憧れの一人暮らしだが、その憧れを実現させるためにはいったいいくらかかるのか。実際に一人暮らしをしている現役学生(大学・短大・専門学校)にアンケートを取り、引越しにかかったおおよその金額を聞いてエリア別の平均値を出してみた。先輩たちがかかった費用の平均を目安に、引越しのために用意する金額を考えてみよう。
一人暮らしを始めるためには、当然だがそれなりに費用が必要だ。とはいうものの、初めての一人暮らしであればどれほどのお金がかかるのか、不安な人も多いだろう。
そこで、最初に一人暮らしをしたときに、引越しにかかったおおよその金額を、現役学生に聞いてみた。かかる費用として予測できる内訳は、「引越し費用」「電化製品や家具代」「敷金礼金といった契約費用」だ。
まず、新生活を始めるには「家電製品や家具」をそろえなければいけない。それらの購入費用の平均を地域別に見てみると、最も高いのが、関西エリアの8万900円。次いで、関東エリアの7万9900円。九州エリア(福岡)7万5200円と続く。
やはり物価の高い関東や関西が金額は高めになる。全国的に見ると、7万〜8万円台が平均になるようだ。費用の内容は、単身者用の洗濯機や冷蔵庫、テレビなど生活に欠かせないアイテムを優先的に購入しているのだろう。
引越し費用の平均をエリア別に見てみると、関東エリアから南の九州エリアまでがほぼ同額で並んでいる。中部エリアが4万4200円と頭ひとつ出ているが、4万円台が平均だ。
荷物の量や引越す距離によって料金は変わるので一概には言えないが、単身者用にオトクなパック料金を用意している引越し業者は多い。各業者の引越しサイトを見たり、引越しの見積もりを一括で取れるサイトもあるので、利用するのも良いだろう。
ちなみに引越し費用のほかに、”敷金礼金”といった部屋を借りる際にかかる契約費用も必要だ。契約費用について簡単に説明をしよう。
敷金とは、部屋を引き渡すとき、部屋の修理などが必要になった場合に敷金から修理費用がまかなわれる。修理が必要ではないときには全額借り主に戻ってくるもので、関西など地域によっては「保証金」と呼ばれるところもある。
礼金とは、貸し主に納める金額で手元には戻っては来ない金額。この敷金と礼金の割合は、物件内容や地域によっても異なる。敷金が家賃の2か月分、礼金が家賃の2か月分であれば「敷金2、礼金2」、敷金が家賃の1か月分、礼金が0場合は「敷金1、礼金0」と表示される。
そのほかに、不動産経由で家を借りれば、仲介手数料を不動産に支払わなければいけない。仲介手数料は、家賃の1か月分が一般的。たまに0.5か月のところや無料のところもある。
加えて、家賃の1か月分を先に支払うことになるので、もし家賃が6万円で、敷金2礼金2、仲介手数料1の場合、契約時に36万円が必要になる。
大学が多く物価も高い東京、神奈川などのエリアは地方に比べ家賃が高く、契約金額もおのずと高くなる傾向にある。しかし、大学の数が多い分、関東は物件数も多く、物件のレベルや家賃も幅広いため、契約費用の幅も広くなる。親と相談しながら、予算がオーバーすれば引越し費用を安く抑える方法を考えるなど、新生活に向けて費用の準備もしよう。