住宅の竣工検査が終わり、いよいよマイホームの引き渡し。後で聞いてなかった、言っておけば良かった、と後悔することが無いようにしっかり準備して臨みたい。そこで、引き渡し当日の流れと確認ポイントを紹介する。当日に必要な持ち物やチェックしたいポイントを押さえておこう。
引き渡しとは物件の所有権が移転する日。この日から建てた家は自分たちのものになる。行うことは次の4点だ。
(1)工事費(残金)と諸費用の支払い
(2)家の鍵と保証書、設備機器などの取扱説明書、確認検査機関による検査済証などの受け取り
(3)内覧会で見つかった不具合などの補修が終了しているかを確認
(4)家の所有権保存登記・住宅ローンの抵当権設定登記
引き渡しは、物件売買費用の残金などの支払いや登記手続きを伴うため、住宅ローンを組む金融機関で行うことが多く、金融機関担当者、司法書士が同席する。住宅ローンの融資実行と残金の支払いが同時に行われ、併せて住宅ローン借入費用や登記費用も支払う。
その後、設備機器の保証書などの書類を受け取り、鍵の引き渡しで引き渡しが完了する。
難しそうに見えるが、実際には建築会社の担当者が、それぞれの金額をあらかじめ計算し、振込依頼書なども用意してくれるので、書類に記名押印するだけ。スムーズに進めば1時間程度で決済は完了する。そして司法書士が登記申請書を法務局に提出し受理されると、物件の所有権が移転し、同時に金融機関の抵当権が設定される。
住宅ローンや登記手続き、さらに引き渡し時の書類への最終確認を行うために必要な持ち物がある。基本的に建築会社の担当者が教えてくれるので、そのとおりの持ち物を用意しておこう。主なものは下記になる。
引渡し当日は、書類や設備機器の保証書などの重要書類が渡される。保証書には定期点検とアフターメンテナンスの内容や時期、設備などが故障した場合の連絡先などが書かれているので内容確認を。定期点検やアフターメンテナンスについては、いつまで無償で受けられるのか、有償になるのはいつからでどのようなケースか、といった点もチェックしておきたい。
ちなみに引渡し前に行う竣工検査(内覧会)で不具合が見つかった場合は、その補修工事期間と再度補修されているかの確認(再内覧会)が必要なので、竣工検査から引き渡しまでは1~2週間程度の期間を空けるのが一般的。
下記の各種書類を受け取る際のチェックポイントを掲載するので、万一不明点や不備があれば、その場に同席する建築会社の担当者に確認しよう。後から確認していない、受け取っていないと面倒な手間が発生することがあり、せっかくの新生活が落ち着かないスタートになってしまう。
また、小さな子どもがいる場合は、引き渡し当日は人に面倒をみてもらうなど、引き渡し手続きに集中できる環境をつくりたい。
住んでみて、もし不具合がでれば、建築会社と気軽に連絡を取れる体制をつくっておく必要がある。そうでないと、結局自分自身が困ることに。特に住宅設備に関するトラブルは時々発生するもの。設備業者とのコミュニケーションをとっておくと、その後何かあった際もスムーズな対応をしてくれるだろう。