な数のコンセントがあるか
□掃除機をかける際、コンセントの抜き差しの回数が少なくて済むか
□照明スイッチが開けたドアの裏に隠れる場所に設置されていないか
□帰宅したとき、就寝するときなどの生活動線上にスイッチがあるか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

必要な場所に必要な数のコンセントを設けるためには、使う家電をリストアップ。常時出しておく家電のほか、季節家電なども忘れずに。照明スイッチは生活動線に沿って設置することが大切。一日の行動を書き出してみよう。

2位:収納のつくりで失敗 モノが入らない、出し入れしにくい片付けにくい住まいに…

十分な広さや収納量をとるだけでなく、収納内部のつくりや収納場所も大事。モノを出す・使う・しまうシーンを考えよう。

間取り失敗例:収納スペースの広さや位置

【収納】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • 思っていた以上に玄関が広く、玄関から室内につながるシューズインクロークをつくればよかった。(40代後半)
  • クロゼットをもう少し大きくすればよかった。また、玄関にもコート掛けをつくれば便利だったなと思った。(20代後半)
収納が足りていない人のイラスト
特にかさばる冬物は収納に入りきらないことも。収納を計画する際は自分の持っているものを把握しよう(イラスト/ery)
  • 収納よりもリビングと吹抜けを重視して広くとったが、実際に住んでみると広さよりも収納の方が重要だと感じた。(20代後半)
  • ファミリークロゼットをつくればよかった。(20代後半)
  • 家族が増えたときの収納スペースを考えていなかった。(30代前半)
  • パントリーはもう少し広くすればよかった。(30代後半)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

収納スペースチェックの図面書き込み例

収納編
□図面の収納スペースに坪数でなく幅・奥行きの長さを記入したか
□収納したいモノのサイズと、収納スペースの幅・奥行き・高さが合うか
□モノを使う場所から収納する場所までは近いか、動線はスムーズか
□クロゼットや靴収納などのスペースは、現在の住まいと比べて十分か
□収納扉は開き戸、引き戸、折り戸など、使いやすいものになっているか
□オープン収納がほかの部屋などから丸見えになって困ることはないか
□よく使う、よく出し入れするモノは手の届きやすい高さに収納できるか
□収納内部に照明やコンセントを設置するなどの工夫があるか
□どこに何をしまうか、家族全員がわかりやすいつくりになっているか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

必要な収納スペースは、床面積ではなく、出し入れする「面」、すなわち壁面積で考えるのがコツ。旭化成ホームズの調べによると、LDの収納は壁面積7m2あれば、学齢期の子どもがいる家庭でもほとんどのモノが収まる。

3位:暑さ・寒さで失敗 四季のある日本だから生活への影響大

住まいの高気密・高断熱化が進み、オープンな間取りでも冷暖房効率が高まってきたが、間取りの影響もしっかり確認しよう。

間取り失敗例:暑さ寒さ、冷暖房効率、温度

【暑さ・寒さ】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • 吹抜けにしたからか寒く感じる。(30代前半)
  • 室内をオープンな間取りにしたため、寒い。(40代後半)
  • リビングが夏は暑く、冬は寒いこと。(40代前半)
  • 玄関とリビングが近く、玄関から入る冷気がリビングに伝わってくる。(20代後半)
  • リビング階段なので、冬は上から冷気が下りてきて寒い。(20代後半)
空調が効かず寒がる人のイラスト
断熱性能にも気を付けないと、空調を使ってもなかなか室内温度が適温にならないことも(イラスト/ery)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

暑さ寒さチェックの図面書き込み例

暑さ・寒さ編
□各フロアの図面を重ねて、吹抜けから上がる暖気を書き込んだか
□熱のこもりがちなロフトや小屋裏に熱気を抜く窓が設置されているか
□吹抜けなどオープンな空間は、広さに適した冷暖房器具が設置されているか
□夏は日が入りにくく、冬はよく入る、軒の出が深い設計になっているか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

高気密・高断熱の家でも、室内に日差しや風がどのように入るか、間取りがどれくらいオープンかなどによって、暑さ・寒さは変わってくる。必要に応じて間仕切りできる間取りにするなど、部屋の用途に合わせて検討しよう。

4位:部屋の広さで失敗 広すぎても後悔! 狭すぎても不便…バランスが難しい!

住まいという限られた面積では、スペースの配分がカギ!それぞれに適した広さをとるには、優先順位づけを明確にしよう。

間取り失敗例:部屋の広さ、スペース配分

【広さ】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • 部屋の数が足りず、もう1部屋つくればよかったと後悔した。(20代後半)
  • リビングをもう少し広くすればよかった。(20代後半)
  • 坪数を増やしてでも部屋を広くすべきだった。(30代後半)
  • 単純に一つ一つの部屋が狭すぎた。(20代後半)
部屋の広さで失敗した人のイラスト
部屋の広さは目的に合わせてメリハリをつけて考えるのが大切(イラスト/ery)
  • トイレ、脱衣室、浴室などの水まわりを広くすれば良かった。毎日使う空間なので、癒やしの空間になるようにすべきだった。(40代後半)
  • スタディーコーナーが広すぎて持て余すので、もう少し狭くすればよかった。(30代後半)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

最適な部屋の広さチェックの図面書き込み例

部屋の広さ編
□置く予定の家具や家電などを、図面に書き込んで広さを確認したか
□トイレは子どもでもペーパーに届く横幅になっているか
□ドアや収納扉を開けた状態で、使う家具を置いても余裕があるか
□家族が長い時間を過ごす空間にたっぷりとスペースが取れているか
□人と人がすれ違うことの多い通路部分には十分な幅が取れているか
□洗濯機から物干しまでの通路は、洗濯カゴなどを持って通れる広さか
□広すぎてモノを取りにくい、家事がしにくいなど不便なところはないか
□引き戸の開け閉めなどにより、自在に広さを変えられる工夫があるか
□将来、ライフスタイルの変化に合わせて部屋の広さを変えやすいか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

旭化成ホームズの調べによると、7割程度の人が適当と思う広さはLD15畳、キッチン5畳。これらを基準として敷地やライフスタイルに合わせたプランを考えるのもいい。置きたい家具が決まっているならサイズを伝えよう。

5位:生活動線で失敗 離れていて面倒、遠回りで毎日イライラ…

暮らしやすさへの影響が大きい生活動線。プランニングでは間取図上を歩くつもりで、家族全員&来客の動線をチェック!

間取り失敗例:家事・来客などの生活動線

【生活動線】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • 玄関に手洗いをつけたが、手を洗う人と靴を脱ぐ人がぶつかる。(40代前半)
  • 洗濯機置き場から物干しまでが遠く、行き来が面倒。(30代前半)
洗濯物を2回に運ぶ人のイラスト
生活動線を考えないと、毎日の家事が面倒になってしまう(イラスト/ery)
  • ファミリークロゼットは洗濯機のある1階につくればよかった。2階まで洗濯物を持っていくのが面倒。(30代前半)
  • 1階に洗面台と浴室をつくらなかったこと。洗面台は帰宅後すぐに使うので、築1年でリフォームして洗面台を追加した。(20代後半)
  • ウォークインクロゼットを寝室の奥につくったが、ランドリールームから遠い。洗濯物の片付けの動線をもっと考えればよかった。(20代後半)
  • キッチンとダイニングテーブルをくっつけて横並びにしたが、キッチンに出入りするとき、ぐるっと遠回りになり移動がしづらい。(20代後半)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

生活動線チェックの図面書き込み例

生活動線編
□起きてから寝るまでの動線を書き込んでみて、不便なところはないか
□朝の身支度など、家族の動線が集中して混雑するところはないか
□家族が集まって過ごす空間は、それぞれの個室と行き来しやすいか
□家族が来客のいる空間を通らずに移動できるような工夫はあるか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

朝から夜までの間にどのような動線を描きながら移動するかは、家族ごとに大きく違う。家族が家にいる間の動きを紙に書き出してから、外出前、帰宅後など、平日・休日ごとのよくある行動パターンを設計士に伝えよう。

6位:明るさ・暗さで失敗 窓の数、大きさ、位置…まぶしいのも不便だし暗いとがっかり!

光の入り方は窓の大きさ、周囲の建物などによっても変わり、季節ごとにも異なる。さまざまなシーンを想像してチェックしよう。

間取り失敗例:明るさ暗さ、光の入り方

【明るさ】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • 南北に長い平屋を建てたため、家の中心に光が届かず、日中でもとても暗い。(30代後半)
  • 収納のすぐ前に照明がないため、中が見えづらく不便。(20代後半)
照明が届かず、収納の中を確認できない人のイラスト
実際の暮らしをイメージして照明や窓を配置しないと、暮らし始めてから不便に感じることも(イラスト/ery)
  • 隣家と距離があるので南向きに大きい窓を設けたが、隣家が高い位置に建っているので光が届きにくい。(30代前半)
  • 明るい家にしたいと思っていたが実際に暮らしてみたら眩しすぎた。(40代前半)
  • 窓が少なく、自然光をもっと取り込む工夫をすればよかった。(40代前半)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

光の入り方チェックの図面書き込み例

明るさ・暗さ編
□光の入り方を設計士に聞いて日の入る線を図面に書き込んだか
□視線を遮りつつも光を入れたい空間はスリット窓などを使っているか
□外壁に接しない部屋や通路に自然光を取り入れるための工夫があるか
□トップライトの下が日焼けの気になる家具を置く場所になっていないか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

光が室内にどのように入るかは、時間や季節によって大きく変わる。休日は外出が多い、家で過ごすことが多いなど、家族のライフスタイルに合わせて間取り、窓の大きさやタイプ、設置場所などを考えてもらうのがベストだ。

7位:音の伝わりで失敗 ゆっくり眠れない、設備がうるさい…住んでからのストレス大!

室内での足音、話し声、テレビの音、食洗機や洗濯機の音、外のクルマの音など、音の発生源との配置を意識しよう。

間取り失敗例:音の伝わり方、響き方

【音】にまつわる先輩たちの「しまった!体験談」

  • 吹抜けリビングは2階まで声が筒抜けになってしまう。(30代前半)
  • トイレやお風呂を使用している音が聞こえすぎてストレスになる。(40代前半)
  • 2階でトイレを流す排水音が1階のキッチンに聞こえてくるのが不満。(30代後半)
  • 寝室の真下をリビングにして失敗。早く寝たいとき、階下のリビングの音が気になる。(20代後半)
  • リビングと寝室が隣り合う間取りにしたため、リビングの壁掛けテレビの音が寝室によく響いてしまう。(30代前半)
リビングの音が聞こえず眠れない人のイラスト
家族で生活リズムが異なる場合は、快適に暮らすうえで音についての配慮も重要(イラスト/ery)
  • ドアのないオープンな書斎をつくったが、仕事が在宅になり、家中の音が聞こえて集中できない。(40代前半)

これさえやれば大丈夫! チェックリスト

音の伝わり方チェックの図面書き込み例

音の伝わり編
□図面の中で音の出る箇所に印をつけて、各フロア重ねてみたか
□足音のする通路や部屋がリビングや寝室の上の階に配置されていないか
□人通りの多い道路沿いの1階に寝室や子ども部屋が配置されていないか
□機械音や排水音の出るキッチンやトイレの傍にくつろぎ空間がないか

設計士さんからもうヒトコト! 事前に考えておきたいポイント

子どもが走りまわる足音、キッチンの換気扇や食洗機、洗濯機の運転音、浴室やトイレの排水音、楽器など、音の発生源をリストアップ。その近くにリビングや寝室、客間などが接していないか図面をチェックしておくと安心。

間取りは設計時によく考えたつもりでも、住んでみて失敗に気づくことがたくさんある。家での過ごし方を、朝と夜、平日と休日など、時間ごとにシミュレーションし、失敗のない家づくりを目指そう。

まとめ

注文住宅は一からつくる楽しさも大きい半面、実際に住むまで気付かない失敗もある

間取りを平面で見るのではなく、温度や音がどう伝わるか考える想像力が必要になる

こだわりの優先順位を決めて、その部分での満足を目指そう

※HOUSING2010年5月21日発売号より一部抜粋

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取材・文/前川ミチコ イラスト/ery 間取り作図/アトリエあふろ、長岡伸行
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