先輩学生の多くは、「学校に近かった」ことなどを決め手にして家を借りているが、実際、通学時間にはどのくらいかけているのだろうか。10分以内? それとも20分以内? また、家の周辺の雰囲気はどんな感じ? 家の近くにほしい施設は? 通学時間の現実と無理のない通学時間、また家の近くにあってほしい施設について、アンケート形式で聞いてみた。
一人暮らしを始める際、通学時間は気になるところだが、そもそも、現在の住まいは、どのような環境なのだろうか。「現在の住まいの立地は?」という質問をしてみたところ、なんと6割近い人(57.4%)が、「通っている学校の近く」と回答。
また4割以上が「住宅地」と答えているので、比較的、静かな環境が好まれているよう。もちろん、にぎやかで便利そうな「駅前」(28.9%)や「アルバイト先の近く」(4.4%)を選んでいる人もいるため、これは住む人の好みや価値観の表れともいえそう。
それでは、気になる一人暮らしの通学時間は、どのくらいが平均なのだろうか。グラフを見ても分かるとおり、意外とバラけていて、もっとも多いのが「10〜15分未満」で24.7%。「5〜10分未満」で22.3%、「15〜30分未満」が21.2%と続く。
ただ、「5分未満」という人が16.3%もいることを考えると、通学時間は30分未満という人が8割超(!)にもなる。先輩学生たちも「学校の近くに住んで、授業の直前まで寝ていたい」と考えているのかもしれない。ちなみに、不動産表記のルールは徒歩1分=80mなので、学校まで徒歩30分未満の物件に住むとなると、計算上、学校から半径2.4km以内のエリアで家探しをすることになる。
あわせて、無理のない通学時間についても聞いてみたところ、「15〜30分未満」(31.6%)が多数派に。しかも、30分〜1時間未満なら「無理のない通学時間の範囲」ととらえている人が24.3%もいることを考えると、意外と1時間くらいまでなら、通学できる範囲とし考えているようだ。
先輩学生は、通学には比較的便利な場所に住んでいることが分かったが、家の周囲には、生活に関するさまざまな施設がないと日々の暮らしが立ち行かない。そこで、家の近所にほしいと思う施設についても、聞いてみた。
ダントツなのが、やっぱり「コンビニ」(79.8%)。食品や飲み物、日用品までそろっていて、24時間営業。加工食品・レトルト食品も小分けになっているため、自炊がニガテな人にとっては「冷蔵庫」代わりともいえる存在だ。「コンビニが近くにあるから、現在の住まいに満足している」というコメントをする人もいるほどで、一人暮らしとコンビニは切っても切れない関係にありそうだ。
2位にランクインしているのが、「ドラッグストア」(65.2%)。確かに最近のドラッグストアは、シャンプーやリンス、日用雑貨をはじめとして、食品やお菓子などを扱っていることが多い。また、一人暮らしでもっとも心細いのは「病気になったとき」。そんなときに、「薬がない! しまった! ドラッグストアが近所にあれば……」と思うのは、想像に難くない。
ちなみに、お買い物の定番・スーパーについては、マルエツなど食品を中心に扱うスーパーとイオンなどの大型スーパーに分けて聞いてみたが、ほぼ差はなく6割弱の人が近所にほしいと答えている。コンビニやドラッグストアは便利だが、価格はやや高め。特に食品中心のスーパーが近くにほしいと答えているあたり、少しでも手ごろな価格で買い物がしたいという、節約志向がうかがえる。
次いで、近所にほしいと答えているのが「駅」(57.9%)、「書店」(43.1%)。遊んで、勉強して、何かと忙しい学生生活、駅近&本屋さんが「近くにあればいいのに〜」という施設のよう。
また、「ファストフード店」(35.5%)や「レンタルショップ・ゲームショップ」(32.3%)は学生らしく納得なのだが、意外なのが「ホームセンター」(28.2%)や「無印良品などの生活雑貨ショップ」(24.0%)が支持を集めている点。スマホでの通販が普及した昨今でも、暮らしに関する商品は、実物を見て近くの店で買いたいのかもしれない。