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売却時に有利なホームステージングとは
売却時に有利なホームステージングとは
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所有するマンションや戸建などの不動産を、なるべく有利に売りたいなら、家をきれいに見栄え良くしておく必要がある――その考え方を発展させたのがホームステージングと言える。どんなものなのかを知っておこう。

ホームステージングはなぜ必要なのか

米国では家の売却時に利用する人が多い

ホームステージングとは、家(ホーム)を演出(ステージング)すること。つまり家を売却するときなどに、部屋をインテリアや小物などで飾り付け、モデルルームのような空間にすることだ。

米国では40年以上前からホームステージングの考え方が広まり、今では家を売却する人の多くが利用しているという。日本でも数年前から徐々に普及してきているようだ。

ネットにきれいな写真をアップすることが第一歩

「最近では住まいを探す人のほとんどがまずインターネットで物件を選ぶので、掲載されている写真を見て『見てみたい』と思ってもらう必要があります。つまり売るための商品として家を見栄え良くすることが、物件の価値を上げる第一歩なのです」と話してくれたのは日本ホームステージング協会代表理事の杉之原冨士子さんだ。

2013年に設立された同協会は日本でのホームステージングの普及に取り組み、その専門家であるホームステージャーの資格認定などを手掛ける。ホームステージャーはこのところ急速に増えており、1700名を超えたという(2017年11月15日現在)。

どのように家を演出すればよいのか

居住中の場合は荷物を減らすことが第一

では、どうすれば自宅を見栄え良くホームステージングできるのか。杉之原さんによると、その家に人が居住しているのか空室なのかによって、やり方の手順が変わるのだという。

「居住中の場合はたくさんある荷物を減らす作業から始めます。その際、単にものを片づけるだけでなく、照明やグリーン、小物などを使って人の目が集中するポイントをつくることで、部屋が広くステキに見えるように演出します。また、日当たりや見晴らし、広いリビングなど、その家の魅力になる部分をできるだけアピールすることも大切です」

空室の場合は次に住む人をイメージする

一方、空室の場合はインテリアや小物、照明を持ち込んで部屋を飾るので、よりコーディネートしやすいといえる。

「その家に次にどんな人が住むのかをイメージして、ターゲットに合うインテリアで統一することがポイントになります。独身男性の一人暮らしなら年収はどのくらいか、ファミリーの場合は子どもが何歳ぐらいかといったことまで、なるべく具体的にイメージすることが、売却を成功させるコツです」

【ホームステージングの例】
●事例1

ビジネスマンの入居を想定してインテリアや小物をスタイリッシュにステージングした例。茶系のカラーをベースに、青いクッションが目を引くポイントになっている(画像提供:日本ホームステージング協会 第1回ホームステージングコンテストグランプリ作品)

●事例2

在宅のホームステージングの例。荷物の整理とインテリアの位置変更によって床面を広く見せ、この物件の魅力である窓辺に視線が集中するように照明やグリーンを配置している(画像提供:日本ホームステージング協会)

ホームステージングの効果はどのくらいか

販売期間が短縮され、販売価格もアップ

ホームステージングはどの程度の効果があるのか、同協会では調査も実施している(※)。それによると、販売までの平均日数はホームステージングを実施しない場合が124日なのに対し、実施した場合は40日と、約3分の1に短縮されたという。

また、販売価格は当初の査定額が平均4500万円なのに対し、ホームステージング後は約4523万円と23万円(約0.5%)アップしている。ちなみにホームステージングにかけた費用の平均は約18万円だった。これらは調査での平均の数字だが、売却できないと価格が下がってしまう場合が多いことを考えると、ホームステージングすることで価格を維持しながら売却できる可能性が高くなるといえそうだ。

(※)第1回ホームステージング実態調査(実施時期:2016年12月1日~2017年6月30日。回答数:マンション121、一戸建て47)

ホームステージングをだれに依頼すればいいか

不動産会社が窓口となるケースが多い

ところでホームステージングを実施するには、どこに依頼すればいいのか。

「ホームステージングの専門会社も増えていますが、多くの場合は不動産会社を窓口として依頼しているようです。最近では不動産会社の営業担当者がホームステージャーの資格をとるなど、その会社自体がホームステージングを手掛けるケースもあります」(杉之原さん)

専門会社と提携する場合でも、不動産会社自身が実施する場合でも、費用は仲介手数料の範囲内でまかなわれ、売主が別途負担するケースは少ないようだ。無料のサービスメニューのなかにホームステージングを加える不動産会社も増えている。

自分でホームステージングを実施する方法もある

「もしインテリアなどに興味があるのなら、自分自身でホームステージャーの資格をとって実施するという方法もあります。なかには自分でホームステージングを手掛け、査定価格より700万円高く売ったという人もいるのです」(杉之原さん)

自分で家具や小物をそろえるのは手間と費用がかかるが、日ごろからインテリアを見栄え良くしている人ならさほど負担がかからないかもしれない。インターネットにアップする写真の撮影方法なども、同協会で資格者向けにセミナーなどを開いているという。

家に投資して価値を高めるのが当たり前になる!?

「自宅に人を招くことが多い米国では、家のインテリアやエクステリアをセンスよく見せることは、その人のステータスにつながり、家を売却するときも高く売れる傾向があります。家に投資をしてホームステージングを実施し、価値を高めるという考え方が、日本でも広がるのではないでしょうか」(杉之原さん)

これからの時代、家を売るならホームステージングが当たり前になるかもしれない。

取材協力/一般社団法人日本ホームステージング協会

構成・取材・文/大森広司

最終更新日:2018年1月11日

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